【過去作まとめ】アホエロ短編集

ナイトウ

文字の大きさ
18 / 29
政略結婚のはずなのに夫がめちゃくちゃ溺愛してくる

5(エロ)(終)

しおりを挟む
後ろの刺激だけでもおかしくなりそうなのに、更に追い詰めるように勃起した前を握り込まれてぬちぬちと擦り上げられた。

ぐちゅぐちゅっ、ぐりりりりっ

「んん゛あ゛あああっ……あ゛っ……」

一気に溜められた快感が弾け飛んで頭に突き抜けていく。
背中が反って体が痙攣するのに合わせてセレスの手に捕らえられたペニスが震えてびゅくびゅくと精液を吐き出した。

「はぁ、はぁ……すご……」

波が引いた後もふわふわした感じが続いてる。

「気持ちよかった?」

「うん……」

あやふやな頭で聞かれたとおりにこっくりと頷く。
満足そうなため息をセレスが漏らした。

「じゃあもう一回しようか。」

ぐちっ、と中に入ったままの指がまた動き始める。
俺が吐き出した液体を搦めとるように性器を握っていた方の手も蠢き出した。

「いっ……いい!大丈夫、もういいから。」

こんな気持ちがいいこと繰り返されたら変になってしまう。
そう思って慌てて手を伸ばしてセレスの腕を掴んだ。

「それはもう、私を受け入れてくれるってことかい?」

「え?……んっ」

ずるりと入っていた指が抜けていった。
まだきちんとシャツとズボンを身につけていたセレスが乱暴に服を脱ぎ捨てる。
思ったより鍛えられた体が現れて息を呑んだ。
更に釘付けになったのが彼の股間だった。

綺麗な顔に似合わない凶悪な棒がそそり立っている。
赤黒くて血管が浮いていて、比べたら俺のなんておもちゃみたいだろう。
何故か口の中に唾液が溜まって、コクンと無意識に飲み込んだ。

「これを、リオのここに入れていい?」

見せつけるように何度かまだ俺の精液がついた方の手で自分のを擦り、さっきまで俺の中を暴れまわっていた方の手がまた尻に触れる。
はあ、と吐かれた息がすごく熱そうだと思った。

「な、何で……?」

さっきから何でセレスはわざわざ俺の汚いところに色々入れたがるんだろう。
目を丸くする俺に、少し冷静になったのかセレスが微笑んで言った。

「リオ、君は思ったより箱入りだね。そういう所もかわいいけど。」

「そう、かな。」

確かにあまり男同士の結婚生活については教えてもらってない。
普通に友達か家族みたいになればいいと思ってた。

「うん。でもちゃんと知ろうね。男同士でセックスする時はアナルを使うんだよ。」

な、なんだって。

「セックス……?」

「そうだよ。私たちは夫婦になったんだから、これから沢山セックスするんだ。」

セレスが啄ばむように肩や首に軽いキスを降らせながら言う。

「え……ちょ、ダメでしょ……」

「大丈夫、リオはちゃんとお尻で気持ちよくなれてるから。」

「なっ、そうじゃなくて!セックスってつまり、夫婦の営みのことだろ?」

しつこく体を弄ってくる手を退けて体を起こした。

「可愛い言い方だね。」

「じゃあ、しちゃダメだろ。離婚出来なくなる。」

「離婚?」

ワントーン低くなった声が俺の言葉を繰り返した。
今までの話し方からは想像もつかないような冷たい声色に少したじろぐ。

「だ、だって、これはそういう結婚だろ。そりゃ、一緒にいる間は俺も仲良くしたいと思ってる。でもセレスだって直ぐに後継が必要になるかもしれないし、俺だって……」

フルドールが他国より弱くなったらあんたを見切って出戻らなくちゃいけない、とは酷い言い草過ぎて言えなかった。
でもそうするしかない。
弱い国と組んでいたら、うちの国は直ぐに強い国に征服されてしまう。
後に残るのは焼け落ちた街と露頭に迷う市民だって、なんども聞かされてきた。

「……リオは、私とセックスしたくないのかい?」

しょんぼりした声音に絆されそうになる。
自分より大きな体が小さく見えた。
なんだか懐いている大型犬に意地悪をした気分になってくる。
いや、だめだ。ここで甘くみたら。
国のみんなのためなんだから。

「っ、だから……シちゃダメなんだって。」

「……そう、わかったよ。リオが嫌がる事はしたくないからね。」

わかってくれたか、と思った直後視界が反転した。
起こしていた体が、セレスに押し倒されてまたベッドに沈んでいる。

「ちょ、セレス!」

「大丈夫だよ。リオがダメって言ううちはしないから。」

両手を頭の横で抑え込まれて耳をぬるりと舐められる。

「ひぁっ……しないって……」

「今までしてた事は夫婦の営みに入らないんだろう?だったらそれはしても大丈夫じゃないか。」

そ、そうか……そうか?

「それに、リオはセックスしちゃダメって言うけどしたくないとは言わなかったよね。つまりしたいけどしちゃダメってことだろう?」

「それは飛躍じゃ……」

「だから、したいがしちゃダメを上回ればいいんじゃないかな。」

俺の反論を無視したセレスは花が咲くような笑顔で笑って、チュっとキスをされる。

「もう入れてってお願いしてくれるまで、いっぱい気持ちよくしてあげるね。」

楽しそうに言われた言葉に凄く嫌な予感がして、直ぐに自分の予感が当たっていた事を思い知らされた。

(おわり)




よろしければ他の作品も投稿一覧の短編集からご覧下さい。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

チョコのように蕩ける露出狂と5歳児

ミクリ21
BL
露出狂と5歳児の話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...