2 / 14
始まり
我が身の行方
しおりを挟む
次の日の朝、私は重い体を起こした。
夢ではなくこれは現実なんだと昨日手当してもらった傷を見る。
朝元就公の住んでいるところに行く。
そう聞いていたから着替えないと…
和服を着ていてもこの髪型だと目立つ
この時代ショートヘアーの女子なんていないもんね
髪のばそうかな~
なんて元就公に会うって思ったら緊張しすぎてどうでもいいことまで考えてしまう。
「父上入ってよろしいですか?」
「隆元か、入れ」
隆元様に続いて入ると威厳のある人と出会う
この人が有名な毛利元就公か…
「隆元、お主が言っておった者はその者か?」
話を通してくれていたんだ…
「はい。父上なにとぞよろしくお願いします!」
隆元様…っ!
私も言おうとした時に
「隆元。」と一言口を開く元就公…
「はい。」
「儂は一言もいけないとは言っておらぬ。
儂も昔は女子を拾ったこともある。
隆元は儂の息子じゃの~」
あの話は本当だったんだ…
「お主名はなんと申す?」
「岡田雫です」
「雫殿か…年はいくつじゃ?」
「17です。」
「景と同い年か!それにしては若く見えるの~」
同じことを言われる…
親子だなぁ
「隆元、少し雫殿と二人きりで話がしたい。席を外してくれ。」
!?!?!?びっくりしすぎて隆元様を見ると
「父上!」隆元様も驚いた様子だ
「隆元。」
「…分かりました。」
隆元様がこっちを向きにこりとする
きっと大丈夫と言いたいのだろう
それに笑顔でうなづく
「隆元が一緒だと話せないこともあるからの~
それはそれとして、お主酒は飲めるか?」
「いいえ、全くダメです。」
未成年だし誤飲したこと以外飲んだことはない
誤飲したのはすごい昔だけどかなり苦手な味だった
「酒は飲みすぎると人に癇癪を起こさせたりするからのぉ~
儂も飲めぬ故共に餅でも食うか!
餅は好きか?」
炭水化物は大好物だ!
というかあの酒と餅の話も本当だったんだ!
「はい!」
「そうか!それは良かった~おい!餅を持ってきてくれ」
餅を持ってきてもらった
「雫殿、そんな遠くに居らずにもっと近くに来い」
「は、はい!」
元就公の天然?わざと?なのは想像をはるかに超えてる。
今日初対面な上に身分もわからない女をこんなに近づけるなんて…
「隆元はお主のこと拾った自分の屋敷におきたいとしか申しておらんかったのぉ。
そんなことをわざわざ儂に聞かなくてよいものを。
…ところでお主、未来から来たのか?」
と餅をもぐもぐしながらさりげなく聞かれる
「っ!な、なんでそれを!?隆元様から聞いたのですか?」
「あやつも知っておるのか!
…そうじゃのー隆元がお主の話をした時にもしやと思っておったの。
しかし初めて会った時にこれは現代の者ではないと気づいた。」
「すごい…」エスパー?
「家臣の反対さえなければ大丈夫じゃ!」
いやいや絶対あるでしょ
それよりさっきから疑問に思ってたことがある
「ひとつ聞いてもええか?」
その前に元就公から質問される。
「なんですか?」
「お主未来へ帰りたいか?」
「…分かりません。」
「父や母を恋しく思わないのか?」
「確かに恋しいです。しかし、私はずっとこの世に来たかったのです。」
私の答えを真剣に聞いてくれる元就公。
一つ一つ言葉を紡ぎだしていく私。
「私は毛利家が好きです。昔からずっとずっとできることならば元就公のお側で働きたいと思って参りました。」
「そうか、儂の元でか…」
「はい。」
思案する元就公に私はさっきから気になっていた事を聞いてみた
「未来から来たって知っているのに未来のことを私に聞かないんですか?」
普通は聞くはずだ
「お主が未来から来たのであれば未来のことを聞くのが普通じゃろ。
しかし、お主がそれを話してしまえば未来が変わってしまうかもしれん。
お主が未来へ帰ることができぬかもしれんの。
そうすればお主は家族にも会えんなる。
そんなことはできぬなぁ~
それにいつ帰れるかわからない未来のことを話すのも辛かろう。
話したいと思った時は話してくれても構わんが、無理はしてはならぬ。これは儂とお主との約束じゃ。」
視界が曇り雨がふる。
こっちに来て初めて泣いた。理由はわからないけど。
「おうおう…餅が硬くなるから早く食べようの!」
「はい…」
「ところでじゃ、雫殿、私の娘にならぬか?」
ん?んん!?
「お主は身分もわからぬ故正式にというわけにはいかぬが、娘として儂の元で暮らさぬか?」
「いいんですか?」
でも隆元様は?
「隆元を呼んできてくれ」と食器を下げさせながらさりげなく女中さんに言う。
どうするの?
夢ではなくこれは現実なんだと昨日手当してもらった傷を見る。
朝元就公の住んでいるところに行く。
そう聞いていたから着替えないと…
和服を着ていてもこの髪型だと目立つ
この時代ショートヘアーの女子なんていないもんね
髪のばそうかな~
なんて元就公に会うって思ったら緊張しすぎてどうでもいいことまで考えてしまう。
「父上入ってよろしいですか?」
「隆元か、入れ」
隆元様に続いて入ると威厳のある人と出会う
この人が有名な毛利元就公か…
「隆元、お主が言っておった者はその者か?」
話を通してくれていたんだ…
「はい。父上なにとぞよろしくお願いします!」
隆元様…っ!
私も言おうとした時に
「隆元。」と一言口を開く元就公…
「はい。」
「儂は一言もいけないとは言っておらぬ。
儂も昔は女子を拾ったこともある。
隆元は儂の息子じゃの~」
あの話は本当だったんだ…
「お主名はなんと申す?」
「岡田雫です」
「雫殿か…年はいくつじゃ?」
「17です。」
「景と同い年か!それにしては若く見えるの~」
同じことを言われる…
親子だなぁ
「隆元、少し雫殿と二人きりで話がしたい。席を外してくれ。」
!?!?!?びっくりしすぎて隆元様を見ると
「父上!」隆元様も驚いた様子だ
「隆元。」
「…分かりました。」
隆元様がこっちを向きにこりとする
きっと大丈夫と言いたいのだろう
それに笑顔でうなづく
「隆元が一緒だと話せないこともあるからの~
それはそれとして、お主酒は飲めるか?」
「いいえ、全くダメです。」
未成年だし誤飲したこと以外飲んだことはない
誤飲したのはすごい昔だけどかなり苦手な味だった
「酒は飲みすぎると人に癇癪を起こさせたりするからのぉ~
儂も飲めぬ故共に餅でも食うか!
餅は好きか?」
炭水化物は大好物だ!
というかあの酒と餅の話も本当だったんだ!
「はい!」
「そうか!それは良かった~おい!餅を持ってきてくれ」
餅を持ってきてもらった
「雫殿、そんな遠くに居らずにもっと近くに来い」
「は、はい!」
元就公の天然?わざと?なのは想像をはるかに超えてる。
今日初対面な上に身分もわからない女をこんなに近づけるなんて…
「隆元はお主のこと拾った自分の屋敷におきたいとしか申しておらんかったのぉ。
そんなことをわざわざ儂に聞かなくてよいものを。
…ところでお主、未来から来たのか?」
と餅をもぐもぐしながらさりげなく聞かれる
「っ!な、なんでそれを!?隆元様から聞いたのですか?」
「あやつも知っておるのか!
…そうじゃのー隆元がお主の話をした時にもしやと思っておったの。
しかし初めて会った時にこれは現代の者ではないと気づいた。」
「すごい…」エスパー?
「家臣の反対さえなければ大丈夫じゃ!」
いやいや絶対あるでしょ
それよりさっきから疑問に思ってたことがある
「ひとつ聞いてもええか?」
その前に元就公から質問される。
「なんですか?」
「お主未来へ帰りたいか?」
「…分かりません。」
「父や母を恋しく思わないのか?」
「確かに恋しいです。しかし、私はずっとこの世に来たかったのです。」
私の答えを真剣に聞いてくれる元就公。
一つ一つ言葉を紡ぎだしていく私。
「私は毛利家が好きです。昔からずっとずっとできることならば元就公のお側で働きたいと思って参りました。」
「そうか、儂の元でか…」
「はい。」
思案する元就公に私はさっきから気になっていた事を聞いてみた
「未来から来たって知っているのに未来のことを私に聞かないんですか?」
普通は聞くはずだ
「お主が未来から来たのであれば未来のことを聞くのが普通じゃろ。
しかし、お主がそれを話してしまえば未来が変わってしまうかもしれん。
お主が未来へ帰ることができぬかもしれんの。
そうすればお主は家族にも会えんなる。
そんなことはできぬなぁ~
それにいつ帰れるかわからない未来のことを話すのも辛かろう。
話したいと思った時は話してくれても構わんが、無理はしてはならぬ。これは儂とお主との約束じゃ。」
視界が曇り雨がふる。
こっちに来て初めて泣いた。理由はわからないけど。
「おうおう…餅が硬くなるから早く食べようの!」
「はい…」
「ところでじゃ、雫殿、私の娘にならぬか?」
ん?んん!?
「お主は身分もわからぬ故正式にというわけにはいかぬが、娘として儂の元で暮らさぬか?」
「いいんですか?」
でも隆元様は?
「隆元を呼んできてくれ」と食器を下げさせながらさりげなく女中さんに言う。
どうするの?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
if 大坂夏の陣 〜勝ってはならぬ闘い〜
かまぼこのもと
歴史・時代
1615年5月。
徳川家康の天下統一は最終局面に入っていた。
堅固な大坂城を無力化させ、内部崩壊を煽り、ほぼ勝利を手中に入れる……
豊臣家に味方する者はいない。
西国無双と呼ばれた立花宗茂も徳川家康の配下となった。
しかし、ほんの少しの違いにより戦局は全く違うものとなっていくのであった。
全5話……と思ってましたが、終わりそうにないので10話ほどになりそうなので、マルチバース豊臣家と別に連載することにしました。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる