転生したら男爵令嬢だった

春秋花壇

文字の大きさ
上 下
2 / 2

目覚め 一日のルーティン

しおりを挟む
決して豪華絢爛ではないけれど整えられたふかふかのベッド。

夕べジャスミンの香を焚いてもらったから、リラックスした雰囲気の中で鳥のさえずりで心地よく目覚めた。

バランスのとれた食事

適度な運動

良い睡眠

うん、まずは一つ目クリア。

これを丁寧に重ねていけば、わたしはきっと満ち足りた幸せな生活ができるはず。

なぜか、充電できなくても使えるスマホから様々な情報を得ることができる。

ゆっくりと体を伸ばし、ベッドの上でゴロゴロ動いてみる。

前世のわたしは、いたって健康だった。

だから、病弱なる心身をどう鍛錬すれば健康になるのか、よくわからなかった。

慢性疾患があるのかもしれないし、心臓や喘息など重度の病気なのかもわからない。

借り物の器なのだ。

だから、丁寧に慎重に将棋の次の一手のようによく考えて、取捨選択していくの。

あまり多くを臨んじゃダメ。

白湯を次女に持ってきてもらい、バルコニーで朝日を浴びながらゆっくりと飲み干す。

こうすることで、体も目覚めを受け入れていく。

そう、この借り物の体を慈しみ育てていくの。

転生したら男爵家の令嬢・エリスティア・フォン・ローゼンベルクの身体。

しかも彼女は、病弱で、外出もままならない生活だったらしい。

「今日はお庭で朝食を頂きます」

「やけどみたいになって、お熱を出されませんか?」

世の中にはそんな人もいるのね。

子供の頃に、御宿に海水浴とキャンプに行ったんだけど、肌の白いわたしは、

夕方、全身やけどみたいになって、母が慌ててスパに連れて行ってくれて

ずっと水風呂の中にいたことが鮮明に思い出される。

あんな感じの体なのね。

たしかわたしくしも、小学校1年生までは、運動会などもお遊戯だけとかかけっこだけという風に一種目しか出れなかった。しかも大抵は、予行演習の後に熱を出してしまって、次の日は寝込むことが多かった。

父母は大変だったんでしょうね。

そんな経験さえも吹っ飛ばして、一人で大きくなったような気がしていた。

たしか、運動会の日、どうしても出たくて、反対する父に土下座をして頼んで登校させてもらった。

かすかな記憶を手繰り寄せながら、転生した病弱ないたいけな少女の体に順応しようとする。

まずは、ありのままを受け入れること。

わたしはわたしの人生の主人公。

思うように描いていく。



転生

前生の記憶、薄れゆく
新たな命、息吹を与え

幼き体、未知の世界
驚きと好奇心、胸に抱き

成長と共に、記憶蘇る
喜び、悲しみ、愛憎を知る

前世の経験、活かす道
過ち繰り返さぬ、決意固め

新たな人生、歩み出す
未来へ向かって、力強く

出会いと別れ、織り成す物語
絆深め、共に歩む

苦難乗り越え、強くなる
希望の光、見失わず

輪廻転生、命の旅路
魂磨ぎ、高みを目指す

無限の可能性、秘めたる力
自分自身、信じて進む

真の幸せ、見つけ出す
転生の意味、悟り得る


運動

毎朝、庭で軽いジョギングをする。
午後は、侍女と共に、城内の庭園を散歩する。
天候が良ければ、馬術の練習にも取り組む。

侍女や家族は、はじめおろおろしていました。

「なんだかお嬢様、人が変わったみたい」

「何かとりついたのかしら?魔法でもかけられたのかしら?」

めいめいに不安の言葉を口にします。

食事療法

野菜や果物を多く取り入れた食事を心がける。
脂っこい食べ物や甘いものは控える。
ハーブティーを毎日飲むようにする。
これらの努力の結果、エリスティアの体調は徐々に改善していきます。

カモミールティー: カモミールには鎮静作用があり、リラックスや睡眠の促進に役立ちます。
ミントティー: ミントは消化を助け、胃の不快感や吐き気を緩和する効果があります。
レモンバームティー: レモンバームにはリラックス効果があり、ストレスや不安の軽減に役立ちます。
ラベンダーティー: ラベンダーは鎮静作用があり、リラックスや睡眠の質の改善に効果があります。
ルイボスティー: ルイボスには抗酸化作用があり、免疫力の向上や炎症の緩和に役立ちます。
ジンジャーティー: ジンジャーは消化を促進し、風邪やインフルエンザの予防にも効果があります。

体調改善の兆候

顔色が明るくなり、肌にハリが出てくる。
以前よりも疲れにくくなる。
朝起きるのが楽になる。
頭痛や腹痛などの症状が減る。
体調が改善していくことで、エリスティアの気持ちも明るくなっていく。

心の変化

以前よりも自信を持つようになる。
将来への希望を持つようになる。
周囲の人々に優しく接するようになる。
エリスティアの努力と前向きな姿勢は、周囲の人々にも良い影響を与えていきます。

周囲の反応

侍女たちは、エリスティアの体調が改善していくことに喜びを感じている。
家族は、エリスティアが活発になったことを心配しつつも、成長を喜んでいる。
婚約者であるルドルフ王子は、エリスティアの笑顔に心を惹かれていく。
エリスティアは、病弱な身体を克服することで、新たな人生を歩み始めるのです。

今後の展望

エリスティアは、魔法の勉強にも励み、自分自身をさらに成長させていく。
社交界デビューを果たし、周囲の人々を魅了していく。
ルドルフ王子との関係を深め、真の愛を築いていく。
病弱な令嬢だったエリスティアは、転生を機に、輝かしい未来へと進んでいくのです。


***

せっかく転生できたのに、わたしには前世の影響が多大に残っています。

記憶がよくなくなります。

注意欠陥多動性障害(ADHD)の発達特性なのか一つの物語を完成させることができません。

病弱だけど、折れない心を持ったけなげな少女のはずなのに、不注意、多動性、衝動性でとんでもないことをよくします。AからBにはなれないのです。転生することによって、Bにはなれたのですが、B+Aなのです。

この物語をブロットの通りに完結させることができたらどんなにうれしいでしょう。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...