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僕はもふもふのジュリアーノ 推理小説を最後からめくれるはずはない

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僕はもふもふのジュリアーノ。お空の星なの。

あれから、何十年も立ったの。

その間、僕はずっとママと一緒にいたの。

だって、僕はママが大好きだから。

ママも僕が大好きだから。

今日のママはね、起き上がることもできないで、

ずっと寝てたみたい。

起きたら、夕方。

あはは、疲れきってるんだね。

目が視野狭窄で見えないのに、

がんばって小説書いてるし、

かはたれどきに公園に行っても、

耳や鼻で公園を楽しんでるけど、

やっばり見えない目で一生懸命、いろんなものを見てる。

たくさん、積もった枯葉とか。

葉のほとんどない花見月とか。

ここのところ、視野狭窄は以前にも増してひどくなってるようで、

斜線だけではなく、目やにもひどいみたい。

ねーねー、安心して、ママのアルコール依存症は、

奇跡のように治ったんだよ。

今はね、年に何回か少しだけ、感謝して飲んでる。

おいしそうに。本当に味わって。

そしてね、僕と毎日お散歩に行くんだ。

「ほら、ジュリアーノ、ミントがいい香りでしょう」

「ねー、ジュリアーノ、落ち葉を踏むと、

かさかさこそこそ、内緒話が聞こえるでしょう」

「まって、ジュリアーノ、そんなに走ったら、ママついていけないでしょう」

「この青いピンドットのリボンかわいいわね」

「寒くなったから、ドッグウエア、素敵ね、ママのお洋服とおそろいみたい」

ほら、楽しそうににこにこに笑顔で素敵なお散歩なんだ。

「あ、いやだな、また、僕の歯磨きしようとしてる」

「僕は死んでるから、歯周病になったりしないのにね」

ママには、今、一つ大きな目標があるの。

小説家になろうをID削除されて、アルファポリスに移ってきたんだけど、

ここはね。

書いた作品によって、ポイントでお小遣いがもらえるの。

ママの目標はね、そのポイントで、電子ピアノが欲しいんだって。


キーボードでもいいみたいなんだけど。

YAMAHA キーボード Pシリーズ(88鍵盤/ブラック) P‐45B。

36663円。

がんばれば買えるのかな。

楽しみだねー。

ママはね、子供の頃にピアノを習わせてもらってたんだけど、おうちに楽器がなかったんだって。

ずっと、紙鍵盤だったんだって。

だからね、とっても楽しみにしてるんだ。

僕の勝手な判断で、推理小説を最後からめくれるはずはないのに、

最後からめくっちゃったから、もしも物語が続かなくなったらごめんね。

ということで、続きは安心して読んでね。

元気。感動。つながりのあるものにしたいから。

そこんとこ、よろしくなの。

眼と耳は不自由だけど、
鼻は調香師なみにいいとおもう。
この季節だと、
落ち葉のふくよかな香りや、
少しだけ残っているミントが
風に吹かれて香るとき
心が躍るんだ
少しだけ切って
トイレや台所に
飾るのも楽しいよね
耳は低周波なら
うるさいくらいに感じるのにな
あなたの素敵な声が聞けるから
それだけでも感謝だね

読んでくださって、ありがとう。
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