イエスところば

春秋花壇

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ホサナ

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イエス、エルサレムに入る
1. 栄光の入場

エルサレムへの道は、熱気に包まれていました。イエス様を乗せた子ロバの周りを、大勢の人々が取り囲んでいました。人々は、葉や枝を敷き、マントを敷き、歓声を上げながら、イエス様を迎えます。

「ダビデの子孫にホサナ!主の名によって祝福された方が来たれ!いと高きところにホサナ!」

人々は、旧約聖書の預言に基づいて、イエス様がメシアであることを確信し、熱狂的に称賛しました。

2. 混乱の都

エルサレムに到着したイエス様は、神殿へと向かいました。しかし、神殿の中は、商売人たちの騒ぎで溢れていました。彼らは、神聖な場所を金儲けの場に変えてしまっていました。

怒りに燃えたイエス様は、鞭を使って商売人たちを追い出し、鳩や牛を売り買いする者たちの物や、両替商の机をひっくり返しました。

「ここは祈りの家であるのに、あなたがたはそれを盗賊の巣にした!」

イエス様の厳格な言葉は、人々の心に深い衝撃を与えました。

3. 枯れ枝の比喩

その日の夕方、イエス様は弟子たちと共にベタニヤへと向かいました。翌朝、イエス様は再びエルサレムへ向かう途中、道端に1本のイチジクの木を見つけました。

しかし、その木には葉が全くありませんでした。イエス様は、「もう二度と実をつけない」と木に呪いをかけ、木は枯れてしまいました。

弟子たちは、イエス様の力に驚き、その意味を尋ねました。イエス様は、信仰の大切さを教え、たとえ山を動かすほど強い信仰を持てば、不可能と思われることも可能になると語りました。

4. 神殿での議論

エルサレムに戻ったイエス様は、神殿で律法学者や祭司たちと議論を繰り広げました。彼らは、イエス様の権威に疑問を持ち、彼の行動を批判しました。

しかし、イエス様は巧みな言葉で彼らの質問をかわし、逆に彼らを問い詰めました。権力者たちは、イエス様を捕らえようとしましたが、民衆の支持を得ていたイエス様を公に攻撃することはできませんでした。

5. 神殿の預言

イエス様は、神殿が滅亡する未来を預言しました。弟子たちは、その言葉に驚き、悲しみにくれました。

イエス様は、神殿の建物ではなく、神の民との契約に基づく新しい神殿が建てられることを示唆しました。それは、愛と信仰に基づいた、真の信仰の場となるのです。

6. 希望の光

エルサレムでの出来事は、イエス様の使命と苦難の象徴となりました。彼は、民衆の期待とは異なる形でメシアとしての役割を果たしていくことになります。

しかし、イエス様の死と復活は、絶望ではなく、希望の光をもたらしました。彼の愛と信仰は、人々の心に永遠に残るのです。

この物語を通して、イエス様の力と愛、そして信仰の大切さを知ることができます。

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