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全創造物の初子

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全創造物の初子

「全創造物の初子」という言葉は、聖書の中でイエス・キリストを指すために特別に使われます。この称号は、イエスの特別な地位と役割を示しており、以下の3つの重要な意味を持っています。

1. 創造における優位性

イエスは、神が最初に創造した存在であり、他のすべての被造物の源であることを意味します。コロサイ人への手紙 1章15-16節では、こう述べられています。「彼は、目に見えないものの初子であり、万物の頭です。彼によって、天にあるものも地にあるものも、すべて造られました。見えるものも見えないものも、王座、主権、支配者、権威、造られたすべてのものが、彼によって、また彼のために造られたのです。」

この箇所は、イエスが単なる被造物ではなく、御父なる神と共に創造に関与した存在であることを明確に示しています。イエスは、神の創造計画において中心的な役割を果たし、宇宙の秩序と調和を形作っています。

2. 神の栄光を体現

イエスは、神ご自身の栄光を完全に体現している存在であることを意味します。ヘブライ人への手紙 1章3節では、「彼は神の栄光の光であり、神の本体の像であり、万物のものを力強い言葉で支え、ご自身の栄光によって平和を造られた方です。」と記されています。

この箇所は、イエスが神の本質を完全に反映しており、神の威厳と力強さを体現していることを示しています。イエスを通して、私たちは神がどのような存在であるのかを知ることができます。

3. 救いと贖いの役割

イエスは、神が人類を救うために遣わされた存在であり、そのために全創造物の初子としての地位を活用したことを意味します。コロサイ人への手紙 1章20節では、「また、キリストは、彼によって平和が整えられるように、十字架の血によって、天にあるものも地にあるものも、すべてを彼によって和解させられたのです。」と述べられています。

この箇所は、イエスが人類の罪を贖うために十字架にかかり、死んだことを示しています。イエスは、全創造物の初子としての権威によって、死を克服し、永遠の命を与えてくれるのです。

結論

イエス・キリストが「全創造物の初子」であることは、私たちの信仰にとって重要な意味を持っています。それは、イエスが単なる人間ではなく、神自身であることを示し、また、イエスが私たちを罪と死から救い、永遠の命を与えてくれる存在であることを示しています。

補足

この概念は、古代ギリシャやローマの宗教思想における「長子」の概念と関連している場合があります。しかし、キリスト教における「全創造物の初子」という言葉は、イエス・キリストの唯一性と神性 を強調するために特別に使われています。
この称号は、イエスの神性と権威を強調するだけでなく、イエスと私たちの関係についても語っています。イエスは私たちの兄であり、私たちを神のもとへと導いてくれる存在です。
関連聖書箇所

コロサイ人への手紙 1:15-20
ヘブライ人への手紙 1:1-14
ローマ書 8:29
エフェソ書 1:20-23

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