38 / 60
第四章
王太子と成り上がり男爵
「何をしているのあなたたちは。元気すぎるのも考えものね。ねえオーグ、いっそのことこの二人を王国軍に入れてしまえばどう?」
「それはいい考えだ」
メルボーン侯爵よりも先に、金髪の男性が笑いながら応えた。アレクシスたちよりいくつか若いであろうその男性は、金色の肩章から掛かる肩帯という正装の出で立ちだ。アレクシスは襟を掴むニコラスの手を払い、男性に真っすぐ向きなおった。
「殿下。こちらが先ほどお話したハリントン男爵です。アレクシス、ジョージ殿下よ」
「噂は聞いているよ。……そうか、君が当代の『ジョナサン・ハーヴェイ』なんだね」
男性は頷き、満面の笑みを浮かべた。
ルフトグランデ王国の王太子ジョージ。先日遊学先から帰国し、側妃の息子である第一王子を差し置いて立太子したばかりの彼は、非常に聡明な王子だともっぱらの噂だ。最近も御前会議で述べた意見が大変有用なもので、大臣たちも舌を巻いたと、アレクシスは伯父のバークリー公爵から直接聞かされていた。
身長はアレクシスよりも目線ひとつ分低いが、体躯はしっかりとしている。見目も――アレクシスほどではないものの――整っており、国内外の貴族令嬢から憧れの目で見られる存在である。
ルフトグランデ王家は代々近親婚を可能な限り避け、できるだけ血の遠い相手と婚姻を結んできた。高貴な青い血を狂気的なまでに求める一部の重臣を退け続けた成果が、この王太子に結実したと言えるほど理想的な「世嗣の王子」だ。
「はい、ハリントン男爵アレクシス・ハーヴェイと申します。見苦しいところをお見せいたしました」
何事もなかったように一礼するアレクシスを余所に、招待客の騒めきが一気に高まる。それはそうだろう、国の要人であるメルボーン侯爵が主催する夜会だとはいえ、予告もなしに訪れたのが次期国王だったのだから。
ジョージは手を上げて軽く振り、静まるように合図をした。笑顔のままだが流石に王族というべきか、一筋縄ではいかない雰囲気を持っている。
「ああ、大げさにはしないでくれ。楽しんでいるところを邪魔していなければいいんだが」
「急な予定変更はお控えくださいとあれほど申し上げたではありませんか。殿下の気まぐれに付き合わされる近衛のことを、少しはお考えいただかなければ困ります」
軍部を取り仕切るメルボーン侯爵から文句を言われた王太子は苦笑した。侯爵の苦言は当然のことで、いつの間にか招待客に紛れた近衛騎士が広間に散らばり、庭園には兵士が詰める混沌とした空間になっている。
「ようやく視察が終わったんだ、少しくらい息抜きをさせてくれ」
ねえ、と目線で同意を求められたニコラスは蒼白になった。父や兄と共に拝謁したことはあるが、これ程近い距離でまみえたことは一度もない。しかも、王家の覚えめでたいハリントン男爵と争っているところを見られてしまった。
カクカクと頷くニコラスを楽しそうに見ていた王太子は、ふと気づいたように首を傾げた。
「そういえば、僕のせいで話を中断させてしまったね。さあ、続けてくれたまえ」
「い、いえ、もう……」
「ん? 遠慮しなくていいんだよ」
「畏れながら殿下。私が体調を崩していたところを、ハリントン男爵様のお付きの方に介抱していただいていたところなのです」
ジョージはようやく気づいたように、セリーナ・ノークスへ目を遣った。しかし、実際に反応したのは王太子のすぐ後ろに控えていた騎士服の男だ。
「セリーナ。どうしてお前がこんなところに一人でいるんだ」
「お兄様」
急きこむように言ったのは王太子の側近で近衛騎士を務めるハドリー子爵の嫡子フランク・ノークスだった。周囲の視線が納得したものになる。フランクと王太子は乳兄弟で、王太子の腹心だと言われていた。その妹であれば、礼儀を逸したと見える王太子への直答も許されるだろう。
だが、一番納得していない様子なのが兄のフランクだ。口調は穏やかだが、いかつい顔で詰問する姿は迫力満点だ。
「一人で舞踏会に参加するなど、父上がお許しになるはずがない。そもそも招待状はお前の手元に届かないように――」
フランクはハッとして、神妙な顔で俯く妹に目を吊り上げた。
「さては、また叔父上に泣きついたな? 全く、二人して何度同じことを繰り返せば気が済むんだ!」
「ごめんなさいお兄様。お叱りは後でいくらでも受けるわ」
「お前はまたそんなことを――」
「フランク、そのくらいにしてやれ。サー・ホラスも可愛い姪に頼まれては断れなかったんだろう。それにセリーナも時には気晴らしが必要だ。たまにはお前が外に連れ出すなりしてやればいい」
「しかし、殿下」
「いいんだ。……セリーナ、久しぶりだね。あまりフランクを心配させるんじゃないよ。それにサー・ホラスも。僕にはあれほど厳しかった彼が、君にはこんなに甘いなんてね。体調は大丈夫なのか」
「はい。もうすっかり」
「……まだ顔色が戻っていないようだ。今日は早く帰ったほうがいい。フランク、ついでにセリーナを送っていこう。馬車の手配を頼む」
ホラス・リックウッドはノークス兄妹の叔父で、高名な学者である。過去には王太子の教育係を務めていた。現在も議会や国王へ厳しい提言を許される立場だ。
独身のサー・ホラス・リックウッドが姪を実の娘のように可愛がっているのは有名な話だ。議会で彼の厳しい追及を逃れるには、姪の話題を出せばいいとまことしやかに囁かれるほどだった。
どうやら王太子はこのまま侯爵邸を後にするようだ。ここで顔を売りたかった招待客たちとは違い、突然の訪問に困り果てていたメルボーン侯爵と警備を担当する騎士はあからさまにほっとしている。
一言挨拶だけでもと窺う貴族たちを余所に、王太子は誰かを探す素振りで辺りを見回した。そしてアレクシスの後ろに立つクラリスを見つけて目を細める。
「やあ、君が彼女を助けてくれたヒーローか。僕からも礼を言うよ」
硬直するクラリスの背を軽く押したアレクシスは、内心驚きながら頭を下げた。次期国王が、いくら乳兄弟妹を助けたからといっていち男爵家の使用人に声をかけるなど聞いたこともない。この進歩的な考え方は、旧態依然とした貴族社会では異質なものとして受け取られるだろう。だが今後はこの王太子の元で国が作られていくのだ。アレクシスは右手を胸に当てて応えた。
「殿下。畏れながら、彼は口が利けないのです。返事をしない無礼をお許しください」
主従揃って頭を下げる二人に、王太子はしばし瞬いた。だがそれは一瞬のことで、すぐにまた笑顔になる。むしろ今までのような作り物めいたものとは違い、人間らしい好感の持てる顔だった。
「そうか、そうか。……きっと君は、ハリントン卿にとってそんな不利を上回るほど必要な人なんだね。そういう関係は大切にしたほうがいい」
「殿下。馬車の用意が整いました」
早く帰ってもらいたいという侯爵の願いは速やかに果たされたようだ。耳元で囁かれた言葉に「早いな」と苦笑した王太子は、騒がせたことを詫びるように辺りを見渡した。
「では、これで失礼するよ。皆楽しんでくれたまえ。セリーナ、君はこっちにおいで。帰る間中フランクに説教されるのを覚悟しておくことだ」
にこやかに挨拶をした王太子ジョージは、最後にアレクシスを振り返った。
「ハリントン卿。会えて嬉しかったよ。君のような人がこの国にいてくれて心強い限りだ。次は王城で会おう。そこの、菫色の目をした従者と一緒に。いいね? これは命令だよ」
「それはいい考えだ」
メルボーン侯爵よりも先に、金髪の男性が笑いながら応えた。アレクシスたちよりいくつか若いであろうその男性は、金色の肩章から掛かる肩帯という正装の出で立ちだ。アレクシスは襟を掴むニコラスの手を払い、男性に真っすぐ向きなおった。
「殿下。こちらが先ほどお話したハリントン男爵です。アレクシス、ジョージ殿下よ」
「噂は聞いているよ。……そうか、君が当代の『ジョナサン・ハーヴェイ』なんだね」
男性は頷き、満面の笑みを浮かべた。
ルフトグランデ王国の王太子ジョージ。先日遊学先から帰国し、側妃の息子である第一王子を差し置いて立太子したばかりの彼は、非常に聡明な王子だともっぱらの噂だ。最近も御前会議で述べた意見が大変有用なもので、大臣たちも舌を巻いたと、アレクシスは伯父のバークリー公爵から直接聞かされていた。
身長はアレクシスよりも目線ひとつ分低いが、体躯はしっかりとしている。見目も――アレクシスほどではないものの――整っており、国内外の貴族令嬢から憧れの目で見られる存在である。
ルフトグランデ王家は代々近親婚を可能な限り避け、できるだけ血の遠い相手と婚姻を結んできた。高貴な青い血を狂気的なまでに求める一部の重臣を退け続けた成果が、この王太子に結実したと言えるほど理想的な「世嗣の王子」だ。
「はい、ハリントン男爵アレクシス・ハーヴェイと申します。見苦しいところをお見せいたしました」
何事もなかったように一礼するアレクシスを余所に、招待客の騒めきが一気に高まる。それはそうだろう、国の要人であるメルボーン侯爵が主催する夜会だとはいえ、予告もなしに訪れたのが次期国王だったのだから。
ジョージは手を上げて軽く振り、静まるように合図をした。笑顔のままだが流石に王族というべきか、一筋縄ではいかない雰囲気を持っている。
「ああ、大げさにはしないでくれ。楽しんでいるところを邪魔していなければいいんだが」
「急な予定変更はお控えくださいとあれほど申し上げたではありませんか。殿下の気まぐれに付き合わされる近衛のことを、少しはお考えいただかなければ困ります」
軍部を取り仕切るメルボーン侯爵から文句を言われた王太子は苦笑した。侯爵の苦言は当然のことで、いつの間にか招待客に紛れた近衛騎士が広間に散らばり、庭園には兵士が詰める混沌とした空間になっている。
「ようやく視察が終わったんだ、少しくらい息抜きをさせてくれ」
ねえ、と目線で同意を求められたニコラスは蒼白になった。父や兄と共に拝謁したことはあるが、これ程近い距離でまみえたことは一度もない。しかも、王家の覚えめでたいハリントン男爵と争っているところを見られてしまった。
カクカクと頷くニコラスを楽しそうに見ていた王太子は、ふと気づいたように首を傾げた。
「そういえば、僕のせいで話を中断させてしまったね。さあ、続けてくれたまえ」
「い、いえ、もう……」
「ん? 遠慮しなくていいんだよ」
「畏れながら殿下。私が体調を崩していたところを、ハリントン男爵様のお付きの方に介抱していただいていたところなのです」
ジョージはようやく気づいたように、セリーナ・ノークスへ目を遣った。しかし、実際に反応したのは王太子のすぐ後ろに控えていた騎士服の男だ。
「セリーナ。どうしてお前がこんなところに一人でいるんだ」
「お兄様」
急きこむように言ったのは王太子の側近で近衛騎士を務めるハドリー子爵の嫡子フランク・ノークスだった。周囲の視線が納得したものになる。フランクと王太子は乳兄弟で、王太子の腹心だと言われていた。その妹であれば、礼儀を逸したと見える王太子への直答も許されるだろう。
だが、一番納得していない様子なのが兄のフランクだ。口調は穏やかだが、いかつい顔で詰問する姿は迫力満点だ。
「一人で舞踏会に参加するなど、父上がお許しになるはずがない。そもそも招待状はお前の手元に届かないように――」
フランクはハッとして、神妙な顔で俯く妹に目を吊り上げた。
「さては、また叔父上に泣きついたな? 全く、二人して何度同じことを繰り返せば気が済むんだ!」
「ごめんなさいお兄様。お叱りは後でいくらでも受けるわ」
「お前はまたそんなことを――」
「フランク、そのくらいにしてやれ。サー・ホラスも可愛い姪に頼まれては断れなかったんだろう。それにセリーナも時には気晴らしが必要だ。たまにはお前が外に連れ出すなりしてやればいい」
「しかし、殿下」
「いいんだ。……セリーナ、久しぶりだね。あまりフランクを心配させるんじゃないよ。それにサー・ホラスも。僕にはあれほど厳しかった彼が、君にはこんなに甘いなんてね。体調は大丈夫なのか」
「はい。もうすっかり」
「……まだ顔色が戻っていないようだ。今日は早く帰ったほうがいい。フランク、ついでにセリーナを送っていこう。馬車の手配を頼む」
ホラス・リックウッドはノークス兄妹の叔父で、高名な学者である。過去には王太子の教育係を務めていた。現在も議会や国王へ厳しい提言を許される立場だ。
独身のサー・ホラス・リックウッドが姪を実の娘のように可愛がっているのは有名な話だ。議会で彼の厳しい追及を逃れるには、姪の話題を出せばいいとまことしやかに囁かれるほどだった。
どうやら王太子はこのまま侯爵邸を後にするようだ。ここで顔を売りたかった招待客たちとは違い、突然の訪問に困り果てていたメルボーン侯爵と警備を担当する騎士はあからさまにほっとしている。
一言挨拶だけでもと窺う貴族たちを余所に、王太子は誰かを探す素振りで辺りを見回した。そしてアレクシスの後ろに立つクラリスを見つけて目を細める。
「やあ、君が彼女を助けてくれたヒーローか。僕からも礼を言うよ」
硬直するクラリスの背を軽く押したアレクシスは、内心驚きながら頭を下げた。次期国王が、いくら乳兄弟妹を助けたからといっていち男爵家の使用人に声をかけるなど聞いたこともない。この進歩的な考え方は、旧態依然とした貴族社会では異質なものとして受け取られるだろう。だが今後はこの王太子の元で国が作られていくのだ。アレクシスは右手を胸に当てて応えた。
「殿下。畏れながら、彼は口が利けないのです。返事をしない無礼をお許しください」
主従揃って頭を下げる二人に、王太子はしばし瞬いた。だがそれは一瞬のことで、すぐにまた笑顔になる。むしろ今までのような作り物めいたものとは違い、人間らしい好感の持てる顔だった。
「そうか、そうか。……きっと君は、ハリントン卿にとってそんな不利を上回るほど必要な人なんだね。そういう関係は大切にしたほうがいい」
「殿下。馬車の用意が整いました」
早く帰ってもらいたいという侯爵の願いは速やかに果たされたようだ。耳元で囁かれた言葉に「早いな」と苦笑した王太子は、騒がせたことを詫びるように辺りを見渡した。
「では、これで失礼するよ。皆楽しんでくれたまえ。セリーナ、君はこっちにおいで。帰る間中フランクに説教されるのを覚悟しておくことだ」
にこやかに挨拶をした王太子ジョージは、最後にアレクシスを振り返った。
「ハリントン卿。会えて嬉しかったよ。君のような人がこの国にいてくれて心強い限りだ。次は王城で会おう。そこの、菫色の目をした従者と一緒に。いいね? これは命令だよ」
あなたにおすすめの小説
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
触れられないはずの私が、ただ一人の彼にだけ心も体も許してしまいました
由香
恋愛
男性に触れられると体調を崩す令嬢リリア。
そんな彼女にとって唯一“触れられる”存在は――幼なじみの公爵令息レオンだけだった。
手を取られ、抱き寄せられ、当たり前のように触れられる日々。
それがどれほど特別なことなのか、彼女はまだ知らない。
やがて政略結婚の話が持ち上がり、“触れられない相手との結婚”か、“彼に触れられる人生”かを選ぶことに。
「お前に触れていいのは俺だけだ」
逃げ場のない独占と、甘すぎる溺愛。
これは、触れられないはずの少女が、ただ一人にだけすべてを許していく物語。
【完結】モブ令嬢としてひっそり生きたいのに、腹黒公爵に気に入られました
22時完結
恋愛
貴族の家に生まれたものの、特別な才能もなく、家の中でも空気のような存在だったセシリア。
華やかな社交界には興味もないし、政略結婚の道具にされるのも嫌。だからこそ、目立たず、慎ましく生きるのが一番——。
そう思っていたのに、なぜか冷酷無比と名高いディートハルト公爵に目をつけられてしまった!?
「……なぜ私なんですか?」
「君は実に興味深い。そんなふうにおとなしくしていると、余計に手を伸ばしたくなる」
ーーそんなこと言われても困ります!
目立たずモブとして生きたいのに、公爵様はなぜか私を執拗に追いかけてくる。
しかも、いつの間にか甘やかされ、独占欲丸出しで迫られる日々……!?
「君は俺のものだ。他の誰にも渡すつもりはない」
逃げても逃げても追いかけてくる腹黒公爵様から、私は無事にモブ人生を送れるのでしょうか……!?
わたしさえいなければ、完璧な王太子だそうです。
ふらり
恋愛
人並外れた美貌・頭脳・スタイル・武勇を持つウィンダリア王国の25歳の王太子は、完璧な王太子だと言われていた。ただし、「婚約者さえいなければ完璧な王太子なのに」と皆が言う。12歳の婚約者、ヴァイオレット・オルトニーは周囲から憐みの目を向けられていた。
「私との婚約は、契約で仕方なくなのかい? もう私に飽きてしまっている? 私は今でも君にこんなに夢中なのに」
13歳年下の婚約者少女に執着溺愛する美貌も能力も人間離れした王太子様と、振り回される周囲のお話です。小説家になろうにて完結しております。少しずつこちらにもあげていくつもりです。ファンタジー要素はちょっぴりです。
愛されないはずの契約花嫁は、なぜか今宵も溺愛されています!
香取鞠里
恋愛
マリアは子爵家の長女。
ある日、父親から
「すまないが、二人のどちらかにウインド公爵家に嫁いでもらう必要がある」
と告げられる。
伯爵家でありながら家は貧しく、父親が事業に失敗してしまった。
その借金返済をウインド公爵家に伯爵家の借金返済を肩代わりしてもらったことから、
伯爵家の姉妹のうちどちらかを公爵家の一人息子、ライアンの嫁にほしいと要求されたのだそうだ。
親に溺愛されるワガママな妹、デイジーが心底嫌がったことから、姉のマリアは必然的に自分が嫁ぐことに決まってしまう。
ライアンは、冷酷と噂されている。
さらには、借金返済の肩代わりをしてもらったことから決まった契約結婚だ。
決して愛されることはないと思っていたのに、なぜか溺愛されて──!?
そして、ライアンのマリアへの待遇が羨ましくなった妹のデイジーがライアンに突如アプローチをはじめて──!?
皇太子夫妻の歪んだ結婚
夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。
その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。
本編完結してます。
番外編を更新中です。
ある日、私は事故で死んだ───はずなのに、目が覚めたら事故の日の朝なんですけど!?
ねーさん
恋愛
アイリスは十六歳の誕生日の前の日に、姉ヴィクトリアと幼なじみジェイドと共に馬車で王宮に向かう途中、事故に遭い命を落とした───はずだったが、目覚めると何故か事故の日の朝に巻き戻っていた。
何度もその日を繰り返して、その度事故に遭って死んでしまうアイリス。
何度目の「今日」かもわからなくなった頃、目が覚めると、そこにはヴィクトリアの婚約者で第三王子ウォルターがいた。
「明日」が来たんだわ。私、十六歳になれたんだ…
家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。