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第1章 43 アグネスの新たな企みと嬉しい電話
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翌朝―
朝食の席にはアグネスとエーリカしかいない。
以前は給仕の役に2名のフットマンを置いておいたが、彼らがいると内輪だけの話が出来ないのでアグネスは給仕を取り入れることは辞めにしたからである
アグネスは自分の食卓の前に座り、黙って朝食を食べているエーリカに声を掛けた。
「エーリカ。アンドレア様は・・どちらにいるのかしら?」
「さあ・・・知らないわ。」
エーリカは顔を上げる事もなく返事をした。
「知らないわって・・どういう事?」
するとエーリカは手にしていたフォークをガチャンとテーブルの上に投げつけるとヒステリックに叫んだ。
「うるさいわねっ!知らないものは知らないのよっ!だってあの日以来・・私は一度もアンドレアとは顔を合わせていないのだからっ!」
アグネスはその言葉にわが耳を疑った。
「え・・?な、何ですって・・・?い、今の話・・本当なの?」
「ええ、そうよっ!結婚初夜の日・・・アンドレアは花嫁の私を放り出して、スカーレットを襲ってから・・一度も会っていないわよっ!」
そしてエーリカはテーブルに突っ伏して泣き出してしまった。それを見たアグネスは頭を抱えたくなってしまった。
(まずいわね・・・エーリカは完全にアンドレアに惚れてしまっているのに、肝心なアンドレアはエーリカに興味を無くしている・・・。夫婦仲がうまくいっていないなら・・離婚させた方がいいのかもしれないけれど、そうなるとただでさえ、私たちの評判は悪いのに・・・ますますエーリカの評判は下がっていくわ。子供でもできていれば・・それをダシにアンドレアをシュバルツ家に引き留めておくことが出来るのに・・。)
「エーリカ。教えて頂戴。」
「何よ・・・・」
エーリカは涙に濡れた顔を上げると言った。
「月のものは・・・きているのかしら?」
「そんなの・・まだ分からないわよっ!最初に関係を持ってからまだ1カ月も経過していないのだからっ!」
「なるほど・・・。」
(これでは子供ができたかどうかの確認はまだ早いわね・・。こうなったらまたアンドレアの食事に強い薬を混入して口にいれさせるしかないわね・・。)
アグネスはまたよからぬ考えをもくろむのだった―。
その日の午後―
リーンリーンリーン
執務室に置かれた電話が鳴り響いた。丁度、部屋で書類の整理をしていたアーベルは受話器を取った。
「はい、シュバルツ家当主の屋敷でございます。あ・・ジョン様ですか?え?そうなのですか?!はい、はい・・・本当にどうもありがとうございます。すぐに2人に伝えて参ります。それでは失礼いたします。」
チン・・・・
アーベルは受話器を戻すと、急ぎ足でスカーレットの元へと向かった―。
****
コンコン
「はい、どちら様ですか?」
スカーレットの部屋にずっと待機していたブリジットがノックに応じた。気分がすぐれなかったスカーレットはベッドの上で横になっている。
「私です、アーベルです。至急お2人に申し伝えなければならない事が出来ましたのでこちらに伺いました。今、お時間よろしいでしょうか?」
「まあ、アーベル様ですね?すぐに開けますのでお待ちください。」
ブリジットは内カギを開けるとアーベルを部屋に招き入れた。・・実はこの内カギはアンドレアがブリジットを襲った事から、新たに付けられたカギであった。
ガチャリ・・・
ブリジットがドアを開けると、そこには息を切らせながらアーベルが立っていた。
その顔には満面の笑みをたたえていた―。
朝食の席にはアグネスとエーリカしかいない。
以前は給仕の役に2名のフットマンを置いておいたが、彼らがいると内輪だけの話が出来ないのでアグネスは給仕を取り入れることは辞めにしたからである
アグネスは自分の食卓の前に座り、黙って朝食を食べているエーリカに声を掛けた。
「エーリカ。アンドレア様は・・どちらにいるのかしら?」
「さあ・・・知らないわ。」
エーリカは顔を上げる事もなく返事をした。
「知らないわって・・どういう事?」
するとエーリカは手にしていたフォークをガチャンとテーブルの上に投げつけるとヒステリックに叫んだ。
「うるさいわねっ!知らないものは知らないのよっ!だってあの日以来・・私は一度もアンドレアとは顔を合わせていないのだからっ!」
アグネスはその言葉にわが耳を疑った。
「え・・?な、何ですって・・・?い、今の話・・本当なの?」
「ええ、そうよっ!結婚初夜の日・・・アンドレアは花嫁の私を放り出して、スカーレットを襲ってから・・一度も会っていないわよっ!」
そしてエーリカはテーブルに突っ伏して泣き出してしまった。それを見たアグネスは頭を抱えたくなってしまった。
(まずいわね・・・エーリカは完全にアンドレアに惚れてしまっているのに、肝心なアンドレアはエーリカに興味を無くしている・・・。夫婦仲がうまくいっていないなら・・離婚させた方がいいのかもしれないけれど、そうなるとただでさえ、私たちの評判は悪いのに・・・ますますエーリカの評判は下がっていくわ。子供でもできていれば・・それをダシにアンドレアをシュバルツ家に引き留めておくことが出来るのに・・。)
「エーリカ。教えて頂戴。」
「何よ・・・・」
エーリカは涙に濡れた顔を上げると言った。
「月のものは・・・きているのかしら?」
「そんなの・・まだ分からないわよっ!最初に関係を持ってからまだ1カ月も経過していないのだからっ!」
「なるほど・・・。」
(これでは子供ができたかどうかの確認はまだ早いわね・・。こうなったらまたアンドレアの食事に強い薬を混入して口にいれさせるしかないわね・・。)
アグネスはまたよからぬ考えをもくろむのだった―。
その日の午後―
リーンリーンリーン
執務室に置かれた電話が鳴り響いた。丁度、部屋で書類の整理をしていたアーベルは受話器を取った。
「はい、シュバルツ家当主の屋敷でございます。あ・・ジョン様ですか?え?そうなのですか?!はい、はい・・・本当にどうもありがとうございます。すぐに2人に伝えて参ります。それでは失礼いたします。」
チン・・・・
アーベルは受話器を戻すと、急ぎ足でスカーレットの元へと向かった―。
****
コンコン
「はい、どちら様ですか?」
スカーレットの部屋にずっと待機していたブリジットがノックに応じた。気分がすぐれなかったスカーレットはベッドの上で横になっている。
「私です、アーベルです。至急お2人に申し伝えなければならない事が出来ましたのでこちらに伺いました。今、お時間よろしいでしょうか?」
「まあ、アーベル様ですね?すぐに開けますのでお待ちください。」
ブリジットは内カギを開けるとアーベルを部屋に招き入れた。・・実はこの内カギはアンドレアがブリジットを襲った事から、新たに付けられたカギであった。
ガチャリ・・・
ブリジットがドアを開けると、そこには息を切らせながらアーベルが立っていた。
その顔には満面の笑みをたたえていた―。
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