嫌われた令嬢、ヒルダ・フィールズは終止符を打つ

結城芙由奈@コミカライズ連載中

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1章 14 校長室での話し合い

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「・・・。」

マチルダ校長は無言で席を立つと、素早くドアに向かい、ガチャリとドアを開けた。

「貴女は・・・?」

見下ろした先にはステラが青ざめた顔で床の上に座り込んでいた。

「こんな所で何をしているのですか?」

マチルダは溜息を尽きながらステラに尋ねた。

「あ・・・わ、私は・・・。」

ステラが思わず言い淀むと、マチルダは言った。

「貴女・・・もしかすると盗み聞きをしていたのですね?中へお入りなさい。」

「はい・・・。」

ステラは観念して立ち上がると、マチルダ校長の後に続いて校長室へとはいって来た。

「ステラさん・・・?」

ヒルダは校長室へ入って来たステラを見て怪訝そうな顔をした。

「あ・・・、ど・どうも・・・。」

ステラはばつが悪そうに頭を下げると、マチルダが言った。

「ステラさん、ヒルダさんの隣に座りなさい。」

「はい・・。」

ステラがソファに座るのを見届けるとマチルダは早速質問をしてきた。

「さて、ステラさん。貴女は先ほど校長室の前で何をしていたのですか?」

「あ、あの・・・私はヒルダさんが・・心配で・・・。」

ステラはモジモジしながらヒルダを見た。

「・・・。」

そんなステラをヒルダは冷めた目で見ている。

(報告ではヒルダさんには友達がいないと書かれていたけれども・・ステラさんはヒルダさんの友人だったのかしら・・?)

「そう、貴女はヒルダさんの友達だったのですね?友人のヒルダさんが心配だったのですね?」

「はい、そうです!」

「いいえ、違います。」

ステラとヒルダは同時に答えた。

「え・・?そ、そんなあ・・・ヒルダさん。私達・・・お友達同士よね?」

ステラは懇願するような目でヒルダを見つめるが、そんなステラをヒルダは冷たく一瞥すると言った。

「いいえ、私とステラさんは単なるクラスメイトよ。友達でも何でも無いわ。」

「そんな~私達一緒にお昼を食べた仲じゃないの・・・。」

ステラの訴えにヒルダは耳を貸す事無く言った。

「校長先生、お話はもう終わりましたよね?でしたらこれで失礼致します。反省文を10枚書いてきます。そして1週間の停学処分をうけます。」

するとステラは言った。

「待って!ヒルダさんっ!貴女犯人なんかじゃ無いわっ!だって今日昼休み、私達ずっと一緒にいたじゃないのっ!」

「そうなのですか?ヒルダさん。」

マチルダはヒルダを見た。

「はい、そうです。」

「何故、先にその事を説明しなかったのですか?」

「話したとしても・・・私がアデルさんの財布を盗んでいない証拠にはならないと思ったからです。」

「確かにそうかもしれませんが・・・。」

するとアデルが口を挟んだ。

「ま・・待って下さいっ!」

「ステラさん、どうしましたか?」

「あ、あの・・・私、見たんです。さっき廊下で・・ダフネさんが私と同じように廊下で盗み聞きをしていたんです。そしてその後・・・青ざめた顔で走り去っていくのを・・。」

ステラは身体を震わせながら言った。

「ダフネさん・・・・。」

マチルダは呟いた。
ダフネの噂ならマチルダの耳にも届いていた。貴族令嬢でありながら素行が悪く、財閥派閥のアデルと何かとトラブルを起こしているという。更に度々ヒルダに嫌がらせをしているという話だ。
しかし・・・。

「ステラさん、憶測でも物を言ってはいけません。ダフネさんがアデルさんの財布を盗んだと言う証拠は何かあるのですか?」

するとステラは俯いた。

「証拠は・・・ありません・・・。」

「なら・・ダフネさんを疑うのはなりません。」

しかし、だからと言ってヒルダが盗んだとはマチルダには到底思えなかった。

「だけど・・・!」

それでもステラは諦められない。すると今迄黙っていたヒルダが口を挟んできた。

「いいのよ、ステラさん。この件は・・・誰かが罪を被らなければ終わらないのだから。」

「ヒルダさん・・・。」

「それでは校長先生、私はこれで失礼します。」

ヒルダが立ち上ったので、ステラも立ち上がるとマチルダはステラにだけ声を掛けた。

「おまちなさい、ステラさん。貴女にはまだ聞きたい事があります。このまま残って下さい。」

「え・・?」

その言葉を聞いたステラは思わず露骨に嫌そうな表情が顔に出てしまった―。


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