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レベッカ一行の世界漫遊の旅 3 (ノマード王国の旅 2)
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「ノマード王国ですか?う~ん…一度も聞いたことが無い国ですねぇ」
人間の姿に戻ったミラージュが皿の上に山盛りになって乗っているフィッシュチップスを口に入れながら首を傾げた。
「そうなのね?ミラージュも知らないのね?」
私はシーフードパスタを食べながらミラージュを見た。
「うん。『ノマード王国』はレベッカの母国と同じくらい小さな国だからねえ。それに君たちは殆ど他の国の事を知らないだろう?」
サミュエル皇子は鱈のムニエルを器用にフォークとナイフで骨を取り除きながら言った。
「ええ、そうなんですよ。私は偉大なドラゴンの化身でありながら、世間が狭くて口惜しいと思っていました。ですのでこの度夢にまで見た旅に出ることが出来たので今は最高に幸せですわ」
ミラージュは興奮が止まらないようで、頭からドラゴンの角がニョキッと見え始めた。
「うわああっ!ミラージュ!落ち着くんだ!」
サミュエル皇子が慌ててテーブルの上のナフキンをミラージュの頭の上にかぶせた。
「あ、あら失礼しました。つい興奮してしまって」
ミラージュはホホホと笑って誤魔化す。そんな2人を見て私は思った。うん、最近この2人は息ぴったりだ。以前までは私がミラージュの角の事を気にかける生活をしていたが、最近私よりはサミュエル皇子の方がドラゴンへの変身化を気にかけてくれる用になったのだ。
今、私達がいる町はエメラルドグリーンの海が美しい『ラメール』という港町である。この町は外海をつなぐいわば中継地点のような場所で宿場町としても非常に発展している。その為多くの行商人や旅人たちが行き交っている非常に大きな町なのであった。そして港が見える食堂で遅めのランチを3人で食べている最中なのであった。
「でも『ノマード王国』というのは別の大陸にあるんですよね?そうなると船に乗らなければなりませんね」
「ああ、そうだな。まずは西の大陸へ行く船を探さないと…」
「ちょっとお待ち下さい!」
サミュエル皇子が言いかけた時、ミラージュが手を上げた。
「何だい?ミラージュ」
「どうかしたの?」
私達が交互に尋ねると、ミラージュが自分の胸に手を置くと言った。
「皆さん、私の存在をお忘れじゃないでしょうね?」
「君の存在を忘れたことなど一度もないけど?」
「ええ、私だって貴女を忘れるはず無いじゃない」
当然の用に言うと、ミラージュが言った。
「違います、そうではありません!私がドラゴンだって事です。いいですか、皆さん。私がドラゴンの姿になって飛べばあっという間に西の大陸へ着くことが出来ますよ?そう。人間に化身することが出来る唯一のドラゴン種族の私ならあっという間にね!」
ミラージュの目の色が変わった。
「確かにドラゴンになった君に連れて行って貰えれば手っ取り早いけど、もし万一度君のドラゴンの姿を誰かに目撃されたらどうするんだい?」
「ええ、そうよ。ミラージュ。落ち着いて、もしバレたら本当にサーカスか見世物小屋に売り飛ばされちゃうわよ、しかも私達全員!」
「ええっ?!何故俺たちも?!」
何故かそこでサミュエル皇子が驚いたように言う。そこで私は言った。
「当然じゃないですか。だって世間から見れば私達はドラゴンを従えたドラゴンマスターという名目でセットで捕らえられるに決まっています!」
「そ、そうなのかい?でもそういう事ならますますドラゴンになったミラージュに連れて行ってもらうのはまずいだろうね」
「そうですか…」
シュンとなるミラージュ。そこで私は言った。
「大丈夫よ、ミラージュ。また人気のいない場所を見つけたら空を飛ばせてあげるから」
ポンと肩に手を置きながら言う。
「はい、分かりました…」
「よし、そうと決まれば早く食事を終えて船を探しに行きましょう!」
私の言葉に2人は頷く。そして私達は急いで残りの料理を食べ終えると、食堂を出て船を探す為に船着き場へ向かった―。
人間の姿に戻ったミラージュが皿の上に山盛りになって乗っているフィッシュチップスを口に入れながら首を傾げた。
「そうなのね?ミラージュも知らないのね?」
私はシーフードパスタを食べながらミラージュを見た。
「うん。『ノマード王国』はレベッカの母国と同じくらい小さな国だからねえ。それに君たちは殆ど他の国の事を知らないだろう?」
サミュエル皇子は鱈のムニエルを器用にフォークとナイフで骨を取り除きながら言った。
「ええ、そうなんですよ。私は偉大なドラゴンの化身でありながら、世間が狭くて口惜しいと思っていました。ですのでこの度夢にまで見た旅に出ることが出来たので今は最高に幸せですわ」
ミラージュは興奮が止まらないようで、頭からドラゴンの角がニョキッと見え始めた。
「うわああっ!ミラージュ!落ち着くんだ!」
サミュエル皇子が慌ててテーブルの上のナフキンをミラージュの頭の上にかぶせた。
「あ、あら失礼しました。つい興奮してしまって」
ミラージュはホホホと笑って誤魔化す。そんな2人を見て私は思った。うん、最近この2人は息ぴったりだ。以前までは私がミラージュの角の事を気にかける生活をしていたが、最近私よりはサミュエル皇子の方がドラゴンへの変身化を気にかけてくれる用になったのだ。
今、私達がいる町はエメラルドグリーンの海が美しい『ラメール』という港町である。この町は外海をつなぐいわば中継地点のような場所で宿場町としても非常に発展している。その為多くの行商人や旅人たちが行き交っている非常に大きな町なのであった。そして港が見える食堂で遅めのランチを3人で食べている最中なのであった。
「でも『ノマード王国』というのは別の大陸にあるんですよね?そうなると船に乗らなければなりませんね」
「ああ、そうだな。まずは西の大陸へ行く船を探さないと…」
「ちょっとお待ち下さい!」
サミュエル皇子が言いかけた時、ミラージュが手を上げた。
「何だい?ミラージュ」
「どうかしたの?」
私達が交互に尋ねると、ミラージュが自分の胸に手を置くと言った。
「皆さん、私の存在をお忘れじゃないでしょうね?」
「君の存在を忘れたことなど一度もないけど?」
「ええ、私だって貴女を忘れるはず無いじゃない」
当然の用に言うと、ミラージュが言った。
「違います、そうではありません!私がドラゴンだって事です。いいですか、皆さん。私がドラゴンの姿になって飛べばあっという間に西の大陸へ着くことが出来ますよ?そう。人間に化身することが出来る唯一のドラゴン種族の私ならあっという間にね!」
ミラージュの目の色が変わった。
「確かにドラゴンになった君に連れて行って貰えれば手っ取り早いけど、もし万一度君のドラゴンの姿を誰かに目撃されたらどうするんだい?」
「ええ、そうよ。ミラージュ。落ち着いて、もしバレたら本当にサーカスか見世物小屋に売り飛ばされちゃうわよ、しかも私達全員!」
「ええっ?!何故俺たちも?!」
何故かそこでサミュエル皇子が驚いたように言う。そこで私は言った。
「当然じゃないですか。だって世間から見れば私達はドラゴンを従えたドラゴンマスターという名目でセットで捕らえられるに決まっています!」
「そ、そうなのかい?でもそういう事ならますますドラゴンになったミラージュに連れて行ってもらうのはまずいだろうね」
「そうですか…」
シュンとなるミラージュ。そこで私は言った。
「大丈夫よ、ミラージュ。また人気のいない場所を見つけたら空を飛ばせてあげるから」
ポンと肩に手を置きながら言う。
「はい、分かりました…」
「よし、そうと決まれば早く食事を終えて船を探しに行きましょう!」
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