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62 今夜はお泊り
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講義開始のチャイムが鳴るギリギリに私は教室に入ることが出来た。すると階段教室の丁度真ん中の座席にキャロルとダイアナが座り、私の方に手を振っている。
すぐに2人の席へ移動し、空いているキャロルの隣に座ると早速私に尋ねてきた。
「どうだった?テア。ちゃんと伝えたい事は伝えてきた?」
「ええ・・多分伝わったとは思うけど・・・。」
浮かない顔の私を見てダイアナが声を掛けてきた。
「どうしたの?何かあったの?」
「ええ・・私、ついにやってしまったわ。」
ため息をつきながら言う。
「え?やったって・・・何を?」
キャロルが首を傾げる。
「ええ、実はヘンリーとは噴水のある園庭で話をしたのだけど・・なかなか納得してくれなくて・・最後彼に言いたいことは全部伝えて、背中を向けて歩き始めた時に 今までの事は謝罪するから捨てないでくれって追いかけてきたのよ。」
「うわっ!何それっ!女々しいっ!」
ダイアナが露骨に嫌そうな顔をする。
「そ、それで・・・どうなったの?」
キャロルが心配そうに続きを促す。
「そうしたら私の知り合いの女子学生が、『テアッ!危ないっ!逃げてっ!』って声を掛けてくれて・・それを聞いたヘンリーが怒って、今度は彼女の方へ向かって行ったの。彼女は他に3人の女子学生たちと一緒にいたわ。」
「ええ!何それっ!最低っ!」
ダイアナが机を叩き、周囲の目が私たちに注がれ・・たまたま他の男子学生たちと座っていたニコルと視線が合い、なぜかウィンクされた。
「落ち着いて、ダイアナ・・テアから続きを聞きましょう。それで?次はどうなったの?」
「ええ、それで私は彼女たちが危ないと思って・・・ついに生卵をヘンリーの頭にぶつけてしまったのよ。」
「「え・・・?」」
その言葉を聞いたキャロルとダイアナの目が見る見るうちに見開かれ・・。
「テアッ!ついにやったのね?!おめでとうっ!」
キャロルが抱き着いてきた。ダイアナは手を叩いて喜んでいる。
「それで?ヘンリーの様子はどうだったの?」
キャロルは目をキラキラさせながら尋ねてくる。
「え、ええ・・・生卵の匂いが大嫌いなヘンリーは背後にあった噴水に服のまま飛び込んで噴水から噴き出す水で一生懸命髪の毛を洗っていたわ。周りにいた人たちは大笑いしてその様子を見ていたわ。きっと今頃ヘンリーは噴水に飛び込んだ罰として学園長に呼び出されているかもしれないわ・・。」
ため息をつきながら言った。
「まあまあ、これで少しはヘンリーも反省するんじゃないの?今までテアに散々酷い事をしてきたのだから・・・テアもそんなに落ち込むことないわよ。」
キャロルが肩をポンポン叩きながら言う。
「ええ、でも・・・ヘンリーが許婚の関係は辞めないと言ってるのよ。困ったわ・・。私は彼から離れたいのに。」
「ま!ヘンリーっていったい何考えてるのかしら?!余程一人きりになりたくないのね?」
ダイアナが腕組みしながら言う。するとキャロルが意味深な事を言った。
「大丈夫よ、テア・・・。もうすぐヘンリーの悩みが完全に解決するから・・。」
「え・・?それは一体どういう意味・・。」
そこまで言いかけた時、担任の教授が教室に入ってきたので話は中断されてしまい・・・授業に集中する頃にはキャロルの言葉を私は完全に忘れてしまっていた―。
****
キーンコーンカーンコーン・・・・
5限目までの講義が終わり、私とキャロルは一緒に帰るべく2人で並んで廊下を歩いていた。
「フフフ・・・。今夜と明日はテアの家にお泊り・・・嬉しいわ~・・。」
キャロルは私に腕を絡め、コツンと肩に頭を乗せてきた。
「ええ、私も嬉しいわ。」
すると背後から声を掛けられた。
「テア、キャロル。」
振り向くとそこにはフリーダとレオナが立っていた。声を掛けたのはレオナだった。
「相変わらず仲がいいわね、2人は。まるで恋人同士みたい。」
「こ、恋人同士なんて・・・。」
思わずキャロルを見た。するとキャロルは意味深なことを言った。
「そうね~・・・私が男だったら絶対テアを恋人にしていたのに・・残念だわ。だから譲ることにしたの。」
「「「え?」」」
私たちは一斉にキャロルを見た。
「キャロル・・・譲るって・・誰の事?まさか・・ヘンリーの事じゃないわよね?」
そんな私を見てキャロルは笑みを浮かべた。
「まさか!彼のはずないじゃない。それより早く帰りましょう。おばさまにも会っていろいろ報告したい事あるし。」
キャロルが私の腕を引っ張る。
「え、ええ。それじゃあねフリーダ、レオナ。」
私は2人に手を振った。
「ええ。また来週ね。」
「さよなら。」
フリーダとレオナも手を振る。
こうして2人と別れた私たちは一緒に馬車に揺られて屋敷へ向かった―。
すぐに2人の席へ移動し、空いているキャロルの隣に座ると早速私に尋ねてきた。
「どうだった?テア。ちゃんと伝えたい事は伝えてきた?」
「ええ・・多分伝わったとは思うけど・・・。」
浮かない顔の私を見てダイアナが声を掛けてきた。
「どうしたの?何かあったの?」
「ええ・・私、ついにやってしまったわ。」
ため息をつきながら言う。
「え?やったって・・・何を?」
キャロルが首を傾げる。
「ええ、実はヘンリーとは噴水のある園庭で話をしたのだけど・・なかなか納得してくれなくて・・最後彼に言いたいことは全部伝えて、背中を向けて歩き始めた時に 今までの事は謝罪するから捨てないでくれって追いかけてきたのよ。」
「うわっ!何それっ!女々しいっ!」
ダイアナが露骨に嫌そうな顔をする。
「そ、それで・・・どうなったの?」
キャロルが心配そうに続きを促す。
「そうしたら私の知り合いの女子学生が、『テアッ!危ないっ!逃げてっ!』って声を掛けてくれて・・それを聞いたヘンリーが怒って、今度は彼女の方へ向かって行ったの。彼女は他に3人の女子学生たちと一緒にいたわ。」
「ええ!何それっ!最低っ!」
ダイアナが机を叩き、周囲の目が私たちに注がれ・・たまたま他の男子学生たちと座っていたニコルと視線が合い、なぜかウィンクされた。
「落ち着いて、ダイアナ・・テアから続きを聞きましょう。それで?次はどうなったの?」
「ええ、それで私は彼女たちが危ないと思って・・・ついに生卵をヘンリーの頭にぶつけてしまったのよ。」
「「え・・・?」」
その言葉を聞いたキャロルとダイアナの目が見る見るうちに見開かれ・・。
「テアッ!ついにやったのね?!おめでとうっ!」
キャロルが抱き着いてきた。ダイアナは手を叩いて喜んでいる。
「それで?ヘンリーの様子はどうだったの?」
キャロルは目をキラキラさせながら尋ねてくる。
「え、ええ・・・生卵の匂いが大嫌いなヘンリーは背後にあった噴水に服のまま飛び込んで噴水から噴き出す水で一生懸命髪の毛を洗っていたわ。周りにいた人たちは大笑いしてその様子を見ていたわ。きっと今頃ヘンリーは噴水に飛び込んだ罰として学園長に呼び出されているかもしれないわ・・。」
ため息をつきながら言った。
「まあまあ、これで少しはヘンリーも反省するんじゃないの?今までテアに散々酷い事をしてきたのだから・・・テアもそんなに落ち込むことないわよ。」
キャロルが肩をポンポン叩きながら言う。
「ええ、でも・・・ヘンリーが許婚の関係は辞めないと言ってるのよ。困ったわ・・。私は彼から離れたいのに。」
「ま!ヘンリーっていったい何考えてるのかしら?!余程一人きりになりたくないのね?」
ダイアナが腕組みしながら言う。するとキャロルが意味深な事を言った。
「大丈夫よ、テア・・・。もうすぐヘンリーの悩みが完全に解決するから・・。」
「え・・?それは一体どういう意味・・。」
そこまで言いかけた時、担任の教授が教室に入ってきたので話は中断されてしまい・・・授業に集中する頃にはキャロルの言葉を私は完全に忘れてしまっていた―。
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キーンコーンカーンコーン・・・・
5限目までの講義が終わり、私とキャロルは一緒に帰るべく2人で並んで廊下を歩いていた。
「フフフ・・・。今夜と明日はテアの家にお泊り・・・嬉しいわ~・・。」
キャロルは私に腕を絡め、コツンと肩に頭を乗せてきた。
「ええ、私も嬉しいわ。」
すると背後から声を掛けられた。
「テア、キャロル。」
振り向くとそこにはフリーダとレオナが立っていた。声を掛けたのはレオナだった。
「相変わらず仲がいいわね、2人は。まるで恋人同士みたい。」
「こ、恋人同士なんて・・・。」
思わずキャロルを見た。するとキャロルは意味深なことを言った。
「そうね~・・・私が男だったら絶対テアを恋人にしていたのに・・残念だわ。だから譲ることにしたの。」
「「「え?」」」
私たちは一斉にキャロルを見た。
「キャロル・・・譲るって・・誰の事?まさか・・ヘンリーの事じゃないわよね?」
そんな私を見てキャロルは笑みを浮かべた。
「まさか!彼のはずないじゃない。それより早く帰りましょう。おばさまにも会っていろいろ報告したい事あるし。」
キャロルが私の腕を引っ張る。
「え、ええ。それじゃあねフリーダ、レオナ。」
私は2人に手を振った。
「ええ。また来週ね。」
「さよなら。」
フリーダとレオナも手を振る。
こうして2人と別れた私たちは一緒に馬車に揺られて屋敷へ向かった―。
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