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2-15 蔑みの言葉
< 一緒に買い物に行けるなんて嬉しい >
多分、レナート様は社交辞令的な意味合いで言っただけなのだろうけど、私はその言葉を聞いただけで、天にも昇るほど嬉しくて舞い上がりそうになってしまった。
ううん、でも浮かれては駄目。だってレナート様は公爵家の方。そして片や私は貧しい平民。つり合いなんか取れっこない。それどころか、レナート様にはフランシスカ様と言う美しい婚約者のご令嬢がいらっしゃるのだから…。
自分の気持ちを戒めながら私は気さくに話しかけて来るレナート様に相槌を打っていた。
「それでこの町はガラス細工の伝統工芸品が栄えている町でね、沢山お店があるんだよ」
「そうなのですか?それでは素敵な商品がさぞかし売られているのでしょうね?それでフランシスカ様はどんなガラス細工の品がお好きなのですか?」
「それが…よく分らないんだ」
ポツリとレナート様は寂しげに言う。
「分らない…?」
「うん。フランシスカは子供の頃から決められた僕の婚約者なのに…どういう訳か…あまり好かれていないようなんだ…」
「レナート様…」
「今までずっと誕生日に女性が好きそうなアクセサリーを贈ってきたけれども一度も使って貰ったことも無くて…。駄目だな、どうやら僕は贈り物のセンスが無いみたいだね」
レナート様は苦笑しながら言った。それにしてもアクセサリーを使ってもらった事が無いなんて…。
「もしかすると、フランシスカ様はアクセサリーは好きではないのかもしれませんよ?」
けれど私の言葉にレナート様は首を振った。
「いや、そんな事は無いと思うけどな…。フランシスカは日替わりでピアスやお揃いのネックレスを付けているから」
「そうなのですね?でも流石ですね。日替わりで違うアクセサリーを身に着けていることに気付けるなんて。それだけレナート様がフランシスカ様の事を思っている証拠ですね」
「いや…?どうかな…?」
私の言葉にレナート様は頬を少し赤く染めている。そこまで大切に思われているフランシスカ様が少しだけ羨ましくなってしまった。でも…今までどのような品を贈っていたのだろう?
「あの、それではアクセサリー店に行ってみませんか?今までどのようなネックレスを贈られてきたのか雰囲気が似たようなアクセサリーを参考までに見ておきたいので」
「そうだね。それが一番かもしれない。それじゃ、行こう。こっちだよ」
レナーと様に手招きされて、私達はアクセサリーショップへ向かった―。
****
連れて来られたお店はいかにも高級なアクセサリーショップで、店内に入るとすぐにスーツを着こなした男性店員がレナート様の元へとやって来た。
「これは、ブランシュ様。いつも御贔屓に有難うございます」
深々と頭を下げると、次に私を見た。その目は…軽蔑に満ちていた。
「おい、そこの小汚い少年。ここはお前の様な者が来る場所では無い。全く…どこから入り込んできたんだか…さっさと出て行けっ!」
レナート様は驚いたように振り返り、私を見た。
「え?」
「あ…」
その言葉に途端に私の頬が羞恥で染まる。今まで貧乏だと言う事で、散々蔑まされてきたことはある。それは何時もの事なのですっかり慣れてしまっていたが、レナート様の前でそんな事を言われるなんて思いもしなった。この人は私がレナート様と一緒に入店してきた事に気付いていないのだろうか?だけど…店内にいる他の人達も蔑みや軽蔑の混ざった眼で私を射ている。これではレナート様に恥をかかせてしまう…。
「す、すみません。すぐ出て行きます!」
慌てて頭を下げて店を出ようとしたとき…。
「何て事を言うんですか?!この人は僕の連れですよっ!」
レナート様が大きな声で男性店員を一喝した―。
多分、レナート様は社交辞令的な意味合いで言っただけなのだろうけど、私はその言葉を聞いただけで、天にも昇るほど嬉しくて舞い上がりそうになってしまった。
ううん、でも浮かれては駄目。だってレナート様は公爵家の方。そして片や私は貧しい平民。つり合いなんか取れっこない。それどころか、レナート様にはフランシスカ様と言う美しい婚約者のご令嬢がいらっしゃるのだから…。
自分の気持ちを戒めながら私は気さくに話しかけて来るレナート様に相槌を打っていた。
「それでこの町はガラス細工の伝統工芸品が栄えている町でね、沢山お店があるんだよ」
「そうなのですか?それでは素敵な商品がさぞかし売られているのでしょうね?それでフランシスカ様はどんなガラス細工の品がお好きなのですか?」
「それが…よく分らないんだ」
ポツリとレナート様は寂しげに言う。
「分らない…?」
「うん。フランシスカは子供の頃から決められた僕の婚約者なのに…どういう訳か…あまり好かれていないようなんだ…」
「レナート様…」
「今までずっと誕生日に女性が好きそうなアクセサリーを贈ってきたけれども一度も使って貰ったことも無くて…。駄目だな、どうやら僕は贈り物のセンスが無いみたいだね」
レナート様は苦笑しながら言った。それにしてもアクセサリーを使ってもらった事が無いなんて…。
「もしかすると、フランシスカ様はアクセサリーは好きではないのかもしれませんよ?」
けれど私の言葉にレナート様は首を振った。
「いや、そんな事は無いと思うけどな…。フランシスカは日替わりでピアスやお揃いのネックレスを付けているから」
「そうなのですね?でも流石ですね。日替わりで違うアクセサリーを身に着けていることに気付けるなんて。それだけレナート様がフランシスカ様の事を思っている証拠ですね」
「いや…?どうかな…?」
私の言葉にレナート様は頬を少し赤く染めている。そこまで大切に思われているフランシスカ様が少しだけ羨ましくなってしまった。でも…今までどのような品を贈っていたのだろう?
「あの、それではアクセサリー店に行ってみませんか?今までどのようなネックレスを贈られてきたのか雰囲気が似たようなアクセサリーを参考までに見ておきたいので」
「そうだね。それが一番かもしれない。それじゃ、行こう。こっちだよ」
レナーと様に手招きされて、私達はアクセサリーショップへ向かった―。
****
連れて来られたお店はいかにも高級なアクセサリーショップで、店内に入るとすぐにスーツを着こなした男性店員がレナート様の元へとやって来た。
「これは、ブランシュ様。いつも御贔屓に有難うございます」
深々と頭を下げると、次に私を見た。その目は…軽蔑に満ちていた。
「おい、そこの小汚い少年。ここはお前の様な者が来る場所では無い。全く…どこから入り込んできたんだか…さっさと出て行けっ!」
レナート様は驚いたように振り返り、私を見た。
「え?」
「あ…」
その言葉に途端に私の頬が羞恥で染まる。今まで貧乏だと言う事で、散々蔑まされてきたことはある。それは何時もの事なのですっかり慣れてしまっていたが、レナート様の前でそんな事を言われるなんて思いもしなった。この人は私がレナート様と一緒に入店してきた事に気付いていないのだろうか?だけど…店内にいる他の人達も蔑みや軽蔑の混ざった眼で私を射ている。これではレナート様に恥をかかせてしまう…。
「す、すみません。すぐ出て行きます!」
慌てて頭を下げて店を出ようとしたとき…。
「何て事を言うんですか?!この人は僕の連れですよっ!」
レナート様が大きな声で男性店員を一喝した―。
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