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2-16 いたたまれない瞳
「え?ま、まさか…この少年はブランシュ様のお連れの人だったのですかっ?!」
店主は真っ青になっている。やはりこの人は私がブランシュ様と入店したことに気付いていなかったのだ。
「この店は身なりだけで人を判断するのですか?そんな店ではもう二度と買い物する気にはなれません。ここの店との取引はもうやめさせて頂きます」
きっぱりというブランシュ様に、店主はますます顔を青ざめさせた。
「も、申し訳ございませんっ!二度と人を見た目で判断するような真似は致しませんので…どうか、お許し願えないでしょうかっ?!」
すると他にも店内にいた店員たちが集まって来て、レナート様に頭を下げて来た。
「お願い致しますっ!」
「どうかお許しくださいっ!」
店員たちは次々に謝って来るが、レナート様は黙っている。この騒ぎに他のお客たちもヒソヒソ話しているのが耳に入って来た。
「公爵家が見捨てた店での買い物はやめた方がいいかもしれないわね」
「ええ、その方がいいわ…」
「他のお店で買う事にしましょう?」
等々…非難めいた言葉が飛び交っている。
どうしよう…私のせいでとんでもないことになってしまった。このままではいけない!
「待って下さい、レナート様っ!」
「ロザリー…」
いきなり大きな声を出したので、レナート様は驚いた様に私を見た。
「どうか、このお店を責めないで頂けますか?お店の人の意見は尤もです。私の様に貧しい身なりの人間が買えるような品物は売っているはずないですし、ここは貴族の方々が利用される高級店です。私が立ち入ってはこのお店の品位を落としてしまいます。悪いのは私なのです。身の程をわきまえずに入店してしまいましたから…」
そして頭を下げた。レナート様の前でこんな事を言うのは…すごく惨めで恥ずかしかったけれども、これらの話しは全て事実なのだから。
「ロザリー。何故…」
レナート様は何故か悲し気な瞳で私を見ている。その瞳も…まるで同情されているかのようで、いたたまれなかった。
「あの…私、もう行きます。大変失礼致しました。レナート様は、どうぞお買い物を続けて下さい」
そして言うや否や、私は駆け足で店の外へ飛び出した―。
****
「ごめんなさい…レナート様…」
ポツリと呟きながら、私はトボトボと1人町を歩いていた。店を飛び出した後、私は目茶目茶に走り…今は完全に道を迷っていた。
「ふぅ…困ったわ…どこかで道を尋ねないと…」
呟いたとき、すぐ傍に花屋があった。店の軒先には故郷で育てていた懐かしいダリアの花が売られている。
「まぁ…ダリアだわ…」
思わず近付き、マジマジと見つめていると壁にアルバイト募集の張り紙が張られていた。しかも都合の良いことに土日だけの求人だったのだ。
「アルバイト募集…採用してもらえないかしら?」
そこで私は早速店の奥へと入って行くと、そこには人のよさそうな女性店員が大きな前掛けエプロンを付けて、花束を作っていた。
「いらっしゃいませ。あら?可愛らしいお客様ね?」
女性店員は私を見るとニッコリ微笑みかけてきた―。
店主は真っ青になっている。やはりこの人は私がブランシュ様と入店したことに気付いていなかったのだ。
「この店は身なりだけで人を判断するのですか?そんな店ではもう二度と買い物する気にはなれません。ここの店との取引はもうやめさせて頂きます」
きっぱりというブランシュ様に、店主はますます顔を青ざめさせた。
「も、申し訳ございませんっ!二度と人を見た目で判断するような真似は致しませんので…どうか、お許し願えないでしょうかっ?!」
すると他にも店内にいた店員たちが集まって来て、レナート様に頭を下げて来た。
「お願い致しますっ!」
「どうかお許しくださいっ!」
店員たちは次々に謝って来るが、レナート様は黙っている。この騒ぎに他のお客たちもヒソヒソ話しているのが耳に入って来た。
「公爵家が見捨てた店での買い物はやめた方がいいかもしれないわね」
「ええ、その方がいいわ…」
「他のお店で買う事にしましょう?」
等々…非難めいた言葉が飛び交っている。
どうしよう…私のせいでとんでもないことになってしまった。このままではいけない!
「待って下さい、レナート様っ!」
「ロザリー…」
いきなり大きな声を出したので、レナート様は驚いた様に私を見た。
「どうか、このお店を責めないで頂けますか?お店の人の意見は尤もです。私の様に貧しい身なりの人間が買えるような品物は売っているはずないですし、ここは貴族の方々が利用される高級店です。私が立ち入ってはこのお店の品位を落としてしまいます。悪いのは私なのです。身の程をわきまえずに入店してしまいましたから…」
そして頭を下げた。レナート様の前でこんな事を言うのは…すごく惨めで恥ずかしかったけれども、これらの話しは全て事実なのだから。
「ロザリー。何故…」
レナート様は何故か悲し気な瞳で私を見ている。その瞳も…まるで同情されているかのようで、いたたまれなかった。
「あの…私、もう行きます。大変失礼致しました。レナート様は、どうぞお買い物を続けて下さい」
そして言うや否や、私は駆け足で店の外へ飛び出した―。
****
「ごめんなさい…レナート様…」
ポツリと呟きながら、私はトボトボと1人町を歩いていた。店を飛び出した後、私は目茶目茶に走り…今は完全に道を迷っていた。
「ふぅ…困ったわ…どこかで道を尋ねないと…」
呟いたとき、すぐ傍に花屋があった。店の軒先には故郷で育てていた懐かしいダリアの花が売られている。
「まぁ…ダリアだわ…」
思わず近付き、マジマジと見つめていると壁にアルバイト募集の張り紙が張られていた。しかも都合の良いことに土日だけの求人だったのだ。
「アルバイト募集…採用してもらえないかしら?」
そこで私は早速店の奥へと入って行くと、そこには人のよさそうな女性店員が大きな前掛けエプロンを付けて、花束を作っていた。
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女性店員は私を見るとニッコリ微笑みかけてきた―。
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