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3−2 傷つく彼
1時限目は外国語の授業だった。外国を習うのは初めてだったので、学習は苦戦した。文法やスペルが難しくて大変だったが、この学園では外国語に重点を置いているので苦手だからと言って避ける事等出来ないので、私は授業に集中した。けれどお陰で昨日レナート様と気まずい別れをしてしまった事を思い出さずに済んだ―。
授業終了のチャイムが鳴り終わると、アニータが言った。
「ふ~…やっぱり外国語の授業は難しいわね…」
「え?アニータも難しいと思っていたの?」
「ええ、そうよ。だってこの外国語は中等部でも習っていないから、当然難しいわよ」
「そうだったのね…私だけが難しいと感じていたわけでは無かったのね…」
その言葉に少しだけ安心し、ため息を付いた時…。レナート様と目が合ってしまった。そして席を立つと、私の方へ向かって歩いてくる。
い、いけない…。
教室で声を掛けられたらレナート様だけでなく、私も困った立場になってしまう。
ガタン!
私は勢いよく立ち上がった。
「ど、どうしたの?ロザリー」
アニータが驚いた様子で声を掛けてきた。
「あ、あの…ちょっとお手洗いに行ってくるわ」
小声でアニータに言うと、私は逃げるように教室を飛び出した。
ごめんなさい、レナート様…。
心の中で謝罪しながら…。
教室を飛び出し、廊下に出たものの行くあては無かった。そして渡り廊下に差し掛かると、綺麗に整えられた中庭が見えた。そして…。
「!」
中庭にはガゼボがある。その中で仲良さそうにフランシスカ様とイアソン王子が話をしている姿が見えたのだ。そう言えばイアソン王子は外国語の授業を免除されていた。何故ならイアソン王子は私達が習った第2外国語が流暢に話せたからだった。
「イアソン王子…まさかこんなところでフランシスカ様と…」
その時…。
「良かった、ロザリー。ここにいたんだね?探したんだよ」
タイミング悪く背後からレナート様が声を掛けてきた。
「あ!レ、レナート様…!」
慌てて振り向くとレナート様は申し訳なさげに謝って来た。
「ごめんよ、ロザリー」
「え…?何故謝るのですか?」
「それは…僕があんな店に君を連れていったから、嫌な思いをさせてしまったことについてだよ」
レナート様…。
「いいえ、それを言うなら私の方こそ申し訳ございませんでした。あんな形で先に帰ってしまって…本当に申し訳ございませんでした」
そして頭を下げた。
「ロザリー。それじゃお愛顧と言うことにしておこう?」
「はい」
顔を上げるとレナート様が中庭を見ながら言った。
「ところでこんなところで何をしていたんだい?中庭に何かあるのかな?」
「い、いえ!そ・それは…」
「!」
その時、レナート様の顔色が変わった。フランシスカ様とイアソン王子に気付いてしまったのだ。
「フランシスカ…」
レナート様は悲しげにその様子を見ている。やっぱり…レナート様は本当にフランシスカ様の事が…。私の胸がズキリと痛む。
そう、いくら私がレナート様の事を好きでも、この恋が決して叶うことはない。彼はフランシスカ様と言う大好きな婚約者がいる。第一私と彼の間にはどうしようもない身分の差という壁がある。私はこの初恋を諦めなくてはならない。
レナート様は私が初めて好きになった人。どうせ敵わない恋ならば、レナート様とフランシスカ様が結ばれるように応援してあげよう。
「あの…レナート様」
「何?」
レナート様が視線を私に移す。
「私…フランシスカ様が今欲しいものが何か教えていただきました」
「え?」
その目は…大きく見開いていた―。
授業終了のチャイムが鳴り終わると、アニータが言った。
「ふ~…やっぱり外国語の授業は難しいわね…」
「え?アニータも難しいと思っていたの?」
「ええ、そうよ。だってこの外国語は中等部でも習っていないから、当然難しいわよ」
「そうだったのね…私だけが難しいと感じていたわけでは無かったのね…」
その言葉に少しだけ安心し、ため息を付いた時…。レナート様と目が合ってしまった。そして席を立つと、私の方へ向かって歩いてくる。
い、いけない…。
教室で声を掛けられたらレナート様だけでなく、私も困った立場になってしまう。
ガタン!
私は勢いよく立ち上がった。
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アニータが驚いた様子で声を掛けてきた。
「あ、あの…ちょっとお手洗いに行ってくるわ」
小声でアニータに言うと、私は逃げるように教室を飛び出した。
ごめんなさい、レナート様…。
心の中で謝罪しながら…。
教室を飛び出し、廊下に出たものの行くあては無かった。そして渡り廊下に差し掛かると、綺麗に整えられた中庭が見えた。そして…。
「!」
中庭にはガゼボがある。その中で仲良さそうにフランシスカ様とイアソン王子が話をしている姿が見えたのだ。そう言えばイアソン王子は外国語の授業を免除されていた。何故ならイアソン王子は私達が習った第2外国語が流暢に話せたからだった。
「イアソン王子…まさかこんなところでフランシスカ様と…」
その時…。
「良かった、ロザリー。ここにいたんだね?探したんだよ」
タイミング悪く背後からレナート様が声を掛けてきた。
「あ!レ、レナート様…!」
慌てて振り向くとレナート様は申し訳なさげに謝って来た。
「ごめんよ、ロザリー」
「え…?何故謝るのですか?」
「それは…僕があんな店に君を連れていったから、嫌な思いをさせてしまったことについてだよ」
レナート様…。
「いいえ、それを言うなら私の方こそ申し訳ございませんでした。あんな形で先に帰ってしまって…本当に申し訳ございませんでした」
そして頭を下げた。
「ロザリー。それじゃお愛顧と言うことにしておこう?」
「はい」
顔を上げるとレナート様が中庭を見ながら言った。
「ところでこんなところで何をしていたんだい?中庭に何かあるのかな?」
「い、いえ!そ・それは…」
「!」
その時、レナート様の顔色が変わった。フランシスカ様とイアソン王子に気付いてしまったのだ。
「フランシスカ…」
レナート様は悲しげにその様子を見ている。やっぱり…レナート様は本当にフランシスカ様の事が…。私の胸がズキリと痛む。
そう、いくら私がレナート様の事を好きでも、この恋が決して叶うことはない。彼はフランシスカ様と言う大好きな婚約者がいる。第一私と彼の間にはどうしようもない身分の差という壁がある。私はこの初恋を諦めなくてはならない。
レナート様は私が初めて好きになった人。どうせ敵わない恋ならば、レナート様とフランシスカ様が結ばれるように応援してあげよう。
「あの…レナート様」
「何?」
レナート様が視線を私に移す。
「私…フランシスカ様が今欲しいものが何か教えていただきました」
「え?」
その目は…大きく見開いていた―。
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