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4−3 再びの訪問者
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その日の夕方には女子寮から私を除いた全員が帰省してしまい、再び1人の夜を過ごすことになってしまった。夕食は寮母さんと一緒に食べ、部屋に入ると1人で学校の宿題や読書をして過ごしていると、窓にコツンコツンと何かが当たる音が聞こえた。
「…何かしら?」
窓の外を眺めて、私は驚いてしまった。何とそこにはイアソン王子が立っていたからだ。
「イ、イアソン王子っ?!な、何故ここにっ?!」
慌てて窓を開けると王子が言った。
「恐らくロザリーは今日も里帰りしていないだろうと思って様子を見に来たんだよ。何しろ君の住む村はこの学園からとても遠く、交通費だって相当かかるだろうからね。貧しい身分の君はきっと残っていると思っていたけど…本当に1人で残っていたんだな。全ての部屋が真っ暗なのに、ここだけが明るいからすぐにロザリーの部屋が分かったよ」
「そうなのですか…」
イアソン王子は何故私の事を構うのだろう?彼は王子でフランシスカ様の好きな男性なのに…?
「まぁいいや。折角ここまで来たんだから…ロザリーも出ておいでよ。一人ぼっちのロザリーに良いものを見せてあげるさ」
「あの…ですが折角来ていただいたのに申し訳ございません。もう夜も遅いですし…」
「遅いと言ってもまだ夜の8時だけど?」
「え、そ、それはそうですが…」
「ロザリー。もし出てこないと言うなら…ここから大きい声を出して騒ぐよ?そしたらどうなるかな?寮母さんは出てくるし、それに別棟の寮で暮らす女子学生達は帰省しないで残っている人たちもいるんだよ?」
「そ、そんな…!わ、分かりました。今そちらへ行きますからどうぞ声を出さないで下さい」
「うん、それが一番だ」
イアソン王子は笑って私を見る。
「では今そちらへ回りますから…お待ち下さい」
「勿論、待ってるよ」
すぐに部屋を出ると、私は寮の出入り口の扉をそっと開けて外へ出た。幸い、寮母さんには気づかれることは無く、安堵のため息を着いた。
「申し訳ございません。お待たせ致しました」
ハアハアと息を切らせながら、イアソン王子の元へとやってきた。
「うん、来たね。ロザリー。それじゃ行こうか?」
「え?行くって…どちらへ?まさか町に出るつもりでは無いですよね?」
「アハハハ…まさか、そんなはずないだろう?この学園の敷地内にはね、夜になると美しい光景が見れる場所があるんだよ。そこへ行ってみよう?」
「は、はい…」
そして私はイアソン王子についていくような形で何処へともなく連れて行かれる。
それにしても全くの謎だった。何故イアソン王子が私を誘って来たのかその理由がさっぱり分からない。
すると不意にイアソン王子は私の方を振り向くと言った。
「ところでレナートには告白したのかな?」
「え?何を仰っているのですか?そんな…するはずないじゃありませんか…」
「そうか。でもレナートも鈍いよな。ロザリーに好意を寄せられている事に少しも気付いていないだから」
「当然です、それに…気づかれるわけにはいかないんです。レナート様はフランシスカ様が好きで…2人は婚約者同士なのですから」
「そうか…レナートは確かにフランシスカの事が好きだけど…」
しかし、そこから先の言葉はない。
「イアソン王子?」
声を掛けると、レナート様が言った。
「ほら、ロザリー。見てご覧、着いたよ。ここが俺の連れてきたかった場所さ」
「まぁ…」
私は目の前の景色ぬ思わず感嘆のため息をついた―。
「…何かしら?」
窓の外を眺めて、私は驚いてしまった。何とそこにはイアソン王子が立っていたからだ。
「イ、イアソン王子っ?!な、何故ここにっ?!」
慌てて窓を開けると王子が言った。
「恐らくロザリーは今日も里帰りしていないだろうと思って様子を見に来たんだよ。何しろ君の住む村はこの学園からとても遠く、交通費だって相当かかるだろうからね。貧しい身分の君はきっと残っていると思っていたけど…本当に1人で残っていたんだな。全ての部屋が真っ暗なのに、ここだけが明るいからすぐにロザリーの部屋が分かったよ」
「そうなのですか…」
イアソン王子は何故私の事を構うのだろう?彼は王子でフランシスカ様の好きな男性なのに…?
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「ロザリー。もし出てこないと言うなら…ここから大きい声を出して騒ぐよ?そしたらどうなるかな?寮母さんは出てくるし、それに別棟の寮で暮らす女子学生達は帰省しないで残っている人たちもいるんだよ?」
「そ、そんな…!わ、分かりました。今そちらへ行きますからどうぞ声を出さないで下さい」
「うん、それが一番だ」
イアソン王子は笑って私を見る。
「では今そちらへ回りますから…お待ち下さい」
「勿論、待ってるよ」
すぐに部屋を出ると、私は寮の出入り口の扉をそっと開けて外へ出た。幸い、寮母さんには気づかれることは無く、安堵のため息を着いた。
「申し訳ございません。お待たせ致しました」
ハアハアと息を切らせながら、イアソン王子の元へとやってきた。
「うん、来たね。ロザリー。それじゃ行こうか?」
「え?行くって…どちらへ?まさか町に出るつもりでは無いですよね?」
「アハハハ…まさか、そんなはずないだろう?この学園の敷地内にはね、夜になると美しい光景が見れる場所があるんだよ。そこへ行ってみよう?」
「は、はい…」
そして私はイアソン王子についていくような形で何処へともなく連れて行かれる。
それにしても全くの謎だった。何故イアソン王子が私を誘って来たのかその理由がさっぱり分からない。
すると不意にイアソン王子は私の方を振り向くと言った。
「ところでレナートには告白したのかな?」
「え?何を仰っているのですか?そんな…するはずないじゃありませんか…」
「そうか。でもレナートも鈍いよな。ロザリーに好意を寄せられている事に少しも気付いていないだから」
「当然です、それに…気づかれるわけにはいかないんです。レナート様はフランシスカ様が好きで…2人は婚約者同士なのですから」
「そうか…レナートは確かにフランシスカの事が好きだけど…」
しかし、そこから先の言葉はない。
「イアソン王子?」
声を掛けると、レナート様が言った。
「ほら、ロザリー。見てご覧、着いたよ。ここが俺の連れてきたかった場所さ」
「まぁ…」
私は目の前の景色ぬ思わず感嘆のため息をついた―。
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