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8-8 失礼な店
フィッティングルームで10分程待っていると、先程部屋を出て行った3人の女性店員さん達が両手一杯にドレスを抱えて戻って来た。
「お待たせ致しました。お嬢様」
そして大量のドレスを床に置くと、最初に出迎えてくれた女性店員さんが声を掛けて来た。
「さ、お嬢様。取り合えずお好きなドレスを1着選んでお着換えをお願いします。残りのドレスは包んでおきますので」
その言葉に驚いた。
「え…?あの、試着とかはしないのですか?」
まさか試着すらしないで買わなければならないのだろうか?
「ええ、左様でございます。なにぶん、王太子様をお待たせするわけには参りませんので。でも大丈夫です。私達が選び抜いたお嬢様にぴったりのドレスです。サイズ通りなので、どこもお直しする必要もありませんし」
「そうですか…」
やっぱり試着すらさせて貰えないなんて…。私は床の上に無造作に置かれたドレスをチラリと見た。
派手な赤いドレスや、あまり私の好きな色ではない紫やピンク色もある。
他にも黄色やオレンジ色と言った原色系の強い色のドレスばかりが並べられており、はっきり言えば…私の趣味には程遠い物ばかりだった。
「では…こちらを着る事にします」
この中でも比較的落ち着いた色合いの茶色のワンピースドレスを私は手に取った。
「では早速お着換え致しましょう」
「はい」
そして私試着室の中に入り、着替えを始めた―。
****
「…お待たせ致しました。イアソン王子」
「ああ、着替えて来たの…か…?」
私の姿を見るイアソン王子の眉が険しくなる。
「何だ?そのドレスは…」
やはり、イアソン王子もおかしいと思ったのだろう。私が来ているワンピースドレスはどう見ても子供向けのドレスだった。
胸元や裾は白いフリルがふんだんにあしらわれ、ウエスト部分には大きな茶色のリボンが付いている。
スカートはボリュームがあるせいか大きく膨らみ、着ているこちらも恥ずかしいくらいだ。
「ロザリー。お前が自分でその服を選んだのか?」
イアソン王子が尋ねて来た。
「あ、あの…そうです!こちらのお嬢様がご自身で選ばれたのですよ?そうよね?皆さん」
私の直ぐ背後に立っていた女性が他の2名の店員さんに同意を求めた。
「え?」
そんな…!私は選ぶことも出来なかったのに?
するとイアソン王子が強い口調で言った。
「嘘をつくな。ロザリーはこんなドレスを選ぶものか。大体俺はロザリーに尋ねているんだ。お前たちには尋ねていない。で?どうなんだ?ロザリー」
「は、はい…私は…選んでいません…」
「そうか、やはりな…」
イアソン王子はじろりと店員さん達を睨み付けた。
「おい、何故こんなドレスを選んだ?どう見ても彼女には似合わないだろう?」
すると店員さんしどろもどろに言った。
「あ、あの…そ、それは…王太子様をお待たせしては…いけないと思い…とりあえずお嬢様のサイズと同じドレスを選んだだけですので…」
やっぱりそうだったんだ…。
道理でサイズだけは合うと思った。
「…」
イアソン王子は黙ってその話を聞いていたけれども、立ち上がると言った。
「行こう、ロザリー。ここで服は一切買わない。そのドレスも着替えてこい。最初に来ていた服の方がロザリーに似合っている」
王子は私に向かって笑みを浮かべた。
「は、はい」
返事をすると、次にイアソン王子は店員さんを見た。
「この店は王太子である俺を侮辱した。…もうこの店は王室御用達から除外する」
「え!」
「そ、そんな…!」
「ど、どうか…お許しを…」
しかし、イアソン王子は聞く耳を持たず、私に言った。
「早く着換えてこい」
と―。
「お待たせ致しました。お嬢様」
そして大量のドレスを床に置くと、最初に出迎えてくれた女性店員さんが声を掛けて来た。
「さ、お嬢様。取り合えずお好きなドレスを1着選んでお着換えをお願いします。残りのドレスは包んでおきますので」
その言葉に驚いた。
「え…?あの、試着とかはしないのですか?」
まさか試着すらしないで買わなければならないのだろうか?
「ええ、左様でございます。なにぶん、王太子様をお待たせするわけには参りませんので。でも大丈夫です。私達が選び抜いたお嬢様にぴったりのドレスです。サイズ通りなので、どこもお直しする必要もありませんし」
「そうですか…」
やっぱり試着すらさせて貰えないなんて…。私は床の上に無造作に置かれたドレスをチラリと見た。
派手な赤いドレスや、あまり私の好きな色ではない紫やピンク色もある。
他にも黄色やオレンジ色と言った原色系の強い色のドレスばかりが並べられており、はっきり言えば…私の趣味には程遠い物ばかりだった。
「では…こちらを着る事にします」
この中でも比較的落ち着いた色合いの茶色のワンピースドレスを私は手に取った。
「では早速お着換え致しましょう」
「はい」
そして私試着室の中に入り、着替えを始めた―。
****
「…お待たせ致しました。イアソン王子」
「ああ、着替えて来たの…か…?」
私の姿を見るイアソン王子の眉が険しくなる。
「何だ?そのドレスは…」
やはり、イアソン王子もおかしいと思ったのだろう。私が来ているワンピースドレスはどう見ても子供向けのドレスだった。
胸元や裾は白いフリルがふんだんにあしらわれ、ウエスト部分には大きな茶色のリボンが付いている。
スカートはボリュームがあるせいか大きく膨らみ、着ているこちらも恥ずかしいくらいだ。
「ロザリー。お前が自分でその服を選んだのか?」
イアソン王子が尋ねて来た。
「あ、あの…そうです!こちらのお嬢様がご自身で選ばれたのですよ?そうよね?皆さん」
私の直ぐ背後に立っていた女性が他の2名の店員さんに同意を求めた。
「え?」
そんな…!私は選ぶことも出来なかったのに?
するとイアソン王子が強い口調で言った。
「嘘をつくな。ロザリーはこんなドレスを選ぶものか。大体俺はロザリーに尋ねているんだ。お前たちには尋ねていない。で?どうなんだ?ロザリー」
「は、はい…私は…選んでいません…」
「そうか、やはりな…」
イアソン王子はじろりと店員さん達を睨み付けた。
「おい、何故こんなドレスを選んだ?どう見ても彼女には似合わないだろう?」
すると店員さんしどろもどろに言った。
「あ、あの…そ、それは…王太子様をお待たせしては…いけないと思い…とりあえずお嬢様のサイズと同じドレスを選んだだけですので…」
やっぱりそうだったんだ…。
道理でサイズだけは合うと思った。
「…」
イアソン王子は黙ってその話を聞いていたけれども、立ち上がると言った。
「行こう、ロザリー。ここで服は一切買わない。そのドレスも着替えてこい。最初に来ていた服の方がロザリーに似合っている」
王子は私に向かって笑みを浮かべた。
「は、はい」
返事をすると、次にイアソン王子は店員さんを見た。
「この店は王太子である俺を侮辱した。…もうこの店は王室御用達から除外する」
「え!」
「そ、そんな…!」
「ど、どうか…お許しを…」
しかし、イアソン王子は聞く耳を持たず、私に言った。
「早く着換えてこい」
と―。
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