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8-9 私からの提案
「全く…何て失礼な店なんだ…」
イアソン王子は馬車の中で腕組みをしながら始終機嫌が悪そうだった。
けれども、私はある程度こうなる事は予想はしていた。あの店は王室御用達ということは、当然高位貴族の人達…もしくはお金持ちの平民が利用する店。
私のような貧しい身なりの人間等…いくらイアソン王子が一緒にいたからと言っても見下されるのは目に見えて分かっていた。
そして…イアソン王子も何も分かってはいないだろうと思っていた。
何故なら王子は生まれも育ちも王族なのだから。
私のような偽者とは全く違う。
この世がいかに…不平等に出来ているかという事はきっとイアソン王子には理解出来ないだろう。
だからあの店が別におかしいわけではない。
むしろ、何処の店に行っても同じ態度を取るに決まっている。
なので…今からイアソン王子に伝えておかないと―。
「あの、イアソン王子」
「何だ?」
「先程のお店の件ですが…」
「ああ、あの店だな?全く失礼な店だ。仮にも俺が連れてきた客だと言うのに…あんな失礼な態度を取るとは…。二度とあんな真似が出来ないように、いっそ店ごと取り潰してしまうか?」
イアソン王子はとんでもなく物騒な話を始めた。
「い、いけませんっ!イアソン王子っ!」
「何でだ?あの店は…お前だけではなく、俺のことまで馬鹿にしたのだぞっ?!」
「ですが、すでに王室御用達から外されてしまったではないですか?…少々やりすぎたったのではないでしょうか?」
「やりすぎだって?アレの何処がやりすぎなんだ?むしろ…足りないくらいだ。やはりここはあの店を取り潰した方が良いかもしれない」
「ですから、それだけはおやめ下さい。そんな事をされれば…あの方達は…職を失ってしまいます」
「ロザリー…」
「それにあの店の人達の反応がおかしいのではありません。むしろ…あの店の対応が普通なのかもしれません。だって…私はこんなにも貧しい身なりをしているのですから。お店側からすれば…迷惑なお客だと思われても仕方ありません」
「…それなら、どういう店ならいいのだ?」
イアソン王子が静かに尋ねてきた。
「はい、王族や貴族の方々が利用するようなブティックではなく、庶民の人達が利用するお店で十分です。そこでしたら…きっと私も気後れすること無く、利用できますから」
「…わかった。そこまで言うなら、ロザリーの好きなようにするといい。なら平民服が売っている店に行けばいいのだな?」
平民服…そんな言葉があるのかどうかは良く分からないけれども私は頷いた。
「はい、平民服が売っているお店で買物がしたいです」
「よし、分かった。なら下町に行くことにしよう。下町には平民達の居住区があるからな」
「そうなのですか?」
だとしたら…そこで長期休暇を過ごす事が出来無いだろうか…?
私は密かに心のなかで思った―。
イアソン王子は馬車の中で腕組みをしながら始終機嫌が悪そうだった。
けれども、私はある程度こうなる事は予想はしていた。あの店は王室御用達ということは、当然高位貴族の人達…もしくはお金持ちの平民が利用する店。
私のような貧しい身なりの人間等…いくらイアソン王子が一緒にいたからと言っても見下されるのは目に見えて分かっていた。
そして…イアソン王子も何も分かってはいないだろうと思っていた。
何故なら王子は生まれも育ちも王族なのだから。
私のような偽者とは全く違う。
この世がいかに…不平等に出来ているかという事はきっとイアソン王子には理解出来ないだろう。
だからあの店が別におかしいわけではない。
むしろ、何処の店に行っても同じ態度を取るに決まっている。
なので…今からイアソン王子に伝えておかないと―。
「あの、イアソン王子」
「何だ?」
「先程のお店の件ですが…」
「ああ、あの店だな?全く失礼な店だ。仮にも俺が連れてきた客だと言うのに…あんな失礼な態度を取るとは…。二度とあんな真似が出来ないように、いっそ店ごと取り潰してしまうか?」
イアソン王子はとんでもなく物騒な話を始めた。
「い、いけませんっ!イアソン王子っ!」
「何でだ?あの店は…お前だけではなく、俺のことまで馬鹿にしたのだぞっ?!」
「ですが、すでに王室御用達から外されてしまったではないですか?…少々やりすぎたったのではないでしょうか?」
「やりすぎだって?アレの何処がやりすぎなんだ?むしろ…足りないくらいだ。やはりここはあの店を取り潰した方が良いかもしれない」
「ですから、それだけはおやめ下さい。そんな事をされれば…あの方達は…職を失ってしまいます」
「ロザリー…」
「それにあの店の人達の反応がおかしいのではありません。むしろ…あの店の対応が普通なのかもしれません。だって…私はこんなにも貧しい身なりをしているのですから。お店側からすれば…迷惑なお客だと思われても仕方ありません」
「…それなら、どういう店ならいいのだ?」
イアソン王子が静かに尋ねてきた。
「はい、王族や貴族の方々が利用するようなブティックではなく、庶民の人達が利用するお店で十分です。そこでしたら…きっと私も気後れすること無く、利用できますから」
「…わかった。そこまで言うなら、ロザリーの好きなようにするといい。なら平民服が売っている店に行けばいいのだな?」
平民服…そんな言葉があるのかどうかは良く分からないけれども私は頷いた。
「はい、平民服が売っているお店で買物がしたいです」
「よし、分かった。なら下町に行くことにしよう。下町には平民達の居住区があるからな」
「そうなのですか?」
だとしたら…そこで長期休暇を過ごす事が出来無いだろうか…?
私は密かに心のなかで思った―。
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