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8-19 アンドレアさんの機転
「そ、それは…」
どうしてイアソン王子は人目も憚らず、私の事を平気で人前で話すのだろう?私は誰にも自分の出自を知られたくはないのに…。
きっと私が答えるまでアンドレアさんは尋ねて来るのだろう…。
しかし…。
「…やっぱりやめておくよ」
アンドレアさんが肩をすくめた。
「ええっ?!何故?私は聞きたいわっ!」
ミレーユさんが口を尖らせる。
「駄目だ、ミレーユ。誰にだって人には知られたくないことの1つや2つあるだろう?」
アンドレアさんはミレーユさんに言い聞かせた。
「でも…」
「ミレーユ」
アンドレアさんがミレーユさんを見る。
「…分かったわよ。聞かないでおくわよ」
ミレーユさんは背もたれにより掛かると私を見た。
「イアソン王子もあまり人の秘密を暴露するような発言は控えたほうがいいですよ?ロザリーが困っているじゃありませんか」
アンドレアさんがイアソン王子を諌めている。
「…確かにそうだったかもしれない…すまなかった、ロザリー。誰にだって触れてもらいたくないことの1つや2つ…あるものな」
そしてイアソン王子が私に頭を下げてきた。
「イアソン王子…」
「よし、それじゃイアソン王子。これから俺達と一緒に出掛けませんか?ミレーユと美術館に行く予定だったんですよ。確かイアソン王子は絵画に興味がありましたよね?」
「…そうだな。ロザリーは…」
イアソン王子がこちらを見た。
私は美術館で絵画を見るような環境で暮らしては来なかった。なので、恐らく絵を見たとしても、何も分からないだろう。第一、精神的に色々疲れていたので正直に言うと、もう1人きりにさせてもらいたかった。
「あの…申し訳ございませんが、私はご遠慮させて頂けますか?なれない買い物をして、少々疲れてしまいましたので…」
「え…?」
私の言葉にイアソン王子が怪訝そうな表情を浮かべる。
「うん、そうだね。君は何だか疲れているように見えるよ。部屋に帰って休んだほうがいいかもね。ほら、早く戻りな。それとも部屋まで送り届けてあげようか?」
すかさずアンドレアさんが私に声を掛けてきた。
「い、いえ。そこまではいいです…1人で戻れますから」
多分アンドレアさんは私を早く部屋に戻してあげようとしてくれているのだろう。
そして私は立ち上がると、イアソン王子に頭を下げた。
「イアソン王子、本日は色々洋服を買っていただいたり、ご馳走に預かりましてありがとうございました」
「ああ、別に気にすることは無いよ。それじゃあね」
「はい、失礼致します」
イアソン王子に頭を下げると、次にアンドレアさんとミレーユさんにも挨拶をした
「すみません、私はこれで失礼させて頂きます」
「ええ、分かったわ」
「またね、ロザリー」
ミレーユさんはそっけなく答え、イアソン王子は笑みを浮かべて私に手を振る。
こうしてわたしは喫茶店を後にした―。
どうしてイアソン王子は人目も憚らず、私の事を平気で人前で話すのだろう?私は誰にも自分の出自を知られたくはないのに…。
きっと私が答えるまでアンドレアさんは尋ねて来るのだろう…。
しかし…。
「…やっぱりやめておくよ」
アンドレアさんが肩をすくめた。
「ええっ?!何故?私は聞きたいわっ!」
ミレーユさんが口を尖らせる。
「駄目だ、ミレーユ。誰にだって人には知られたくないことの1つや2つあるだろう?」
アンドレアさんはミレーユさんに言い聞かせた。
「でも…」
「ミレーユ」
アンドレアさんがミレーユさんを見る。
「…分かったわよ。聞かないでおくわよ」
ミレーユさんは背もたれにより掛かると私を見た。
「イアソン王子もあまり人の秘密を暴露するような発言は控えたほうがいいですよ?ロザリーが困っているじゃありませんか」
アンドレアさんがイアソン王子を諌めている。
「…確かにそうだったかもしれない…すまなかった、ロザリー。誰にだって触れてもらいたくないことの1つや2つ…あるものな」
そしてイアソン王子が私に頭を下げてきた。
「イアソン王子…」
「よし、それじゃイアソン王子。これから俺達と一緒に出掛けませんか?ミレーユと美術館に行く予定だったんですよ。確かイアソン王子は絵画に興味がありましたよね?」
「…そうだな。ロザリーは…」
イアソン王子がこちらを見た。
私は美術館で絵画を見るような環境で暮らしては来なかった。なので、恐らく絵を見たとしても、何も分からないだろう。第一、精神的に色々疲れていたので正直に言うと、もう1人きりにさせてもらいたかった。
「あの…申し訳ございませんが、私はご遠慮させて頂けますか?なれない買い物をして、少々疲れてしまいましたので…」
「え…?」
私の言葉にイアソン王子が怪訝そうな表情を浮かべる。
「うん、そうだね。君は何だか疲れているように見えるよ。部屋に帰って休んだほうがいいかもね。ほら、早く戻りな。それとも部屋まで送り届けてあげようか?」
すかさずアンドレアさんが私に声を掛けてきた。
「い、いえ。そこまではいいです…1人で戻れますから」
多分アンドレアさんは私を早く部屋に戻してあげようとしてくれているのだろう。
そして私は立ち上がると、イアソン王子に頭を下げた。
「イアソン王子、本日は色々洋服を買っていただいたり、ご馳走に預かりましてありがとうございました」
「ああ、別に気にすることは無いよ。それじゃあね」
「はい、失礼致します」
イアソン王子に頭を下げると、次にアンドレアさんとミレーユさんにも挨拶をした
「すみません、私はこれで失礼させて頂きます」
「ええ、分かったわ」
「またね、ロザリー」
ミレーユさんはそっけなく答え、イアソン王子は笑みを浮かべて私に手を振る。
こうしてわたしは喫茶店を後にした―。
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