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10-16 私が憎まれる理由
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「ロザリーは2人の行方に何処か心当たりはないの?」
歩き始めてすぐにルペルト様が尋ねてきた。
「はい…私は、殆どお2人とは接点がありませんでしたから…」
「え?そうだったの?でも…その割には…どうして…」
そこでルペルト様は言葉を切ってしまった。
「ルペルト様…?どうかしましたか?」
「う、うん…。この話をすればロザリーを傷つけてしまうんじゃないかと思って…」
申し訳無さそうなルペルト様を見て、何が言いたいのか分かってしまった。
「どうしてレナート様が私を憎んでいるか…と言うことですよね…?」
「…うん。あ、でも無理に聞くつもりは無いよ。こんな話、自分からはしたくないだろうしね」
「いえ、いいんです。ついでに私…一箇所だけ心当たりがある場所を思いついたので、そちらへ向かいながらお話します」
「そうなんだね?それじゃ行こう」
「はい」
私の心当たりがある場所…。
それはハーブを扱った雑貨屋さんだった。
あの店はフランシスカ様がお気に入りのお店だった。そしてレナート様もお店のことを知っている。
もし、ここにいなければ…後は繁華街を探し回るしかないかもしれない。
「ルペルト様、この先にはハーブを扱った女性向きの素敵な雑貨屋さんがあるんです。試しにそこへ行ってみませんか?」
「雑貨屋さんか…。うん、いいね。行ってみよう」
そこで私とルペルト様は雑貨屋さんへ足を向けた。
「ルペルト様。先程のお話の続きなのですが、レナート様が私を憎むのにはある理由があるのです」
歩きながら私は話を始めた。
「ある理由…?」
「はい、レナート様の婚約者であるフランシスカ様ですが…実はその方は別に好きな男性がいて、そのお相手が…イアソン王子なのです…」
「え?!」
この話には流石のルペルト様も驚いたのか目を見開いた。
「そ、そうだったの?でも、だからといって何故レナートと言う人物はロザリーのことを憎むんだい?」
レナート様の疑問は尤もだと思う。
「はい。レナート様はフランシスカ様のことが好きだから、幸せを祈っていると言いました。なので卒業して結婚するまではフランシスカ様とイアソン王子の関係を応援してもいいとおっしゃったのです」
「…」
ルペルト様は神妙な顔つきで話を聞いている。
「けれど、レナート様は私がイアソン王子と仲が良いと勘違いしています。私はフランシスカ様の幸せを邪魔する存在だと思って…レナート様に憎まれるようになってしまったのです…」
その話を聞いたルペルト様の顔色が青ざめた―。
歩き始めてすぐにルペルト様が尋ねてきた。
「はい…私は、殆どお2人とは接点がありませんでしたから…」
「え?そうだったの?でも…その割には…どうして…」
そこでルペルト様は言葉を切ってしまった。
「ルペルト様…?どうかしましたか?」
「う、うん…。この話をすればロザリーを傷つけてしまうんじゃないかと思って…」
申し訳無さそうなルペルト様を見て、何が言いたいのか分かってしまった。
「どうしてレナート様が私を憎んでいるか…と言うことですよね…?」
「…うん。あ、でも無理に聞くつもりは無いよ。こんな話、自分からはしたくないだろうしね」
「いえ、いいんです。ついでに私…一箇所だけ心当たりがある場所を思いついたので、そちらへ向かいながらお話します」
「そうなんだね?それじゃ行こう」
「はい」
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あの店はフランシスカ様がお気に入りのお店だった。そしてレナート様もお店のことを知っている。
もし、ここにいなければ…後は繁華街を探し回るしかないかもしれない。
「ルペルト様、この先にはハーブを扱った女性向きの素敵な雑貨屋さんがあるんです。試しにそこへ行ってみませんか?」
「雑貨屋さんか…。うん、いいね。行ってみよう」
そこで私とルペルト様は雑貨屋さんへ足を向けた。
「ルペルト様。先程のお話の続きなのですが、レナート様が私を憎むのにはある理由があるのです」
歩きながら私は話を始めた。
「ある理由…?」
「はい、レナート様の婚約者であるフランシスカ様ですが…実はその方は別に好きな男性がいて、そのお相手が…イアソン王子なのです…」
「え?!」
この話には流石のルペルト様も驚いたのか目を見開いた。
「そ、そうだったの?でも、だからといって何故レナートと言う人物はロザリーのことを憎むんだい?」
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「はい。レナート様はフランシスカ様のことが好きだから、幸せを祈っていると言いました。なので卒業して結婚するまではフランシスカ様とイアソン王子の関係を応援してもいいとおっしゃったのです」
「…」
ルペルト様は神妙な顔つきで話を聞いている。
「けれど、レナート様は私がイアソン王子と仲が良いと勘違いしています。私はフランシスカ様の幸せを邪魔する存在だと思って…レナート様に憎まれるようになってしまったのです…」
その話を聞いたルペルト様の顔色が青ざめた―。
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