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12-5 言い争う声
ルペルト様がご馳走してくれた食事はとても美味しかった。
本当ならダミアンの事で悩んでいるはずなのに…食事を美味しく感じることが出来るなんて。
きっと、一緒にいる人が…私を助けてくれようとしている人がルペルト様だったからなのかもしれない。
2人で食事をした後、とりあえず一度寮に戻ろうとルペルト様が提案したので、今は帰りの馬車に揺られていた。
馬車に乗り込むと、すぐにルペルト様は話しかけてきた。
「ロザリー」
「はい」
「学園生活は楽しい?」
楽しい…そう聞かれると、今の私にはもう何が何だか分からなくなっていた。
今はもう、退学してしまったけれどもレナート様に傷つけられた記憶…絶対的な上下関係に敷かれた学園…。
かと言って帰ることも出来ない実家。
「…正直に言って分かりません‥‥」
「分からない?」
「はい…。もともとはこの学園に入学したのも…ある支援者の方からの勧めだったので…」
ルペルト様だけには…絶対にユーグ様のことは知られたくは無かった。
「そうなんだ。それじゃ、花屋のアルバイトは?」
「はい。花屋のアルバイトは好きです。私には…アルバイトの方が似合っているのだと思います。こんな分不相応な学園に在籍しているよりも」
「そう…なんだ」
ルペルト様は何かじっと考え込む素振りを見せている。
「あの…ルペルト様?どうかされましたか?」
「あ、いや。何でもないよ。それより、もうすぐ馬車が学園に到着しそうだよ」
ルペルト様の言葉に窓を見ると、前方には巨大な『リーガル学園』がそびえたっているのが見えた。
そして、馬車は停車した。
**
「気を付けて降りてね」
「はい」
ルペルト様のエスコートで馬車を降りた。
「どうもありがとう」
馬車代として500ダルクルペルト様が支払うと御者の男性はお辞儀をし、馬車を走らせて行った。
「ロザリー。それじゃ16時半に待ち合わせを…ん?」
寮へ続く入り口目指して2人で歩いていると門の中で騒ぎ声が聞こえ、ルペルト様が眉をしかめた。
「…出て行けと言っているだろう?!」
「いやです。何故貴方の言うことを聞かなければならないのですか?」
外に響き渡るその声は―!
「そ、そんな…っ!」
私は震えながら一歩後ろに下がった。何と声の主はダミアンだったのだ。
「ロザリー?どうしたんだい?」
私の異変に気付いたルペルト様が声を掛けてきた。
「あ、あの声は…」
「うん、そうだね。イアソン王子が誰かと言い争っているみたいだよ」
ルペルト様が眉をしかめた。
「えっ?!」
するとそこへ再び声が響き渡った。
「いい加減にしろっ!部外者は出て行くんだっ!」
「部外者ではありません。姉がこの学園に通ってるから見に来たんです」
「!」
間違いない…!
言い争いをしているのはイアソン王子とダニエルだ。
「た…大変っ!」
よりにもよってダニエルがイアソン王子と言い争いをしているなんて…!
止めなければ!
私は正門に向かって駆け出した―。
本当ならダミアンの事で悩んでいるはずなのに…食事を美味しく感じることが出来るなんて。
きっと、一緒にいる人が…私を助けてくれようとしている人がルペルト様だったからなのかもしれない。
2人で食事をした後、とりあえず一度寮に戻ろうとルペルト様が提案したので、今は帰りの馬車に揺られていた。
馬車に乗り込むと、すぐにルペルト様は話しかけてきた。
「ロザリー」
「はい」
「学園生活は楽しい?」
楽しい…そう聞かれると、今の私にはもう何が何だか分からなくなっていた。
今はもう、退学してしまったけれどもレナート様に傷つけられた記憶…絶対的な上下関係に敷かれた学園…。
かと言って帰ることも出来ない実家。
「…正直に言って分かりません‥‥」
「分からない?」
「はい…。もともとはこの学園に入学したのも…ある支援者の方からの勧めだったので…」
ルペルト様だけには…絶対にユーグ様のことは知られたくは無かった。
「そうなんだ。それじゃ、花屋のアルバイトは?」
「はい。花屋のアルバイトは好きです。私には…アルバイトの方が似合っているのだと思います。こんな分不相応な学園に在籍しているよりも」
「そう…なんだ」
ルペルト様は何かじっと考え込む素振りを見せている。
「あの…ルペルト様?どうかされましたか?」
「あ、いや。何でもないよ。それより、もうすぐ馬車が学園に到着しそうだよ」
ルペルト様の言葉に窓を見ると、前方には巨大な『リーガル学園』がそびえたっているのが見えた。
そして、馬車は停車した。
**
「気を付けて降りてね」
「はい」
ルペルト様のエスコートで馬車を降りた。
「どうもありがとう」
馬車代として500ダルクルペルト様が支払うと御者の男性はお辞儀をし、馬車を走らせて行った。
「ロザリー。それじゃ16時半に待ち合わせを…ん?」
寮へ続く入り口目指して2人で歩いていると門の中で騒ぎ声が聞こえ、ルペルト様が眉をしかめた。
「…出て行けと言っているだろう?!」
「いやです。何故貴方の言うことを聞かなければならないのですか?」
外に響き渡るその声は―!
「そ、そんな…っ!」
私は震えながら一歩後ろに下がった。何と声の主はダミアンだったのだ。
「ロザリー?どうしたんだい?」
私の異変に気付いたルペルト様が声を掛けてきた。
「あ、あの声は…」
「うん、そうだね。イアソン王子が誰かと言い争っているみたいだよ」
ルペルト様が眉をしかめた。
「えっ?!」
するとそこへ再び声が響き渡った。
「いい加減にしろっ!部外者は出て行くんだっ!」
「部外者ではありません。姉がこの学園に通ってるから見に来たんです」
「!」
間違いない…!
言い争いをしているのはイアソン王子とダニエルだ。
「た…大変っ!」
よりにもよってダニエルがイアソン王子と言い争いをしているなんて…!
止めなければ!
私は正門に向かって駆け出した―。
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