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12-10 ユーグ大公と母の過去話
私とルペルト様は校舎の中庭のベンチに座った。
「それで、お話と言うのは…?」
一体どんな話をルペルト様は聞かせてくれるのだろう…?
「うん。ユーグ大公はね…親子ほど年が離れてはいたけれども、政略結婚の相手だったロザリーのお母さん…王女をとても愛していたらしいよ。王女が18歳になったら結婚することが決まっていたんだよ。けれど…その頃には王女には既に恋人がいて、お腹の中にはロザリーがいたらしいんだ」
「そうだったのですか…」
「相手の男性は下級貴族で、王女の身分を知らなかったらしいんだ。どうやら身分を隠して町を歩いてい時に偶然出会って…恋仲になったようだから。それでお腹の中に君を宿した時に、自分の身分と妊娠したことを明かしたら…」
そこでルペルト様は言葉を切った。
「男性は何処か遠くへ逃げて、行方知れずになってしまったんだ」
「え…?」
「それで王女は恋人に裏切られたことと、罪を犯したことが怖くなって、自分の執事に逃亡するのを手伝って欲しいと頼んだんだ。それが、君の育てのお父さんだよ」
「はい。その話なら…知っています」
「大叔父様は必死になって王女の行方を捜しまわり…ようやく見つけた時には既に彼女は亡くなっていて…代わりに君がいた」
「…」
私は黙ってルペルト様の話を聞いていた。
「大叔父様は王女を愛していたから、結局結婚はしなかったんだ。だから子供はいなかった。けれどどうしても後継者が必要だったから…僕に養子の話が回って来たんだよ。2年前にね。多分僕が選ばれたのはロザリーと年が近かったからだろうね」
そしてルペルト様はじっと私を見つめた。
「そ、そうだったのですか…?」
「うん、でも僕に婚約者がいる話を聞かされたのは、冬期休暇に入る直前だったんだよ。初めてその話を聞かされた時は驚いたよ。しかも婚約者はいるけれども、まだ確定したわけじゃないって言うんだから」
「あ…まさか…」
「ロザリー。君がこの学園に通っている間に結婚相手が見つかったら、僕と君との婚約は無かったことにするっていう賭けを大叔父様としたんだろう?」
「は…はい、そう…です…」
私は頷きながら…ルペルト様にとても失礼なことをしているような気がして恥ずかしくなってしまった。
「あの大叔父様とそんな大胆な賭けをするなんてどんな子かか興味があったんだ。それに大叔父様も人が悪い。ロザリーという名前に年齢と、どこの学園に通っているのか…それだけしか教えてくれないのだから。それで、この学園に卒業までの1年間通って、僕の婚約者がどんな子なのか確かめてみようと思ったんだよ。けれど驚いたよ。まさか冬期休暇中に出会った女の子が、僕の婚約者だったなんて」
じっと見つめてくるルペルト様の視線が恥ずかしくて、思わず顔が真っ赤に染まる。
ルぺリルト様はそんな私を見てにっこり微笑むと尋ねて来た。
「それで?ロザリーには今恋人と呼べる人はいるのかな?まさか…イアソン王子とか?」
「い、いえ!まさかっ!イアソン王子とはそのような関係ではありません!」
全力で否定した。
「そうか、良かった。なら聞きたいことがあるんだけど…。僕が婚約者では、ひょっとして…ロザリーにとって迷惑かな?」
「そ、そんな迷惑だなんて…む、むしろ…嬉しい…です…」
最後の方は消え入りそうな言葉になってしまった。
「本当かい?本当にそう思ってくれている?」
ルペルト様が笑顔になる。
「は、はい…」
すると…。
次の瞬間、私はルペルト様に強く抱きしめられていた―。
「それで、お話と言うのは…?」
一体どんな話をルペルト様は聞かせてくれるのだろう…?
「うん。ユーグ大公はね…親子ほど年が離れてはいたけれども、政略結婚の相手だったロザリーのお母さん…王女をとても愛していたらしいよ。王女が18歳になったら結婚することが決まっていたんだよ。けれど…その頃には王女には既に恋人がいて、お腹の中にはロザリーがいたらしいんだ」
「そうだったのですか…」
「相手の男性は下級貴族で、王女の身分を知らなかったらしいんだ。どうやら身分を隠して町を歩いてい時に偶然出会って…恋仲になったようだから。それでお腹の中に君を宿した時に、自分の身分と妊娠したことを明かしたら…」
そこでルペルト様は言葉を切った。
「男性は何処か遠くへ逃げて、行方知れずになってしまったんだ」
「え…?」
「それで王女は恋人に裏切られたことと、罪を犯したことが怖くなって、自分の執事に逃亡するのを手伝って欲しいと頼んだんだ。それが、君の育てのお父さんだよ」
「はい。その話なら…知っています」
「大叔父様は必死になって王女の行方を捜しまわり…ようやく見つけた時には既に彼女は亡くなっていて…代わりに君がいた」
「…」
私は黙ってルペルト様の話を聞いていた。
「大叔父様は王女を愛していたから、結局結婚はしなかったんだ。だから子供はいなかった。けれどどうしても後継者が必要だったから…僕に養子の話が回って来たんだよ。2年前にね。多分僕が選ばれたのはロザリーと年が近かったからだろうね」
そしてルペルト様はじっと私を見つめた。
「そ、そうだったのですか…?」
「うん、でも僕に婚約者がいる話を聞かされたのは、冬期休暇に入る直前だったんだよ。初めてその話を聞かされた時は驚いたよ。しかも婚約者はいるけれども、まだ確定したわけじゃないって言うんだから」
「あ…まさか…」
「ロザリー。君がこの学園に通っている間に結婚相手が見つかったら、僕と君との婚約は無かったことにするっていう賭けを大叔父様としたんだろう?」
「は…はい、そう…です…」
私は頷きながら…ルペルト様にとても失礼なことをしているような気がして恥ずかしくなってしまった。
「あの大叔父様とそんな大胆な賭けをするなんてどんな子かか興味があったんだ。それに大叔父様も人が悪い。ロザリーという名前に年齢と、どこの学園に通っているのか…それだけしか教えてくれないのだから。それで、この学園に卒業までの1年間通って、僕の婚約者がどんな子なのか確かめてみようと思ったんだよ。けれど驚いたよ。まさか冬期休暇中に出会った女の子が、僕の婚約者だったなんて」
じっと見つめてくるルペルト様の視線が恥ずかしくて、思わず顔が真っ赤に染まる。
ルぺリルト様はそんな私を見てにっこり微笑むと尋ねて来た。
「それで?ロザリーには今恋人と呼べる人はいるのかな?まさか…イアソン王子とか?」
「い、いえ!まさかっ!イアソン王子とはそのような関係ではありません!」
全力で否定した。
「そうか、良かった。なら聞きたいことがあるんだけど…。僕が婚約者では、ひょっとして…ロザリーにとって迷惑かな?」
「そ、そんな迷惑だなんて…む、むしろ…嬉しい…です…」
最後の方は消え入りそうな言葉になってしまった。
「本当かい?本当にそう思ってくれている?」
ルペルト様が笑顔になる。
「は、はい…」
すると…。
次の瞬間、私はルペルト様に強く抱きしめられていた―。
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