アゲノルの挑発

霧饅苺香

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約束

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「カサンドラ。」
「父上、アレクサンドロスお兄様を王宮に迎えてはなりません。
 トロイアが国が滅びてしまいます。」
「ヘカペ、武闘大会で優勝したたくましく……
 勇ましい青年はアレクサンドロスなのか?」
「プリアモス、あの当時は不吉な予言がありましたよね・・・・・・。」
「ヘカペ、そうだった。あの頃のトロイアではない。
 国も強くなり王族も穏やかにしている。」
「プリアモス、山に捨てたアレクサンドラでしたら、
 生命力も強靭にちがいありませんわ!」

「第二王子として王宮に迎えよう。」
「プリアモス、ヘクトルと闘って武闘大会で優勝したのです。
 トロイアの王族の血筋に違いありません。」
「母上、このまま山で暮らしたほうがいいのですよ……アレクサンドロスお兄様は山で
 牛の世話をしていたほうが・・・・・・。
 王宮に来れば悲劇がおこります。」
「プリアモス、アレクサンドロスはイデ山の羊飼い夫婦が拾い育ててくれました。」
「ヘカペ、アンドロマケに財宝を持たせておくれ。
  イデ山に登ってアレクサンドロスを
 連れ帰ってもらうとしよう。」
「プリアモス、ヘクトルの妻は交渉が上手ですから・・・・・・。
 アレクサンドロスを連れてきてくれますわ。」

 アンドロマケは輝くばかりの財宝の宝箱をもってイデ山の羊飼いの家を訪ねた。
「パリス、本来の住むべき場所に戻りましょう。
 プリアモス王もヘカペ王妃もまっていますよ。」
 パリスの母がアレクサンドロスとアンドロマケに
 オリーブ油の入った小瓶を2つ渡した。
「パリス。牛や羊のことは心配しなくていいからね。」
 羊飼いの夫婦は王宮に向かうパリスたちを見送った。
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