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15日目ー握られた弱み、及び、自慰強制ー

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「あ、あう、んあ、ふぁあああああああっ!」
「あー、朝っぱらから元気だねぇー。まったく」
  研究の切り時をミスって寝不足気味の梓は、ぼんやりとした頭に響く蛍の嬌声に、ああ明日からアラームこれにしよっかな、と考えていた。
  梓が来る日は、朝食の後に磔にされて、振動片で苛まれ続ける。
  胸と陰核を震わされ、ショートヘアを振り乱して快楽を受ける蛍は、しかし力の抜けた首を無理やり持ち上げて、梓を睨む。
「こ、んなもんっ、……余裕で、耐えてやるわよ……っく、っはあ!」
「本当に、根性あるなあ。もう日常に戻れないぐらい開発されてるのに」
 そう言って、梓は開脚を強要されている蛍の股間の間に指をやり、蟻の門渡りをつー、と撫でた。
「あんっ! っはあ、――~~~っ!」
 それだけでだらだらと愛液を垂らし、敵の指を熱く濡らして絶頂する蛍に、梓は片頬をゆがめる。
「あーらら。こりゃ平日ずいぶんと粗相をしちゃったみたいだねぇ。敏感なところを媚薬漬けかあ。こっちはどう?」
「あ、っは、やめなさ、いっ、っくあ、っは、っは、………ん、あっ!」
 今度は菊門をぐりぐりと押され、その刺激でも絶頂を迎える。
 次に梓が取り出したのは、先週も使った繊毛まみれの綿棒で。
 それを尿道に押し込んで2,3回上下させると、蛍は目をぎゅっと瞑って体を跳ね上げた。
「ああっ! あ、あんっ!」
「ふふ、尿道で絶頂できたねー、おめでとう」
「う、るさい、このっ! あああああっ!」
 胸を揺らしてガタガタと手足を軋ませる蛍でひとしきり楽しんだ後、梓はゆっくりと綿棒を抜く。
 天井を見上げて、感心したように唸った。
「それだけバカになった体で、まだ停止カウンターは0かあ。いやホント、君はすごいよ。今までで一番の逸材だ」
「うれしく、ないわよっ! このへんたいっ!」
「えー、そんなこと言っていいのかなあ? 今日の私は、あなたにとって救世主かもしれないのに」
にやあ、と意地の悪い笑みを浮かべ、梓は言う。
「朝宮あかりちゃんのこと、知りたくなぁい?」
「…………ッ‼ なん、っで!」
 疲労から垂れ下がっていた首が勢いよく持ち上がり、蛍は目を見開いて梓を見る。
 その反応に気を良くして、梓はにやにやと続ける。
「いやなに。私の憎たらしい部下が偶然、あかりちゃんのことを知っていてね。いろいろと調べさせたんだよ。君の妹さんなんだってね」
「お前! あかりに何かしてみろっ! ぶっ殺すだけじゃ済まさないからな!」
がしゃがしゃっ! と拘束を引きちぎらんばかりに腕に力を込めて吠える蛍にも怖じることなく、梓は一歩近づく。
もう戻れないぐらい卑猥に勃起した陰核を容赦なく愛撫する。
「おーこわい。せっかくの可愛い顔が台無しだよ? 蛍ちゃんのもっととろけた顔が見たいなあ」
「っう、ぅぅううううゔゔゔゔゔゔゔっ! ――~~~~、っぐ!」
「あっはは! 睨み顔のままイっちゃうなんて、本当にどれだけサービス精神旺盛なのかなあ蛍ちゃんは。ほら、上の口も下の口も涎が垂れてますよー?」
「っああ! っふぅぅううううう、うぐぐぐぐううっ! ――~~~んんんんっ!」
 ぎりぎりぎりぎりっ! と奥歯を軋ませて、腰を震わせながらも気丈に梓を睨み続ける蛍。
 陰核を押され、Gスポットを擦られて、ぷしっ、と愛液を噴き出しても、その眼光は鋭いままで。
 梓はいったん、蛍の体から指を離した。
「っは、はあ、はあ、っは、あ……」
「っとと。ついつい、いつも通り虐めちゃった。今日は蛍ちゃんと楽しーいお話をするつもりだったのに」
「いまさら、なによっ!」
「まあまあ、そんなに荒れないでよ。蛍ちゃん、今あかりちゃんがどこで何してるかとか、知りたくないの?」
 そう言って、梓は持参していたファイルをぺしぺし、と叩いた。
「ここにはうちの人事部がまとめ上げたあかりちゃんの情報が詰まってる。2年前、誘拐されてからあかりちゃんがどんな生活を送っていたのか、今どうしているのか、まだ正気なのか、そもそも生きているのか死んでいるのか。全部あるよ」
「………………………っ」
「お姉ちゃんとしては、可愛い妹の現状とか知りたくないのかなーと思って、わざわざ持ってきてあげたんだよ? 私ったらやっさしー」
「……………………なにが、目的よ」
「心の屈服」
 蛍の頬に指を滑らせて、キスができそうな距離で目を合わせて、梓は言った。
「イくときは、イきますって言いなさい? とりあえずそれが守られている限りは、質問のチャンスをあげる」
「…………パスワードじゃないの?」
「そんな終わり方はつまらない」
 頬から首、胸、下腹部と指を下ろす。
「体をとことん苛め抜いて、心を折らなきゃ意味がない。誰だって、どんな強情な女だって、快楽で落とせるって証明し続けないと、安心できない」
―――だってそうじゃないと、私が弱かったってことに、なるじゃない。
 アイリーンのせいで思い出してしまった昔の記憶が脳を支配しそうになり、梓はゆっくり深呼吸をする。
 いつだって、必要なのは怒りではなく冷静さだ。
 そして、蛍の耳元で、梓は囁く。同時に陰核を押しつぶす。
「イくたび惨めに宣言してね。自分がどれだけ淫乱か、思い知りながらびくびく震えるんだよ、蛍ちゃんは」
「――~~~っ! っく、あ、……この、悪魔っ!」
「まあ別に意地張っても良いけど。このファイル全部白紙で、一行『死にました』なんて書いてある可能性だってあるんだからね。なにが最善か、ちゃんと考えなよ」
「悪魔、人でなし、こ、このっ、くは、あああああああああっ!」
 ぐりぐりと肉芽を弄られて、蛍の腰が浮く。絶頂の予感が体を突き抜けて、脳に集まっていく。
―――折れたくない、折れたくないっ! せっかく、ここまでっ!
 いやいやと首を振るが、蛍の頭は既に答えを決めてしまっていて。
 今まで耐えてきた心が、駄々をこねるように絶頂を引き延ばしているに過ぎなかった。
 だって、拒めるわけがない。
 フリーのジャーナリストに転向して、命の危機を感じながらも二年間、必死に追い求めてきた情報を目の前にぶら下げられて。
 最後に見た、大学の卒業式のときの、ひまわりのような妹の笑顔が脳裏によぎる。
―――たとえそれが罠だとしても、諦められるわけ、ないじゃない……っ。
 そして、我慢も限界を迎え。
 肉芽を苛め抜かれ、梓に目を合わせられて。
 今までで一番激しく潮を吹いて、蛍は泣きながら絶叫した。
「っく、ぅぅ、うあ、はぁ、い、イきま、す、っーー~~~~っっっ!」
 びく、びくん、と戦慄いて、たらたらと愛液の線を床まで下ろしながら。
 絶頂の余韻に震える蛍を、梓は暗い笑みで眺めていた。
  
■■■
  
「あっはは、良く言えたね、蛍ちゃん。よしよし」
「……ぅうううっ、うぐっ、う、ぅぅ、っく、ぅぅぅ…………」
「ありゃ、泣いちゃった? なーんだ今までのはやせ我慢だったのかなあ、蛍ちゃん」
「ゆるさない………殺してやる、殺してやる………っ!」
 頭を振って梓の手を振り払い。
 両の目尻から涙を滴らせながら、蛍はぼろぼろの心で必死に前を向く。
「ちゃんと、いわれた通りにしたわよ! だから、あかりのこと、全部教えて!」
 しかし、梓はきょとんとした顔で首を傾げた。
「え? 私そんなこと言ってないよね」
「言ったじゃない! 質問させてあげるって」
「いやいや、質問のチャンスをあげるって言ったんだよ」
「そんな、屁理屈……っ!」
「はい黙ってー」
「あ、んんっ! んああ、ああああっ! イ、きま、す………っ!」
 ベッドに体を押し付けて律儀に約束を守り続ける蛍を、梓は満足げに見て、
 蛍の開脚の角度を、さらに広げた。
「あ、ちょ、っと」
「おー。さすが武道家。柔らかいなあ」
 160°の開脚。
 開発されつくした敏感な部分をこれでもかと晒され、秘部に空気が当たってすーすーする。
 それから梓は、いくつかの操作をした。
 蛍の肩と胸を挟むように、追加のベルトをぎっちりと巻き。
 肉壺の真下に、細かな目盛りが入った大きな器を置く。
 そして蛍に目隠しを施してから。
 最後にリモコンで、両手の拘束を解いた。
「さて、準備完了っと。あ、目隠し取らないでね。取ったらファイル燃やしちゃうから」
「何させる気よ」
「興味津々だねー。じゃあ今回の趣旨を発表しまーす」
 じゃじゃん、と神経を逆なでする声で梓は言う。
「いま蛍ちゃんのいやらしー穴の下には、200mlごとに線が入った器があります」
「そんなもん作らせたの……、あなたの部下もお気の毒ね。……うあっ!」
「なのでー、今みたいに蛍ちゃんが感じるとぽたぽた愛液が溜まるわけだけど」
 見えないまま与えられる刺激に体をびくつかせる蛍にくすくすと笑う。
「200mlごとに一つ、質問を許すよ」
「………ほんっとう、とことん悪趣味……」
「あれー? いいのかなあ。この企画は私の善意でなりたってるってこと忘れてなあい?」
「何が善意よ、このくそったれ!」
 蛍の咆哮を軽く受け流し、心なしかそわそわしている梓は告げる。
「やっぱちょっと研究が気になるから、いいところまで進めてくる。明日になったら戻ってくるから、そのとき質問には答えるよ」
「え、ちょっとっ!」
「当然だけど、尿が混ざってたら失格にするから。左わき腹の横のボタンが排尿、右横のボタンは水分補給。それじゃ、たっくさんえっちな汁搾り取りなね」
「ちょっと! ねえ! 待ちなさいよ!」
 蛍の叫びを歯牙にもかけず、扉の開閉音が響いた。
 そして真っ暗な世界で、秘部を惜しげもなく晒した蛍が残される。
 なにか追撃があるかと思ったが、それきりしん、と部屋は静かなままで。
 でも、蛍はもしかしたら休めるかも、なんて考える余裕はなかった。
―――200mlで一つ、だけ……?
 一問一答式の質問なら、『生きてるか』『この施設にいるか』『どんな心身状態なのか』を聞くだけでも、ペットボトル以上の愛液が必要なことになる。
―――つくづく、悪魔的な………っ。
 逡巡していた時間は、わずかだった。
 蛍は久しぶりに自由になった腕をそろそろと下腹部に伸ばす。
 下生えに触れ、陰唇を開き、陰核に軽く触れると、それだけで腰が砕けそうなほどの快楽が走った。
―――ああ、私の体。本当にもう、だめになってる。
 過去に行った数少ない自慰とはまるで違う暴力的な快楽に、ぷっくりと膨らみ芯を持った肉芽の惨めさに唇を噛みながら。
 蛍は八つ当たりのように激しく陰核をしごきだした。
「んんんっ! はあ、あああああああっ! っく、あ、イ、きますっ!」
 下生えを前に突き出して、今度は丸まるようにお尻をベッドにこすりつけて。
 手に溜まった愛液を下に落として、蛍はさらに己をいじめる。
「はあ、も、うっ! なんっで、こんなに、気持ちよく、なるの、よぉっ! くっそ、くそくそくそくそ、―――~~~~っ! あ、また、……イきま、すっ」
 ぽたぽたと手を伝う愛液の量に歯噛みする。
―――ぜんぜん、足りない。
 ばんっ! と右のボタンを押して、口に押し付けられたチューブから水を飲み。
 予想通りというか予想できてしまったのが腹立たしいことに、やっぱり含まれていた媚薬に体を熱くさせて。
 蛍は右手で陰核とGスポットを、左手で菊門に指を潜り込ませて、一心不乱に腰を振り絶頂を極め続けた。
「あ、イきますっ! っくあ、はあ、また、い、イきます、……っ、! あ、ぅ、はあ、っくあ、も、う、もういやぁぁぁっ! く、イく、イくイく、イっくぅぅぅううううううううっ!」
  
■■■
  
 そしてドアの開閉だけやって実は室内に残っていた野茨梓は、悔しそうな顔で淫らに腰を振り、潮を噴く蛍を特等席で鑑賞していた。
―――あー、イきますじゃなくてイくって言っちゃってるけど、まあそれはセーフにしてあげるか、可哀想だし。
 数秒に一度のペースで果てを迎え。
 そのたびに敏感な陰唇を手でまさぐって愛液を集め、器に落とす健気な蛍をじっと見つめて。
 その日は結局、悲鳴のような喘ぎ声を子守歌に、部屋の隅っこで丸まって眠った。
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