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第3章
第67話 ダンジョン修行
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「笑い事じゃないじゃないですか。第二階層からは、ここみたいに、可愛らしい魔獣じゃないんですよ。」
仔猫みたいな角山猫がでてくるのは第一階層だけで、第二階層は、猫科でも大きな魔獣がでてくるんだ。
ふと、思いついて、ヘンリーの方を見た。
「ヘンリー。もしかして第二階層以降は、普通に対応できるんじゃない?」
端っこで、体育座りをしていたヘンリーがパッと顔を上げた。
結局、俺達は、ヴィルヘルムさん達に同行することにした。
もともとダンジョンに来る事自体が目的だったわけだし、会ったばかりの人だけど、ご子息誕生の祝いに協力をするのも悪くないと思ったのだ。
目的が定まってから安全地帯をでた後は、ヘンリーも浮き足立った様子がなくなって、角山猫を見ても、無防備につっこんでは行かなくなった。
第二階層に着いて最初に姿を現したのは、牙大猫と言われている、大柄な猫科魔獣だ。
「み、身のこなしは魅力的だけど、可愛くない。可愛くないぞう!」
ヘンリーがやっと剣を抜いた。
ヘンリーが両手で剣を握り、頭上に掲げて構えた。屋根の構えというやつだ。
「天井が低い場所もあるぞ。気をつけろ。」
ヴィルヘルムさんが声をかける。
「はい!」
ヘンリーは言われてすぐに、剣を腰のところに引き寄せて、切っ先を魔獣に向ける鋤の構えに変更した。
「相手は、剣を持たない魔獣だからな。剣を接触させて巻き込む技法とかは、通用しないし、尻尾何かでも攻撃してくるぞ。」
「はい!」
ヴィルヘルムさんのご子息の誕生祝いに協力している形になっているからか、ヴィルヘルムさんが剣技を色々とアドバイスをしてくれる。
俺もアドバイスを受けたいけど、弓と魔法で完全に後衛担当になってしまっている。
まあ、他人がアドバイスを受けているのを見ているだけでも勉強になるけどね。
ヴィルヘルムさんは、体格も良くて貫禄があるからかなり年上に見えるけど、学園を卒業して2年経ってないという。
卒業と同時に結婚して、子供も生まれ、というのは貴族の子息子女として珍しくないケースし、兄上だってそんな感じだったけど自分は、後数年で家庭を持てるだろうか。
ふと、フローラの姿を思い浮かべる。ふんわり暖かい家庭が築けたらいいよなぁ。
「ちょっと!マーカス!そっちに行ったわよ!」
イリーの声が、響いた。
もわもわと考えていて、矢が当たり損なった。土色をしていて長い牙のある猫型魔獣が3頭こちらに向かってくる。
即座に矢を3本、一度に射る。二頭命中し、一頭は背中にかすめただけだったが、ジョセフィンが走り込んで行くのが見えたので、そちらはまかせて矢が当たった二頭に剣で止めを刺した。
ダンジョンの魔獣は倒されれば光の粒になるから、身体が残っているうちは、まだ生きているという事を意味するのでわかりやすい。
二頭はあっさり光の粒になり、ジョセフィンが相手していた方の魔獣も、消えかけている。魔石を落として行くが、拾う前に周囲を確認。
まだ、ヘンリーが、魔獣と対峙していた。
魔獣は、いくつか傷を受けていて、足を引き摺っているが、ヘンリーの方も肩で息をしていた。
「ギャオウ!」
「か、可愛くないったら、可愛くないんだよう!」
ヘンリーが踏み込み、剣先を魔獣の喉に突き刺した。光の粒が広がる。
よろよろと、座り込んだヘンリーが叫んだ。
「猫ちゃーん!!」
仔猫みたいな角山猫がでてくるのは第一階層だけで、第二階層は、猫科でも大きな魔獣がでてくるんだ。
ふと、思いついて、ヘンリーの方を見た。
「ヘンリー。もしかして第二階層以降は、普通に対応できるんじゃない?」
端っこで、体育座りをしていたヘンリーがパッと顔を上げた。
結局、俺達は、ヴィルヘルムさん達に同行することにした。
もともとダンジョンに来る事自体が目的だったわけだし、会ったばかりの人だけど、ご子息誕生の祝いに協力をするのも悪くないと思ったのだ。
目的が定まってから安全地帯をでた後は、ヘンリーも浮き足立った様子がなくなって、角山猫を見ても、無防備につっこんでは行かなくなった。
第二階層に着いて最初に姿を現したのは、牙大猫と言われている、大柄な猫科魔獣だ。
「み、身のこなしは魅力的だけど、可愛くない。可愛くないぞう!」
ヘンリーがやっと剣を抜いた。
ヘンリーが両手で剣を握り、頭上に掲げて構えた。屋根の構えというやつだ。
「天井が低い場所もあるぞ。気をつけろ。」
ヴィルヘルムさんが声をかける。
「はい!」
ヘンリーは言われてすぐに、剣を腰のところに引き寄せて、切っ先を魔獣に向ける鋤の構えに変更した。
「相手は、剣を持たない魔獣だからな。剣を接触させて巻き込む技法とかは、通用しないし、尻尾何かでも攻撃してくるぞ。」
「はい!」
ヴィルヘルムさんのご子息の誕生祝いに協力している形になっているからか、ヴィルヘルムさんが剣技を色々とアドバイスをしてくれる。
俺もアドバイスを受けたいけど、弓と魔法で完全に後衛担当になってしまっている。
まあ、他人がアドバイスを受けているのを見ているだけでも勉強になるけどね。
ヴィルヘルムさんは、体格も良くて貫禄があるからかなり年上に見えるけど、学園を卒業して2年経ってないという。
卒業と同時に結婚して、子供も生まれ、というのは貴族の子息子女として珍しくないケースし、兄上だってそんな感じだったけど自分は、後数年で家庭を持てるだろうか。
ふと、フローラの姿を思い浮かべる。ふんわり暖かい家庭が築けたらいいよなぁ。
「ちょっと!マーカス!そっちに行ったわよ!」
イリーの声が、響いた。
もわもわと考えていて、矢が当たり損なった。土色をしていて長い牙のある猫型魔獣が3頭こちらに向かってくる。
即座に矢を3本、一度に射る。二頭命中し、一頭は背中にかすめただけだったが、ジョセフィンが走り込んで行くのが見えたので、そちらはまかせて矢が当たった二頭に剣で止めを刺した。
ダンジョンの魔獣は倒されれば光の粒になるから、身体が残っているうちは、まだ生きているという事を意味するのでわかりやすい。
二頭はあっさり光の粒になり、ジョセフィンが相手していた方の魔獣も、消えかけている。魔石を落として行くが、拾う前に周囲を確認。
まだ、ヘンリーが、魔獣と対峙していた。
魔獣は、いくつか傷を受けていて、足を引き摺っているが、ヘンリーの方も肩で息をしていた。
「ギャオウ!」
「か、可愛くないったら、可愛くないんだよう!」
ヘンリーが踏み込み、剣先を魔獣の喉に突き刺した。光の粒が広がる。
よろよろと、座り込んだヘンリーが叫んだ。
「猫ちゃーん!!」
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