56 / 90
開戦
しおりを挟む
レイは八京へ斬りかかった。そのスピードは凄まじく、すでに八京の目の前にいた。
レイの斬り落とした剣を八京は大きな黒刀で受ける。二人の剣と剣がぶつかった瞬間、風圧がテント中に吹き荒れた。
「やるね。一撃でやられるところだったよ」
「そんなこと言って。オタク、まだまだ全然余裕じゃないか」
「そんなことないさ。こんなに真剣になったのはドラゴンと戦った時以来だよ」
「じゃあ俺はドラゴンと同等以上ってことかな?」
「それは君次第さ」
二人は会話をしながら斬り合っている。それはお互いの技量を確かめながら、少しずつ自身の攻撃のスロットルを上げているように見えた。そして、斬り合っているにも関わらず二人は戦いを楽しんでいるようにも見える。
「……ふ、二人とも凄い……」
ナオキには二人の戦いを目で追うのが精一杯だった。
「観戦中申し訳ないけど、キミには私と戦ってもらうよ。お互い、手持無沙汰だろう?」
ジュダが剣を握ってこちらへ歩いてきていた。八京とレイの戦いに夢中になってジュダの存在を忘れていた。
「ジュダさん……」
「あそこまで啖呵を切ったんだ。嫌とは言わせない」
ジュダは剣を構える素振りも見せずにいきなりナオキへ向かってきた。その体制は低く、速く、ナオキが剣を構える前にジュダは剣を薙ぎ払っていた。
「っ!!」
寸でのところでナオキは後ろへ躱したが剣先がナオキの腹を掠めた。
「いい反応だ。流石リスタ」
ジュダはゆっくり構えながら嬉しそうに言った。
「ジュ、ジュダさんこそ。動き、速すぎませんか?」
ナオキもつられて剣を構えた。いつさっきのような攻撃を受けてもいいように心も体も警戒をしている。
「そりゃそうだ。そうでなきゃここまでの地位にはいない」
「なるほど、出来れば手を抜いてもらえると嬉しいんですけど」
マジでお願いします
「それは無理だ。君は軍規に違反している。私も軍人でね、不本意ながら本気で行かせてもらうよ」
そう言ったジュダの表情は、不本意とは全く受け取れない嬉々とした表情だった。
「私は仕事をサッサと終わらせてゆっくりしたい人間なんだ。ナオキ君には悪いが、この仕事もサッサと終わらせてもらうよ」
今度はナオキの方へ飛びながら剣を振りかぶり、ナオキの脳天目掛けて振り下ろしてきた。
ジュダから振り下ろされた剣をナオキは自らの剣で受け止め、そこから振りぬきジュダを後方へ振り飛ばした。
今度はナオキがジュダへ切りかかった。勿論、ジュダを殺すつもりはない。ジュダを動けなくすればそれでいい。
ナオキが剣を振る度、ジュダの剣がぶつかり合う。また、ジュダが剣を振る度、ナオキの剣がぶつかった。
――強い――
ジュダと剣を交える度ナオキは思った。
先程のゾーラ達3人との戦闘より遥かにジュダとの戦闘はナオキの神経をすり減らした。
「ナオキ君、やっぱり君は筋が良い。八京が一目置くだけのことはある。どうだい? 怪我をする前に今からでもこっちに付かないかい?」
「ありがとうございます。でもオレも男なんで、何度も友人を裏切れませんよ」
「ほう? 過去には友を裏切ったことがあると?」
しまった。失言だった。
「さ、さぁ。どうでしょう? ただ、今回のことは貫き通します」
「それは残念だ。なら仕方がない。最悪、殺してしまったとしても諦めるとしよう」
ジュダの剣が速くなった。今までは手を抜いていたのか? いや、そうではない。明らかに先ほどとジュダの雰囲気が違った。ナオキを斬ることにしたのだ。その覚悟がジュダの剣をより強いモノにした。
ジュダの覚悟に比べてナオキはジュダを斬ることを恐れていた。多少の怪我は問題ないが、一歩間違えばジュダを殺してしまう。そのことがナオキの剣を鈍らせていた。
その差はジリジリとナオキを追い込んでいった。今まではお互い攻守が入れ替わっていたが、今ではナオキは防戦一方だ。気を抜けば一撃でナオキは死ぬかもしれない。そんな恐怖が脳裏をよぎるとナオキはジュダへの攻撃を躊躇し、ただ自分の身を守るだけになってしまった。
「どうした? さっきと違って動きが鈍いぞ?」
「くっ!」
わかっている。ジュダの一瞬の間を付いて踏み込まなければいけないことを。でもその一瞬の判断を誤ればその先は――
ナオキは今自分の死と隣り合わせの状況を実感し恐怖を感じていた。ジュダよりもゾーラのほうがナオキに向ける殺気や憎悪は大きかった。だがゾーラ達よりジュダのほうが恐ろしかった。理由は簡単だ。ゾーラ達はナオキより弱かったからだ。3人に斬りかかられ、魔法を放たれたが、ナオキは心のどこかでまだ余裕があった。それがいい方へと働き、ゾーラ達を倒せた。だがジュダは強かった。おそらく実力ではナオキのほうが優っているだろう。だが、その差を埋め、更に実力を逆転させるのにジュダの覚悟は充分なものだった。
「何やってんだナオキ! もっと攻めろ!」
八京との斬り合いの中、レイが声を掛ける。
わかってる。けどそれが出来ないんだ。クソ、さっきの戦いでは出来たのに。どうすればいいんだ……
ジュダを殺すリスクが無くて勝つ方法……そんな都合が良い方法があるだろうか? ナオキは必死に考えた。
オレが本気で斬りかかれば勝てるかもしれない。けど、ジュダさんがどうなるか分からない。考えが甘いのは分かってる、だけど……
「ナオキ! さっきから何やってんだ。守ってばっかりじゃいずれやられるぞ」
「わかってる。でも……」
「でもじゃねぇだろ。お前、何のために戦ってるんだ! 目的を見失うな! って、うわっ――」
「話に集中してると君が怪我をするよ。もっとも、僕としてはそっちのほうが助かるけどね」
「俺がそんなヘマをするかよ。こっちのほうもしっかり集中してるよ。じゃなきゃアンタ、マジでヤベェからな」
「それはありがとう。君も僕の予想以上だよ。本来ならもう決着をつけてナオキ君を止めてる予定なんだけどね」
「そんなことにはならねぇよ。何故なら俺がアンタを倒してナオキもアイツを倒すからな」
「自信があるんだね?」
「当たり前だろ? じゃなきゃこんな危険な橋渡ってねぇ」
レイと八京は話しながらも剣を交える強さを弱めなかった。むしろその激しさは増していた。だがそんな二人の戦いをナオキは見る余裕が無かった。ジュダの攻撃を捌くので精一杯だった。
「ナオキ、一体どうしちまったんだ? 何で責めない!」
苛立つようにレイが言った。
「……こ、怖いんだ」
「はぁ?」
「ここに来る前に戦った時はある程度加減が出来た。けど今はそれが出来ない。もし本気の一撃でジュダさんにもしものことがあったらッて思うと……」
「ふん。私も随分と舐められたもんだ」
「ナオキお前、そんなこと考えながら戦ってたのかよ……」
「仕方ないだろ。戦ってても相手を殺したくないんだから」
「いいか!? 戦いの最中は全力で相手を倒すことだけを考えろ! でないとお前が殺されちまうぞ!」
「それは僕のセリフだよ――」
話に意識がいったレイを八京は見逃さなかった。八京の剣がレイの左腕を貫いた。
レイの斬り落とした剣を八京は大きな黒刀で受ける。二人の剣と剣がぶつかった瞬間、風圧がテント中に吹き荒れた。
「やるね。一撃でやられるところだったよ」
「そんなこと言って。オタク、まだまだ全然余裕じゃないか」
「そんなことないさ。こんなに真剣になったのはドラゴンと戦った時以来だよ」
「じゃあ俺はドラゴンと同等以上ってことかな?」
「それは君次第さ」
二人は会話をしながら斬り合っている。それはお互いの技量を確かめながら、少しずつ自身の攻撃のスロットルを上げているように見えた。そして、斬り合っているにも関わらず二人は戦いを楽しんでいるようにも見える。
「……ふ、二人とも凄い……」
ナオキには二人の戦いを目で追うのが精一杯だった。
「観戦中申し訳ないけど、キミには私と戦ってもらうよ。お互い、手持無沙汰だろう?」
ジュダが剣を握ってこちらへ歩いてきていた。八京とレイの戦いに夢中になってジュダの存在を忘れていた。
「ジュダさん……」
「あそこまで啖呵を切ったんだ。嫌とは言わせない」
ジュダは剣を構える素振りも見せずにいきなりナオキへ向かってきた。その体制は低く、速く、ナオキが剣を構える前にジュダは剣を薙ぎ払っていた。
「っ!!」
寸でのところでナオキは後ろへ躱したが剣先がナオキの腹を掠めた。
「いい反応だ。流石リスタ」
ジュダはゆっくり構えながら嬉しそうに言った。
「ジュ、ジュダさんこそ。動き、速すぎませんか?」
ナオキもつられて剣を構えた。いつさっきのような攻撃を受けてもいいように心も体も警戒をしている。
「そりゃそうだ。そうでなきゃここまでの地位にはいない」
「なるほど、出来れば手を抜いてもらえると嬉しいんですけど」
マジでお願いします
「それは無理だ。君は軍規に違反している。私も軍人でね、不本意ながら本気で行かせてもらうよ」
そう言ったジュダの表情は、不本意とは全く受け取れない嬉々とした表情だった。
「私は仕事をサッサと終わらせてゆっくりしたい人間なんだ。ナオキ君には悪いが、この仕事もサッサと終わらせてもらうよ」
今度はナオキの方へ飛びながら剣を振りかぶり、ナオキの脳天目掛けて振り下ろしてきた。
ジュダから振り下ろされた剣をナオキは自らの剣で受け止め、そこから振りぬきジュダを後方へ振り飛ばした。
今度はナオキがジュダへ切りかかった。勿論、ジュダを殺すつもりはない。ジュダを動けなくすればそれでいい。
ナオキが剣を振る度、ジュダの剣がぶつかり合う。また、ジュダが剣を振る度、ナオキの剣がぶつかった。
――強い――
ジュダと剣を交える度ナオキは思った。
先程のゾーラ達3人との戦闘より遥かにジュダとの戦闘はナオキの神経をすり減らした。
「ナオキ君、やっぱり君は筋が良い。八京が一目置くだけのことはある。どうだい? 怪我をする前に今からでもこっちに付かないかい?」
「ありがとうございます。でもオレも男なんで、何度も友人を裏切れませんよ」
「ほう? 過去には友を裏切ったことがあると?」
しまった。失言だった。
「さ、さぁ。どうでしょう? ただ、今回のことは貫き通します」
「それは残念だ。なら仕方がない。最悪、殺してしまったとしても諦めるとしよう」
ジュダの剣が速くなった。今までは手を抜いていたのか? いや、そうではない。明らかに先ほどとジュダの雰囲気が違った。ナオキを斬ることにしたのだ。その覚悟がジュダの剣をより強いモノにした。
ジュダの覚悟に比べてナオキはジュダを斬ることを恐れていた。多少の怪我は問題ないが、一歩間違えばジュダを殺してしまう。そのことがナオキの剣を鈍らせていた。
その差はジリジリとナオキを追い込んでいった。今まではお互い攻守が入れ替わっていたが、今ではナオキは防戦一方だ。気を抜けば一撃でナオキは死ぬかもしれない。そんな恐怖が脳裏をよぎるとナオキはジュダへの攻撃を躊躇し、ただ自分の身を守るだけになってしまった。
「どうした? さっきと違って動きが鈍いぞ?」
「くっ!」
わかっている。ジュダの一瞬の間を付いて踏み込まなければいけないことを。でもその一瞬の判断を誤ればその先は――
ナオキは今自分の死と隣り合わせの状況を実感し恐怖を感じていた。ジュダよりもゾーラのほうがナオキに向ける殺気や憎悪は大きかった。だがゾーラ達よりジュダのほうが恐ろしかった。理由は簡単だ。ゾーラ達はナオキより弱かったからだ。3人に斬りかかられ、魔法を放たれたが、ナオキは心のどこかでまだ余裕があった。それがいい方へと働き、ゾーラ達を倒せた。だがジュダは強かった。おそらく実力ではナオキのほうが優っているだろう。だが、その差を埋め、更に実力を逆転させるのにジュダの覚悟は充分なものだった。
「何やってんだナオキ! もっと攻めろ!」
八京との斬り合いの中、レイが声を掛ける。
わかってる。けどそれが出来ないんだ。クソ、さっきの戦いでは出来たのに。どうすればいいんだ……
ジュダを殺すリスクが無くて勝つ方法……そんな都合が良い方法があるだろうか? ナオキは必死に考えた。
オレが本気で斬りかかれば勝てるかもしれない。けど、ジュダさんがどうなるか分からない。考えが甘いのは分かってる、だけど……
「ナオキ! さっきから何やってんだ。守ってばっかりじゃいずれやられるぞ」
「わかってる。でも……」
「でもじゃねぇだろ。お前、何のために戦ってるんだ! 目的を見失うな! って、うわっ――」
「話に集中してると君が怪我をするよ。もっとも、僕としてはそっちのほうが助かるけどね」
「俺がそんなヘマをするかよ。こっちのほうもしっかり集中してるよ。じゃなきゃアンタ、マジでヤベェからな」
「それはありがとう。君も僕の予想以上だよ。本来ならもう決着をつけてナオキ君を止めてる予定なんだけどね」
「そんなことにはならねぇよ。何故なら俺がアンタを倒してナオキもアイツを倒すからな」
「自信があるんだね?」
「当たり前だろ? じゃなきゃこんな危険な橋渡ってねぇ」
レイと八京は話しながらも剣を交える強さを弱めなかった。むしろその激しさは増していた。だがそんな二人の戦いをナオキは見る余裕が無かった。ジュダの攻撃を捌くので精一杯だった。
「ナオキ、一体どうしちまったんだ? 何で責めない!」
苛立つようにレイが言った。
「……こ、怖いんだ」
「はぁ?」
「ここに来る前に戦った時はある程度加減が出来た。けど今はそれが出来ない。もし本気の一撃でジュダさんにもしものことがあったらッて思うと……」
「ふん。私も随分と舐められたもんだ」
「ナオキお前、そんなこと考えながら戦ってたのかよ……」
「仕方ないだろ。戦ってても相手を殺したくないんだから」
「いいか!? 戦いの最中は全力で相手を倒すことだけを考えろ! でないとお前が殺されちまうぞ!」
「それは僕のセリフだよ――」
話に意識がいったレイを八京は見逃さなかった。八京の剣がレイの左腕を貫いた。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~
かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。
そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。
しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!
命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。
そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。
――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる