72 / 90
激戦の終戦
しおりを挟む
――次の瞬間、カーマインの炎が八京を包んだ、だが、八京が焼かれる直前、ありったけの魔力を開放し、八京は水壁を作った。
当然、並みの水魔法ならスグに蒸発して無くなっただろう。だが、八京は全力で魔法を出し続けた。
「ナニ!? 馬鹿な!!」
暴炎を放ったカーマインは驚愕した。だが、更に威力を上げ、八京に炎を放った。
八京の作り出した水壁は炎に接触した瞬間から気化したが、八京は構わず水壁を作り続けた。と、同時八京は後退し、自分と水壁の隙間に、八京が作りえる最も強固な土壁を作り、カーマインを覆うようなアーチ状に生成した。
「くっ……このまま焼き殺されていればいいモノを。粘りおって……」
尚も炎と水壁は均衡を保っていたが、土壁の中では蒸発しきれない熱水が溜まっていた。
そんな時、カーマインが何かに反応した。それはほんの僅かなもので、壁に阻まれた八京からは認識できないほどだった。
――次の瞬間、超高温の炎に接し急激に気化しきれない熱水が勢いよく弾け出し、けたたましい爆音とともに爆発を起こした。
水蒸気爆発
その威力で、八京の作った土壁は吹っ飛んだ。八京や周りの兵士たちは、爆発に巻き込まれたが、土壁の効果で威力を激減したことで、大小のダメージは負ったが、何とか命を落とすものはいなかった。
そして、カーマインはと言えば、水蒸気爆発をモロに受けていた。いかに伝説級のドラゴンとはいえ、無事で済むはずか無いだろう。
倒れた八京は片膝立ちになり、カーマインの状況を確認しようと試みるが、力が入らず、前のめりに倒れ込んだ。もはや魔力を使い果たし、体力も残っていない。
ハハハ……国の英雄が情けない……
自嘲気味に笑いながら、顔だけを何とか持ち上げ、カーマインの方向を見た。そして、八京は驚愕した。
そこには残った翼がボロボロになり、全身に重度の火傷を負い、所々皮膚が爛れただれ、一部の皮膚は無くなり骨が見えながらも爆発に耐えたカーマインがソコにはいた。
「そ、そんな……」
驚きを隠せない八京はそれ以上言葉が出なかった。
「………………グウゥ……貴様……まさかまだそんな力が残ってたか……だがもう限界のようだな……」
苦痛に耐え、絞り出すようにカーマインは言った。
「そ、それはお互い様でしょ……ソッチもあまり無事とは言えなそうだけど……」
「な、なんのこれしき。貴様を葬るくらいは容易にできる……」
ズルズルと身体を引きずるようにカーマインは八京に近づいてくる。
だが八京はそれに反応するほどの体力は残っていない。身体を動かそうとするが、力が思うように入らない。そんな八京を目の前にしてカーマインは立ち止まった。
「……貴様、一度ならず二度までもワイを追い詰めたこと。称賛に値する」
「それは……どうも……」
「だが、それも終わりだ。せめて苦しまずに葬ってやる」
ぎこちないながらも爛れた右腕を天に振り上げそこから八京目掛けて振り下ろした。
「さらばだ」
空を割く音を聴きながら八京は死を受け入れ、目を閉じた
……だが数秒待ってもその時は訪れなかった。
「八京さん、大丈夫ですか!?」
八京が目を開けると、さっきまでいたカーマインの姿はそこには無く、代わりにナオキがいた。
「ナオキ……君?」
「すいません。オレ、魔力の止め方が分からなくって……もっと早くにアイツを止めたかったんだけど、結果八京さんがこんなになるまでになって……本当にすいません」
申し訳なさそうにするナオキの右手には秘龍石が握られている。カーマインは再び秘龍石に戻ったということか。
「そうか……ナオキ君が止めてくれたんだね。ありがとう」
「ありがとうなんてそんな……それより早く治療をしないと、ベルさん! 八京さんに回復魔法を!」
ベルに向けて手を振り、ナオキは回復を求めた。最早周りの兵士たちは八京とカーマインの戦闘の影響でほとんどが飛ばされている。ナオキ達を止める者はいない。
そんな中、ベルは怪訝な顔をして隣にいるレイと何やら話している。おそらく人間であり、捕らえられた自分に対して何もしなかった八京への回復に難色を示しているのだろう。
しかし、レイに説得されたのか、渋々と言った様子でこちらへ向かってきた。
「言っておきますが、私はアナタたちを許してませんから。兄さま、それに助けて頂いたナオキさんがおっしゃるから仕方なく、仕方なくです! 勘違いしないでください」
素っ気なく言い放ち、ベルは八京の目の前にしゃがんだ。
「あぁ。わかってるよ。それでも言わせてほしい。すまなかった、そしてありがとう」
「………………」
八京の言葉には反応せず、ベルは回復魔法を始めた。すると、見る見るうちに八京の傷が癒えていく。
凄い……涼音さんと遜色ないレベルだ。剣士の兄といい、この兄妹はとんでもないな……
ベルの魔法に感心していると、途中でベルは魔法を止めた。
「どうしたんです? まだ傷は全部治ってないですよ?」
ナオキが不満げにベルに言った。
「この方を回復して差し上げるのはここまでです。それでも十分動けるでしょう」
そう言い放ち、ベルはレイの方へ走って行った。
「そ、そんな……」
「いや、もう十分だよ。少しでも回復してもらえたんだ、感謝しないと」
痛みが残る身体を起こし、ヨロヨロと立ち上がりながら八京はナオキに言った。すかさずナオキが八京を抱き抱える。
「でも……」
それでもナオキは不満気だった。
「本当に大丈夫だよ。それより、ナオキ君があそこまで魔力を出せるなんて正直驚いたよ。君の潜在能力は計り知れないね」
「あれはたまたまというか……それにドラゴンを出したのはいいけど全然言うこと聞かなかったし。結果、何人も兵士の人たちが亡くなったり怪我を負ったから……」
ナオキの表情が沈んでいる。
「ソコは元を辿れば人間側に問題があるんだから、亡くなった兵士たちには申し訳ないけど、自業自得な面もある。そんなに気にしないで」
ナオキの背中を優しく撫でながらナオキを気遣った。
「はい……」
それでもナオキの表情が晴れることはなかった。
まったく……君はどこまでも優しいんだな……
「……八京さん……」
おもむろにナオキが八京に話を振った。
「なんだい?」
「あの……まだオレたちを止めますか?」
なるほど。まだ全快では無いとはいえ、身体が動くようになったのだナオキが心配するのも無理はない。だが……
「いや、もう止めないよ。本来なら僕はここで倒れていたんだ。完全にこっちが敗北して更に僕を回復してくれた人たちを止められるワケないだろう」
「そ、そうですか。よかった」
幾分ナオキの顔が晴れたように見えた。
ジュダ達は納得をしないかもしれないが、八京にはもはやナオキ達を止める気は無かった。
「あの……それでですね、オレはこれから――」
「――ナオキ後ろだ!」
唐突にレイの声が響いた。八京とナオキが同時に振り向いた。ソコには剣を振り下ろそうとしているジュダの姿があった。
当然、並みの水魔法ならスグに蒸発して無くなっただろう。だが、八京は全力で魔法を出し続けた。
「ナニ!? 馬鹿な!!」
暴炎を放ったカーマインは驚愕した。だが、更に威力を上げ、八京に炎を放った。
八京の作り出した水壁は炎に接触した瞬間から気化したが、八京は構わず水壁を作り続けた。と、同時八京は後退し、自分と水壁の隙間に、八京が作りえる最も強固な土壁を作り、カーマインを覆うようなアーチ状に生成した。
「くっ……このまま焼き殺されていればいいモノを。粘りおって……」
尚も炎と水壁は均衡を保っていたが、土壁の中では蒸発しきれない熱水が溜まっていた。
そんな時、カーマインが何かに反応した。それはほんの僅かなもので、壁に阻まれた八京からは認識できないほどだった。
――次の瞬間、超高温の炎に接し急激に気化しきれない熱水が勢いよく弾け出し、けたたましい爆音とともに爆発を起こした。
水蒸気爆発
その威力で、八京の作った土壁は吹っ飛んだ。八京や周りの兵士たちは、爆発に巻き込まれたが、土壁の効果で威力を激減したことで、大小のダメージは負ったが、何とか命を落とすものはいなかった。
そして、カーマインはと言えば、水蒸気爆発をモロに受けていた。いかに伝説級のドラゴンとはいえ、無事で済むはずか無いだろう。
倒れた八京は片膝立ちになり、カーマインの状況を確認しようと試みるが、力が入らず、前のめりに倒れ込んだ。もはや魔力を使い果たし、体力も残っていない。
ハハハ……国の英雄が情けない……
自嘲気味に笑いながら、顔だけを何とか持ち上げ、カーマインの方向を見た。そして、八京は驚愕した。
そこには残った翼がボロボロになり、全身に重度の火傷を負い、所々皮膚が爛れただれ、一部の皮膚は無くなり骨が見えながらも爆発に耐えたカーマインがソコにはいた。
「そ、そんな……」
驚きを隠せない八京はそれ以上言葉が出なかった。
「………………グウゥ……貴様……まさかまだそんな力が残ってたか……だがもう限界のようだな……」
苦痛に耐え、絞り出すようにカーマインは言った。
「そ、それはお互い様でしょ……ソッチもあまり無事とは言えなそうだけど……」
「な、なんのこれしき。貴様を葬るくらいは容易にできる……」
ズルズルと身体を引きずるようにカーマインは八京に近づいてくる。
だが八京はそれに反応するほどの体力は残っていない。身体を動かそうとするが、力が思うように入らない。そんな八京を目の前にしてカーマインは立ち止まった。
「……貴様、一度ならず二度までもワイを追い詰めたこと。称賛に値する」
「それは……どうも……」
「だが、それも終わりだ。せめて苦しまずに葬ってやる」
ぎこちないながらも爛れた右腕を天に振り上げそこから八京目掛けて振り下ろした。
「さらばだ」
空を割く音を聴きながら八京は死を受け入れ、目を閉じた
……だが数秒待ってもその時は訪れなかった。
「八京さん、大丈夫ですか!?」
八京が目を開けると、さっきまでいたカーマインの姿はそこには無く、代わりにナオキがいた。
「ナオキ……君?」
「すいません。オレ、魔力の止め方が分からなくって……もっと早くにアイツを止めたかったんだけど、結果八京さんがこんなになるまでになって……本当にすいません」
申し訳なさそうにするナオキの右手には秘龍石が握られている。カーマインは再び秘龍石に戻ったということか。
「そうか……ナオキ君が止めてくれたんだね。ありがとう」
「ありがとうなんてそんな……それより早く治療をしないと、ベルさん! 八京さんに回復魔法を!」
ベルに向けて手を振り、ナオキは回復を求めた。最早周りの兵士たちは八京とカーマインの戦闘の影響でほとんどが飛ばされている。ナオキ達を止める者はいない。
そんな中、ベルは怪訝な顔をして隣にいるレイと何やら話している。おそらく人間であり、捕らえられた自分に対して何もしなかった八京への回復に難色を示しているのだろう。
しかし、レイに説得されたのか、渋々と言った様子でこちらへ向かってきた。
「言っておきますが、私はアナタたちを許してませんから。兄さま、それに助けて頂いたナオキさんがおっしゃるから仕方なく、仕方なくです! 勘違いしないでください」
素っ気なく言い放ち、ベルは八京の目の前にしゃがんだ。
「あぁ。わかってるよ。それでも言わせてほしい。すまなかった、そしてありがとう」
「………………」
八京の言葉には反応せず、ベルは回復魔法を始めた。すると、見る見るうちに八京の傷が癒えていく。
凄い……涼音さんと遜色ないレベルだ。剣士の兄といい、この兄妹はとんでもないな……
ベルの魔法に感心していると、途中でベルは魔法を止めた。
「どうしたんです? まだ傷は全部治ってないですよ?」
ナオキが不満げにベルに言った。
「この方を回復して差し上げるのはここまでです。それでも十分動けるでしょう」
そう言い放ち、ベルはレイの方へ走って行った。
「そ、そんな……」
「いや、もう十分だよ。少しでも回復してもらえたんだ、感謝しないと」
痛みが残る身体を起こし、ヨロヨロと立ち上がりながら八京はナオキに言った。すかさずナオキが八京を抱き抱える。
「でも……」
それでもナオキは不満気だった。
「本当に大丈夫だよ。それより、ナオキ君があそこまで魔力を出せるなんて正直驚いたよ。君の潜在能力は計り知れないね」
「あれはたまたまというか……それにドラゴンを出したのはいいけど全然言うこと聞かなかったし。結果、何人も兵士の人たちが亡くなったり怪我を負ったから……」
ナオキの表情が沈んでいる。
「ソコは元を辿れば人間側に問題があるんだから、亡くなった兵士たちには申し訳ないけど、自業自得な面もある。そんなに気にしないで」
ナオキの背中を優しく撫でながらナオキを気遣った。
「はい……」
それでもナオキの表情が晴れることはなかった。
まったく……君はどこまでも優しいんだな……
「……八京さん……」
おもむろにナオキが八京に話を振った。
「なんだい?」
「あの……まだオレたちを止めますか?」
なるほど。まだ全快では無いとはいえ、身体が動くようになったのだナオキが心配するのも無理はない。だが……
「いや、もう止めないよ。本来なら僕はここで倒れていたんだ。完全にこっちが敗北して更に僕を回復してくれた人たちを止められるワケないだろう」
「そ、そうですか。よかった」
幾分ナオキの顔が晴れたように見えた。
ジュダ達は納得をしないかもしれないが、八京にはもはやナオキ達を止める気は無かった。
「あの……それでですね、オレはこれから――」
「――ナオキ後ろだ!」
唐突にレイの声が響いた。八京とナオキが同時に振り向いた。ソコには剣を振り下ろそうとしているジュダの姿があった。
0
あなたにおすすめの小説
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~
かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。
そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。
しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!
命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。
そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。
――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
二月から週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる