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2章
ゴールドーン山 part4
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吹雪のせいで夕暮れ過ぎから、ニーナとフローラは暖を取り、休息していた。
そのおかげでフローラの体力は全開していた。
「このまま朝まで休む?夜だけどスノウウルフ探しながら登頂してく?」
「スノウウルフは今の方が見つけやすいですよね?」
クエスト用紙にもスノウウルフは夜行性だと記載されている。
つまり、夜に遭遇する確率の方が高いということだ。急襲される恐れがあることを加味すると少々リスクがある。
狼人程ではないが獣人のニーナさんは夜目が効く。
わたし1人なら危険かもだけど・・・。
時刻は推定21時。
フローラ達は山頂を目指しながらスノウウルフの討伐のために歩いている。
ざく、ざく、という足音とヒューっと風の音が聞こえる。
吹雪いていたため、足首辺りまで雪が積もっているのだ。
雲が月にかかっているのか、夜道が暗いため【サンダーボール】四方に拡散→固定させ灯り代わりにしている。
時折前方に飛ばし、視界を広げてみる。
フローラ達の周りは明るい。ここにいるぞ。と遠目でも敵には分かるだろう。
1匹・・・2匹、3匹と、ニーナ、ゆきじとあかちゃが視線を捉えている。山頂への道のりは階段を登るような感じで、ちょうどくの字の広い折り返しで登る地点に差し掛かった時、都合12匹のスノウウルフの群れ全員が集まったのだろう。
先頭を歩いているニーナさんは足を止める。
後ろをついて歩く、フローラの足も止まる。
「ぐるるるる・・・っ」
微かに唸り声をあげながら登り、下りから囲むようにスノウウルフが姿を見せた。
視界に捉えられる数は8匹。残りの4匹は暗闇を利用して姿を未だ消しているようだ。
「フローラちゃん!おねがい!」
ニーナさんの合図を皮切りに下り・登りからスノウウルフが走り寄ってくる。
「【ウォータ】!」
フローラが唱える。
すると、フローラ達の周りに水の壁が形成される。
突貫するように速度が上がるスノウウルフ達。3匹には強行突破されてしまう。
残りのスノウウルフは水の壁により勢いが相殺され、上体は突き抜けるも下体のほうがバタ足のように水の中を泳いでいる。
フローラは【サンダーボール】を【ウォータ】に放つ。
「きゃんっ!、」と鳴き声とともにぶるぶると体が痙攣し、感電している。
フローラのコンビネーション魔法だ。
突破してきた狼はニーナとゆきじが相手取っている。
ニーナは襲ってくるスノウウルフをレイピアを抜剣し、応戦する。
機動力を雪で削がれているニーナは雪の中でも素早く動けるスノウウルフの数と機動力の高さに少し手を焼いているようだ。
ゆきじがニーナの羽織っているローブの上に紙一重で触れないよう【ハイドローマ】を唱えてサポートする。
【ハイドローマ】・・・粘水の膜のような薄い鎧。主に物理攻撃の被ダメージの軽減に用いられる魔法。
後ろには行かせまいと、1歩も退かずに応戦していたニーナが前に踏み込む。
1匹のスノウウルフを縦に両断する。
左右に分かれたスノウウルフが一斉に襲ってくる。前足の爪と鋭い歯が【ハイドローマ】によって、殺傷力を軽減させる。
ニーナは右足を軸にその場で回転する。遠心力とその場で回転したことにより機動力を最大限にまで引き出し、剣閃を描く。
スノウウルフ達は腹を裂かれ絶命する。
「あらかた片付けたわね、残りは・・・」
そう、ニーナが振り返り、フローラに伝えようとするとスノウウルフとともに突進してきたのは昼間のイエティ達だ。
残りの4匹はスノウウルフとイエティだったのだ。
「ニーナさん危ない!」
イエティの突進はいとも容易くフローラの水の防壁を破壊する。
「!!、、くっ、」
間一髪、ギリギリのところで突き出されたイエティの拳をレイピアで往なす。
だが、2体目の拳が横薙ぎにニーナの体目掛けて放たれる。
無理な態勢で初撃を往なしたニーナだったが、2発目は避けきれない。
体が吹き飛び、岩壁にぶち当たる。
「ニーナさん!!」
少女の叫びに感応するように蒼玉の指輪が光る。
【召喚魔法・シヴァ】の無意識強制召喚。
双子のシヴァが手を繋ぎ、指繋いでいない方の腕をイエティと、スノウウルフに突き出し、指を鳴らす。「パチンっ」と。
畳み掛けるようにニーナに攻めかかろうとしていたイエティ達の動きが瞬時に遅くなり、そして、止まる。身体が凍り付いているのだ。
彫像のように、イエティとスノウウルフは静かにビクリともしない。
フローラはニーナのもとへ駆け寄る。
「大丈夫ですか!?ニーナさん!」
「えぇ・・・。大丈夫よ」
ニーナは吹き飛ばされたあと、岩壁にぶち当たったのだが、【ハイドローマ】と雪がクッションになり、ダメージ自体は、大したことはなかった。
「でも、危なかったわね」
「そうですね、、でも無事で良かった・・・。」
ぎゅう~っとニーナに抱きつくフローラ。
フローラの頭を撫でながら、シヴァの強さを見せつけられたニーナさんは、役目は終えたとばかりに消えゆくシヴァを見つめながら、その強さに惹かれていくのであった。
そのおかげでフローラの体力は全開していた。
「このまま朝まで休む?夜だけどスノウウルフ探しながら登頂してく?」
「スノウウルフは今の方が見つけやすいですよね?」
クエスト用紙にもスノウウルフは夜行性だと記載されている。
つまり、夜に遭遇する確率の方が高いということだ。急襲される恐れがあることを加味すると少々リスクがある。
狼人程ではないが獣人のニーナさんは夜目が効く。
わたし1人なら危険かもだけど・・・。
時刻は推定21時。
フローラ達は山頂を目指しながらスノウウルフの討伐のために歩いている。
ざく、ざく、という足音とヒューっと風の音が聞こえる。
吹雪いていたため、足首辺りまで雪が積もっているのだ。
雲が月にかかっているのか、夜道が暗いため【サンダーボール】四方に拡散→固定させ灯り代わりにしている。
時折前方に飛ばし、視界を広げてみる。
フローラ達の周りは明るい。ここにいるぞ。と遠目でも敵には分かるだろう。
1匹・・・2匹、3匹と、ニーナ、ゆきじとあかちゃが視線を捉えている。山頂への道のりは階段を登るような感じで、ちょうどくの字の広い折り返しで登る地点に差し掛かった時、都合12匹のスノウウルフの群れ全員が集まったのだろう。
先頭を歩いているニーナさんは足を止める。
後ろをついて歩く、フローラの足も止まる。
「ぐるるるる・・・っ」
微かに唸り声をあげながら登り、下りから囲むようにスノウウルフが姿を見せた。
視界に捉えられる数は8匹。残りの4匹は暗闇を利用して姿を未だ消しているようだ。
「フローラちゃん!おねがい!」
ニーナさんの合図を皮切りに下り・登りからスノウウルフが走り寄ってくる。
「【ウォータ】!」
フローラが唱える。
すると、フローラ達の周りに水の壁が形成される。
突貫するように速度が上がるスノウウルフ達。3匹には強行突破されてしまう。
残りのスノウウルフは水の壁により勢いが相殺され、上体は突き抜けるも下体のほうがバタ足のように水の中を泳いでいる。
フローラは【サンダーボール】を【ウォータ】に放つ。
「きゃんっ!、」と鳴き声とともにぶるぶると体が痙攣し、感電している。
フローラのコンビネーション魔法だ。
突破してきた狼はニーナとゆきじが相手取っている。
ニーナは襲ってくるスノウウルフをレイピアを抜剣し、応戦する。
機動力を雪で削がれているニーナは雪の中でも素早く動けるスノウウルフの数と機動力の高さに少し手を焼いているようだ。
ゆきじがニーナの羽織っているローブの上に紙一重で触れないよう【ハイドローマ】を唱えてサポートする。
【ハイドローマ】・・・粘水の膜のような薄い鎧。主に物理攻撃の被ダメージの軽減に用いられる魔法。
後ろには行かせまいと、1歩も退かずに応戦していたニーナが前に踏み込む。
1匹のスノウウルフを縦に両断する。
左右に分かれたスノウウルフが一斉に襲ってくる。前足の爪と鋭い歯が【ハイドローマ】によって、殺傷力を軽減させる。
ニーナは右足を軸にその場で回転する。遠心力とその場で回転したことにより機動力を最大限にまで引き出し、剣閃を描く。
スノウウルフ達は腹を裂かれ絶命する。
「あらかた片付けたわね、残りは・・・」
そう、ニーナが振り返り、フローラに伝えようとするとスノウウルフとともに突進してきたのは昼間のイエティ達だ。
残りの4匹はスノウウルフとイエティだったのだ。
「ニーナさん危ない!」
イエティの突進はいとも容易くフローラの水の防壁を破壊する。
「!!、、くっ、」
間一髪、ギリギリのところで突き出されたイエティの拳をレイピアで往なす。
だが、2体目の拳が横薙ぎにニーナの体目掛けて放たれる。
無理な態勢で初撃を往なしたニーナだったが、2発目は避けきれない。
体が吹き飛び、岩壁にぶち当たる。
「ニーナさん!!」
少女の叫びに感応するように蒼玉の指輪が光る。
【召喚魔法・シヴァ】の無意識強制召喚。
双子のシヴァが手を繋ぎ、指繋いでいない方の腕をイエティと、スノウウルフに突き出し、指を鳴らす。「パチンっ」と。
畳み掛けるようにニーナに攻めかかろうとしていたイエティ達の動きが瞬時に遅くなり、そして、止まる。身体が凍り付いているのだ。
彫像のように、イエティとスノウウルフは静かにビクリともしない。
フローラはニーナのもとへ駆け寄る。
「大丈夫ですか!?ニーナさん!」
「えぇ・・・。大丈夫よ」
ニーナは吹き飛ばされたあと、岩壁にぶち当たったのだが、【ハイドローマ】と雪がクッションになり、ダメージ自体は、大したことはなかった。
「でも、危なかったわね」
「そうですね、、でも無事で良かった・・・。」
ぎゅう~っとニーナに抱きつくフローラ。
フローラの頭を撫でながら、シヴァの強さを見せつけられたニーナさんは、役目は終えたとばかりに消えゆくシヴァを見つめながら、その強さに惹かれていくのであった。
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