テイマーですが何か?

姓名は無し

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2章

旅支度part2

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フローラ達は市場にきていた。
「あのぅ、ニーナさんのお友達はここで何か売ってる商人さんなんですか?」

「んー、まあここで商売はしてるのかな?っとと、ここだよ~。」
市場の奥へガンガン進んでいくふたりは足を止め、ニーナさんの指さす建物を眺めるフローラの顔が少し引きつる。
おそらく思っていたお店の雰囲気なんかと大いにズレでも生じてしまったのだろう。廃れたボロボロな木造建築の建物がニーナさんのお友達のお店…。儲かってないのかな、大丈夫なのかな。そんな心配を子供ながらにしてしまう。

「ま、はいろはいろ。」
そういうとニーナさんはノックを3回、一拍空けて2回またノックする。
すると、木造の扉のカギには不釣り合いなしっかりしたガチャっというカギが開いた音がする。
進められるがまま恐る恐る店内に入る。するとどうだろう、内装は打って変わって石作りのしっかりとした綺麗な空間が広がっているではないか。
「ふあぁ~」少し間抜けな声がフローラの口から漏れる。
「い、いらっしゃい!よくきたね、きききみがニーナのお友達かな?」
カウンター越しに、竜人族の女性がみえる。きっとこの人がニーナさんのお友達なんだろうとピンとくるフローラ。
「またきたわ、フィア。この娘があなたに紹介したかったコよ。」

「はじめまして、ニーナさんと今旅を一緒にしてるフローラです、」

「ふ、フローラちゃんね!なんてかわいいんだあ。うちはフィアだよ、よろしくね」
竜人族のフィアさんと呼ばれる女性は少しテンションでも上がっているようだ。ニーナさんにも会えてるからかな?
やっぱり友達とかに会えるとうれしいよね、嫌われてもないみたいだし、優しそうなひとでよかった。

「こちらこそ、フィアさんよろしくです!」
「おっとそんなよそ行きじゃなくていいんだよ?!フィ、フィアお姉ちゃんとかでも、気さくにしてくれるとうれしいなあ」
「えっと、じゃあフィア“お姉ちゃん”!」
「ふにゅうううう///」自分で提案しておきながら実際呼ばれると嬉しさの余りテーブルに顔を突っ伏して隠しながら悶絶しているのをばれないように努力しているつもりのようだ。
「いいなあ、私だって“さん”付けなのにぃ。」横から急に不満げな声が上がる。少し戸惑いながら
「んんんっと、ニーナお姉ちゃん機嫌なおして?」と、顔を見上げながらニーナにいう。
「ふふっ、すねちゃった。困らせてごめんねぇ~。ほら、そこ!悶絶してないで仕事なさい!」
「!?!??!?も、悶絶なんてしてないわ!ご、ごほん。」
ニーナに指摘されてびくっと反応しながら否定している。二人がわーわー言い合いを始める。
ふたりでだとこんな感じなのかな、多分存在忘れられてるわ…。そういえばここ何屋さんなんだろ?
「あ、あの~、フィアお姉ちゃん、ここって何屋さんなんですか?」声を張り上げ、質問する。
「!?…えっと、ここは主にスキル鑑定とか個人のアイテムを預けたりかな。情報の提供もたまにするけどそんなとこ。」急に呼ばれて驚きながらも、店主として聞かれたことにしっかり答えるフィア。
「そうだった、フローラちゃんに何の説明もしてなかったわ。ここが俗にいう裏の教会ってとこね。前にも説明したけど教会にスキルの解読をされたくない人がやってくるお店よ」
「それじゃあ、元教会の方だったんですか?」
「まあ、そうなるな。腕には自信あるから!安心してね、フローラちゃん!」
ちょっぴり二人がどうやって知り合ったのかとか気になるけど・・・。
「そそ、腕は確かよ。だから今日はフローラちゃんのスキルを見てもらおうと思ったのよ。フローラちゃんも自分の固有スキル気になってたじゃない?だからちょうどいいかな?ってね」
この前見たときは結局ステしかわからなかったので、ちょっともやもやしていたけど、こうも早く知れる機会が来るとは。
「それじゃあ今日は鑑定だけでいいのかな?何かアイテムも預けとく?」預けときたいアイテム…、ごそごそとカバンの中を見ると母さまからもらった紅い糸の束が目に入る。
「じゃあ、これを。預けても大丈夫ですか?」
「もちろんだよ、金庫は専用のものを用意して保管することになるから。それじゃ大切に預かるね。」
「それじゃ、お願いします。」フローラの手からフィアに手渡されると、フィアは瞬間的に糸を鑑定してみた。震災や戦災による被害で金庫が壊れ中身がごちゃまぜにならないとも限らないためだ。
古龍種の糸(深紅):古龍種の鱗を溶解して作られた糸。初めてみるアイテムに、少し眉を顰める。間違えようのない希少アイテムなのには違いない。ただ言っても糸だし・・・。反応が薄かった理由は用途がいまいち不明だったためだ。そそくさと裏手に回り、古龍種の糸を閉まいにいくフィア。
その様子をみていたニーナは特に口は挟まない。レアアイテムを見た時などはもっと反応がいいことを知っていたからだ。
ニーナさんは隣で考え事でもしているようだ。腕組みをして、声になっていないけど口が動いている。
「それじゃ、今日の大本命!スキルの解読しちゃうよ!」裏手から戻ってきたフィアがフローラとニーナに向けて話し掛ける。
「おお!たのしみですね!!」
「そうね、いったいどんな能力なのかしら、ね?」
フローラの返事に、相槌を打ちながらニーナも興味があるようだ。
「それじゃあ、案内するね。ついてきて」フィアはそういうと二階へ上がっていく。
階段をのぼり、二階へ着くと、絨毯が一枚ひかれているだけの殺風景な部屋だ。
フィアは絨毯の端を持ち、くるくると畳んでしまうと、床には魔法陣が描かれていた。大きな円に5つの魔法陣が一部部分ずつ均等に重なるよう配置されている。
「じゃあ、フローラちゃん魔法陣の中心に立っててくれるかな」フィアがフローラに声をかける。
促されるまま移動したフローラは、真向かいにフィアを、壁に寄りかかって傍観しているニーナを視界の隅で捉えられる。
「生きとし生ける、子に賜りし、恩恵を。その全容を。いま示せ。【ライブラ】」
魔法陣が淡黄色に発光し、フローラの体に光の粒子が吸い寄せられる。

‐フローラ・エスメラルダ‐
職業:テイマー
STR…5 【物理力】評価G
INT…ERROR 【魔力】評価SSS
DEX…652 【集中力】評価A
VIT…ERROR 【生命力】評価SSS
DEF…900(18) 【防御力】評価S(G)
AGI…450 【敏捷性】評価C
LUK…109 【運】評価F

パッシブスキル…【愛神の加護】

愛神の加護(フレイアヴェール)・・・対象を魅了。幻惑魔法の無効。魔法スキルの熟練度が早熟する。魔法使用時の魔法力消費を80%カット。

・耐寒…一定の寒気、冷気の耐性が上がる。
・火炎無効…火属性の効果無効。
・熱無効…暑さを吸収し、緩和することで無効化する。

フローラは情報を脳に直接流し込まれたような感覚に陥る。ふらふらと立ち眩みをするフローラをニーナが駆け寄り支える。
ニーナさんが何か声をかけてくれているが、なんて言っているのか分からず、ぼわぁっと意識が遠のいていくのであった。
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