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2章
出発
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時刻は9時。
既に馬車に乗り込み、ゴールドーン都市の南門をでて、ミリス台地を道なりに進んでいるところだ。
前方はあかちゃとゆきじが警戒してくれている。左右をシヴァが、荷馬車の真後ろは死角になってしまうので荷台の中からゴブリンに見てもらっている。
手綱を手に運転している隣ではフローラが魔法の練習をしている最中だ。ポーションの中に【ヒーリング】という回復魔法の指南書が入っていた。
ニーナさんに聞いてみると、昨日ポーションを買い付けにいった際に譲り受けたものなんだそう。
【ヒーリング】…自然治癒力を高め、対象の体力、魔力の回復を行う。浅い傷などの治療に有効。
取り敢えず、隣に座っているニーナさんにかけ続けているのだが、如何せん傷を負っている訳ではないので見た目に変化はない。それでも効果はあるらしい。
「昨日の疲れが癒えてきてる、リラックス効果あるんじゃない?」
「昨日わたしが寝てる間に何かあったんです??」
「んー、商館関連ですこーし呼び止められてね。大したことじゃないから気にしなくていいのよ」
商館関連と言われると確かにフローラには関係なさそうに聞こえる。昨夜の一件自体商館メンバー全員の一部しかまだ知らないはずだ。黙っている義務はないが、公にすることでもないのでニーナは深く話さない。
フローラも会話の流れで聞いてみただけなので食い下がるつもりもない。
「もしかしたらフローラちゃんが回復魔法覚えちゃったから積荷のポーション使う機会ないかもね?」
「そんなことないですよ!簡易的なものにしか効かないようなので中程度の傷からはポーション使っていくことになると思いますし!」ぶんぶんぶんと首を横に振り、ポーションの必要性について一生懸命論じている。
ニーナは冗談で言っているつもりなのだが、真剣に応えてくれるのが可愛いのだ。
ふたりが楽しげな会話を繰り広げる中、モンスター同士の水面下の戦いは始まっている。コボルトとバトルボアで構成された魔物が攻撃してくるのだ。馬車の移動速度についてこれる俊足自慢のモンスターたちだ。
主に苦労しているのはゴブリンの二人だ。中衛のシヴァがとにかく気分屋なのだ。バトルボアの一撃には警戒しているようだがコボルトは打ち漏らしがちでそのまま放置するのだ。
その打ち漏らした敵を弓で牽制するのがゴブリンたちだ。流石に襲撃を受けそうになるとしっかり止めを刺してくれるのだが、アシシもイシシも冷や汗が止まらない。
ニーナは状況を把握しているので、なんとなくゴブリン達が可哀そうになる。フローラちゃんは恐らく気づいていないのだろう、【ヒーリング】の練習をしている。ニーナは助け舟を出してあげることにする。
「フローラちゃんちょっと後衛の方に罠でも仕掛けられる?」
「?んー、足止めくらいのなら【ウォータ】で近い動きはできるかも?やってみます!」と返事をすると後ろに向かって【ウォータ】を水の壁になるように生成する。すると、魔物が襲撃していたらしい。フローラの魔法を突き破ってこようとするのを知覚する。だが、それ以上何も起きない。的のように一瞬停滞するコボルトの隙をゴブリン達が射貫いているのだ。
アシシとイシシはフローラの援護のおかげで、敵を始末することができるようになった。ふがいないところは見せまいと獅子奮迅の如き勢いで蹴散らしていく。
既に馬車に乗り込み、ゴールドーン都市の南門をでて、ミリス台地を道なりに進んでいるところだ。
前方はあかちゃとゆきじが警戒してくれている。左右をシヴァが、荷馬車の真後ろは死角になってしまうので荷台の中からゴブリンに見てもらっている。
手綱を手に運転している隣ではフローラが魔法の練習をしている最中だ。ポーションの中に【ヒーリング】という回復魔法の指南書が入っていた。
ニーナさんに聞いてみると、昨日ポーションを買い付けにいった際に譲り受けたものなんだそう。
【ヒーリング】…自然治癒力を高め、対象の体力、魔力の回復を行う。浅い傷などの治療に有効。
取り敢えず、隣に座っているニーナさんにかけ続けているのだが、如何せん傷を負っている訳ではないので見た目に変化はない。それでも効果はあるらしい。
「昨日の疲れが癒えてきてる、リラックス効果あるんじゃない?」
「昨日わたしが寝てる間に何かあったんです??」
「んー、商館関連ですこーし呼び止められてね。大したことじゃないから気にしなくていいのよ」
商館関連と言われると確かにフローラには関係なさそうに聞こえる。昨夜の一件自体商館メンバー全員の一部しかまだ知らないはずだ。黙っている義務はないが、公にすることでもないのでニーナは深く話さない。
フローラも会話の流れで聞いてみただけなので食い下がるつもりもない。
「もしかしたらフローラちゃんが回復魔法覚えちゃったから積荷のポーション使う機会ないかもね?」
「そんなことないですよ!簡易的なものにしか効かないようなので中程度の傷からはポーション使っていくことになると思いますし!」ぶんぶんぶんと首を横に振り、ポーションの必要性について一生懸命論じている。
ニーナは冗談で言っているつもりなのだが、真剣に応えてくれるのが可愛いのだ。
ふたりが楽しげな会話を繰り広げる中、モンスター同士の水面下の戦いは始まっている。コボルトとバトルボアで構成された魔物が攻撃してくるのだ。馬車の移動速度についてこれる俊足自慢のモンスターたちだ。
主に苦労しているのはゴブリンの二人だ。中衛のシヴァがとにかく気分屋なのだ。バトルボアの一撃には警戒しているようだがコボルトは打ち漏らしがちでそのまま放置するのだ。
その打ち漏らした敵を弓で牽制するのがゴブリンたちだ。流石に襲撃を受けそうになるとしっかり止めを刺してくれるのだが、アシシもイシシも冷や汗が止まらない。
ニーナは状況を把握しているので、なんとなくゴブリン達が可哀そうになる。フローラちゃんは恐らく気づいていないのだろう、【ヒーリング】の練習をしている。ニーナは助け舟を出してあげることにする。
「フローラちゃんちょっと後衛の方に罠でも仕掛けられる?」
「?んー、足止めくらいのなら【ウォータ】で近い動きはできるかも?やってみます!」と返事をすると後ろに向かって【ウォータ】を水の壁になるように生成する。すると、魔物が襲撃していたらしい。フローラの魔法を突き破ってこようとするのを知覚する。だが、それ以上何も起きない。的のように一瞬停滞するコボルトの隙をゴブリン達が射貫いているのだ。
アシシとイシシはフローラの援護のおかげで、敵を始末することができるようになった。ふがいないところは見せまいと獅子奮迅の如き勢いで蹴散らしていく。
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