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1章
ユグの森 part4
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気持ちのいい朝。
朝食には貯蔵されていたクコノミという木の実や食べきれなかったワームの丸焼きをみんなで朝食に食べる。
フローラは見張りをしてくれていたイシシやアシシ、ドルルに感謝を伝える。
「ありがとうね」
ゴブリン達からすれば命令通り当たり前のことをしたまでなのだが、それでも感謝されると照れてしまうようだ。
頭をぽりぽりと3匹とも掻いている。
初めての野宿も無事に過ごすことができた。
【ウォータ】を唱え、顔を綺麗に洗い、口をゆすぎ、水面に映し出された顔をみながら、まるで鏡のように扱い、身だしなみを整える。
「今日はできたらココドラさんの巣から卵を少し持ち帰りたいんだけどアシシ達は知らない?」
闇雲に探すよりここに居を構えていたゴブリン達に聞く情報収集してみると、
ドルルが答えた。
「卵デいいのカイ?それならわしらのとこに・・・」
そう言うと貯蔵されている所に7個ほど眠っていたようで渡してくれた。
「すごい!これでアイテムも揃ったかな?」
クエスト用紙に目を通すフローラ。
「惜しい・・・。あと1個足りない、」
少しがっくりしてしまう。
「安心シテクレ。オレ場所ワカル」
アシシが場所を覚えていたようだ。
「ほんとに!これでゲットしたようなものね」
フローラは探索の手間が省け、さくさくクエストがこなせそうで気分が良くなっていった。
落ち込んだり、喜んだり表情をころころ変える主人に魔物の皆は安らぎを覚えた。
しっかりしているようでもフローラはまだ8歳だ。
こういう幼い時の無邪気な感情表現をみていると魔物ですら微笑ましくなるのだろう。
ほんとは見張りをしていた3匹には【ストック】をかけて、一旦お仕事にキリをつけさせて上げたかったのだけれど・・・。
フローラはアシシ達に問う。
「アシシは残ってもらうとして、イシシやドルルはどうする?」
「オレはアシシが残ルならヤルゾ。」
「ンー、わしは今回は辞めとこうかの。」
「ナンデダ?ドルル?」
「わしはカラダが大きいからの。コッソリ卵だけ取るのは不得手ジャ。」
イシシ、ドルル、の順にアシシがドルルに問い、答えた。
フローラは納得とばかりに、頷いて見せた。
「それじゃあ、アシシとイシシに残ってもらってドルルはお疲れ様ね」
「ハイ、フローラさま」
そう言うとドルルに【ストック】をかける。
ふわっと揺れ陽炎のように消えるドルル。
この光景には昨夜はギョッとしたような顔で見ていたアシシとイシシも2度目にしてすでに慣れていた。
順応性の高さには目を見張るものがある。
あかちゃは未だにビクッとして首元に擦り寄ってくるのに。
掛けられたゆきじは微塵も動じてないんだけどね。
不思議ね。とくすくす笑いながら、あかちゃを指先で撫でてやる。
案内を頼まれたアシシが先行しながら
ゆきじとあかちゃがフローラを両サイドから挟み、後衛にイシシが配置されているフォーメーションだ。
場所はユグの森の中央樹と呼ばれる場所を少し奥に入っていったところなのだそう。
後で知ることになるが、ゴールドーン山から登・下山した時にこの中央樹を目印にするようだ。
じきに目的地付近になると足音に気をつけながら進むようアシシに促される。
すると、巣は簡単に見つかった。
地面を掘り起こし木の枝でクッションを作ったような造りになっている。
中を覗くと卵が2個と割れた卵が1個あった。
卵に危害を加えられた後のようだ。
親のココドラが激怒して辺りにいるかもしれないのに、辺りは妙な静寂に包まれている。
少し不気味に感じたアシシとイシシは辺りを索敵しながら警戒する。
卵は取り敢えず回収よね。
と手を伸ばし掛けた矢先、イシシが親のココドラらしきものを発見しフローラに声をかける。
「フローラさま、ココドラの親シンデル」
フローラは駆け寄って見てみると、何処かでみたような鋭い3本線の傷跡と至る所を噛みちぎられた跡があった。
他にもラグーと呼ばれる兎の眉間に一角を付け足したようなモンスターの亡骸も見受けられる。
何に襲われたのか考えながら、フローラは卵を2つとも持ち帰ることにする。
親が居なければ孵化してから生き残れる確率は低いだろうし。
1つは自分で孵化させようと思い至ったのだ。
ココドラは恐竜のラプトルを連想させるような滑らかなフォルムを併せ持ったような個体である。
1から育てれば人懐っこく、成体になるとその素早さを活かして陸地の移動手段に馬よりも役に立ってくれる。
きっとクエスト依頼にされてるのはそのためだろう。
クエストは取り敢えずこれで完了かな?
フローラ達はきた道を引き返し始めた。
朝食には貯蔵されていたクコノミという木の実や食べきれなかったワームの丸焼きをみんなで朝食に食べる。
フローラは見張りをしてくれていたイシシやアシシ、ドルルに感謝を伝える。
「ありがとうね」
ゴブリン達からすれば命令通り当たり前のことをしたまでなのだが、それでも感謝されると照れてしまうようだ。
頭をぽりぽりと3匹とも掻いている。
初めての野宿も無事に過ごすことができた。
【ウォータ】を唱え、顔を綺麗に洗い、口をゆすぎ、水面に映し出された顔をみながら、まるで鏡のように扱い、身だしなみを整える。
「今日はできたらココドラさんの巣から卵を少し持ち帰りたいんだけどアシシ達は知らない?」
闇雲に探すよりここに居を構えていたゴブリン達に聞く情報収集してみると、
ドルルが答えた。
「卵デいいのカイ?それならわしらのとこに・・・」
そう言うと貯蔵されている所に7個ほど眠っていたようで渡してくれた。
「すごい!これでアイテムも揃ったかな?」
クエスト用紙に目を通すフローラ。
「惜しい・・・。あと1個足りない、」
少しがっくりしてしまう。
「安心シテクレ。オレ場所ワカル」
アシシが場所を覚えていたようだ。
「ほんとに!これでゲットしたようなものね」
フローラは探索の手間が省け、さくさくクエストがこなせそうで気分が良くなっていった。
落ち込んだり、喜んだり表情をころころ変える主人に魔物の皆は安らぎを覚えた。
しっかりしているようでもフローラはまだ8歳だ。
こういう幼い時の無邪気な感情表現をみていると魔物ですら微笑ましくなるのだろう。
ほんとは見張りをしていた3匹には【ストック】をかけて、一旦お仕事にキリをつけさせて上げたかったのだけれど・・・。
フローラはアシシ達に問う。
「アシシは残ってもらうとして、イシシやドルルはどうする?」
「オレはアシシが残ルならヤルゾ。」
「ンー、わしは今回は辞めとこうかの。」
「ナンデダ?ドルル?」
「わしはカラダが大きいからの。コッソリ卵だけ取るのは不得手ジャ。」
イシシ、ドルル、の順にアシシがドルルに問い、答えた。
フローラは納得とばかりに、頷いて見せた。
「それじゃあ、アシシとイシシに残ってもらってドルルはお疲れ様ね」
「ハイ、フローラさま」
そう言うとドルルに【ストック】をかける。
ふわっと揺れ陽炎のように消えるドルル。
この光景には昨夜はギョッとしたような顔で見ていたアシシとイシシも2度目にしてすでに慣れていた。
順応性の高さには目を見張るものがある。
あかちゃは未だにビクッとして首元に擦り寄ってくるのに。
掛けられたゆきじは微塵も動じてないんだけどね。
不思議ね。とくすくす笑いながら、あかちゃを指先で撫でてやる。
案内を頼まれたアシシが先行しながら
ゆきじとあかちゃがフローラを両サイドから挟み、後衛にイシシが配置されているフォーメーションだ。
場所はユグの森の中央樹と呼ばれる場所を少し奥に入っていったところなのだそう。
後で知ることになるが、ゴールドーン山から登・下山した時にこの中央樹を目印にするようだ。
じきに目的地付近になると足音に気をつけながら進むようアシシに促される。
すると、巣は簡単に見つかった。
地面を掘り起こし木の枝でクッションを作ったような造りになっている。
中を覗くと卵が2個と割れた卵が1個あった。
卵に危害を加えられた後のようだ。
親のココドラが激怒して辺りにいるかもしれないのに、辺りは妙な静寂に包まれている。
少し不気味に感じたアシシとイシシは辺りを索敵しながら警戒する。
卵は取り敢えず回収よね。
と手を伸ばし掛けた矢先、イシシが親のココドラらしきものを発見しフローラに声をかける。
「フローラさま、ココドラの親シンデル」
フローラは駆け寄って見てみると、何処かでみたような鋭い3本線の傷跡と至る所を噛みちぎられた跡があった。
他にもラグーと呼ばれる兎の眉間に一角を付け足したようなモンスターの亡骸も見受けられる。
何に襲われたのか考えながら、フローラは卵を2つとも持ち帰ることにする。
親が居なければ孵化してから生き残れる確率は低いだろうし。
1つは自分で孵化させようと思い至ったのだ。
ココドラは恐竜のラプトルを連想させるような滑らかなフォルムを併せ持ったような個体である。
1から育てれば人懐っこく、成体になるとその素早さを活かして陸地の移動手段に馬よりも役に立ってくれる。
きっとクエスト依頼にされてるのはそのためだろう。
クエストは取り敢えずこれで完了かな?
フローラ達はきた道を引き返し始めた。
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