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はじまり
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寒い冬を越して、暖かい日の光が降り注ぎ、芽吹く植物たちが全身を持って生命の力強さを表現し、虫や動物たちが土よりいでて光をみに浴びる。人は新たな門出を迎え、大人は世に働き、子供は学校へ期待と絶望を抱えて歩み出す。そして私は自分の部屋の窓辺で一人で静かに本を読み、
「お姉ちゃん!ゲームやろう!」
の声によって即中断することとなった。
~~~
「もう、なんどもいってるけどノックしてから入ってよね。それでまず、鍵はどうしたの?」
「鍵かかってなかったよ」
「……はぁ。だからってなんで理恵はいっつもはいってくるのよ。わかった。じゃあ次、ゲームってなんの話?」
「そう、それ!今春になったでしょ。それで最新のVRMMOの開始がもうすぐなんだよね。集大成みたいな感じで今までのVRMMOとは違うってβ版のプレイヤーから評判なんだよ。かくいうあたしもβ版プレイヤーなのです。というわけでみんなでやらない?」
「みんなっていうと翔も?」
「そだよ」
いつも通りノックもせずに来たのは松井理恵。お隣さんな私のいとこで双子の兄に翔がいる。相変わらずの元気さに呆れつつ、先ほどまで読んでいた本のしおりがわりにしていたスマホを手に取り調べる。
「えーっと、これのこと?」
「本はいいんだ。それであってるよ」
体感型VRMMORPG-Kadath Rgnarok Story。頭文字をとってKRSだがネット掲示板などの一部では通称カラスと呼ばれているらしい。少々残念なネーミングだ。
「へー、面白そうね。いいよ」
「やったー!じゃあハイ、これ」
理恵に手渡されたのは重い一つの段ボール箱だった。
「えっとー?なんでVR機器をいま?」
「んー?お姉ちゃんなら絶対一緒にやってくれると思ってたから懸賞ハガキをたくさんだしたらもらえたんだよ。これね、KRSも一緒に入っているやつだから安心してね。お返しとかいらないから。どうしてもっていうなら、ゲームで最初のフレンドになってね」
「だからって……。まぁありがとね。あとそんなのでいいの?」
「うん、いいのいいの。ゲーム開始後に噴水広場……は混みそうだから教会前に三人とも集合ね!ではではこれから用事があるのでバイバイ!」
ならそれでいいかな。理恵は平常運転だし。というか懸賞ハガキってふるいなー。なんで最新の機械をあつかってるのに応募方法がネットとかじゃなくてハガキなのよ。
そして一人になってから箱に入っていた説明書を読んでいく。
・このゲームはFD型VRMMORPGとなっております。
・ゲームを遊ぶにはインターネット回線に接続することが必須となっております。
・FDヘッドギアをお使いになる際、横になるなど身体に負担のかからないようにした状態でお使いください。
・ゲームのなかの世界の住人たちは全て独自のAIにより個性や性格、感情などが存在します。それは魔物や動物たちにもありますので気をつけてください。
・迷惑行為をおかした場合、運営より相応の対応をさせていただきます。現実での逮捕もあり得るためご注意下さい。
ざっと目を通して使用するのに必要な主な情報はこの五つだった。FD型のゲームはやったことがあるのでなんとなく知っているので大丈夫です。
説明書を読んだ後は準備をしておきましょう。
ベッドにもってゆき、ヘッドギアを付属品で充電させてインターネット回線と繋げる。最新機種とはいえやはり扱い上動かないで昔と変わらず有線のようです。遊んでいた頃に部屋を整えておいてよかった。
やれることはやり終えたので本の続きを読むとしますか。
~~~
さて、サービス開始まで残り一時間となりました。
この間学校であった健康診断でもらったデータをインストールさせて身体情報の登録をおこなう。基本的な情報登録やアバターの確認、フレンドとのメールや公式掲示板などはパソコンやスマホからホームページや専用アプリで見たりいじったりできるようです。
開始まで理恵と話しながら待ち、時間となったのでまたねと別れます。
そして時間となりデータのダウンロードが完了したので、ヘッドギアを装着してベッドの上に横になって。
「それじゃあ、ゲームスタート!」
「お姉ちゃん!ゲームやろう!」
の声によって即中断することとなった。
~~~
「もう、なんどもいってるけどノックしてから入ってよね。それでまず、鍵はどうしたの?」
「鍵かかってなかったよ」
「……はぁ。だからってなんで理恵はいっつもはいってくるのよ。わかった。じゃあ次、ゲームってなんの話?」
「そう、それ!今春になったでしょ。それで最新のVRMMOの開始がもうすぐなんだよね。集大成みたいな感じで今までのVRMMOとは違うってβ版のプレイヤーから評判なんだよ。かくいうあたしもβ版プレイヤーなのです。というわけでみんなでやらない?」
「みんなっていうと翔も?」
「そだよ」
いつも通りノックもせずに来たのは松井理恵。お隣さんな私のいとこで双子の兄に翔がいる。相変わらずの元気さに呆れつつ、先ほどまで読んでいた本のしおりがわりにしていたスマホを手に取り調べる。
「えーっと、これのこと?」
「本はいいんだ。それであってるよ」
体感型VRMMORPG-Kadath Rgnarok Story。頭文字をとってKRSだがネット掲示板などの一部では通称カラスと呼ばれているらしい。少々残念なネーミングだ。
「へー、面白そうね。いいよ」
「やったー!じゃあハイ、これ」
理恵に手渡されたのは重い一つの段ボール箱だった。
「えっとー?なんでVR機器をいま?」
「んー?お姉ちゃんなら絶対一緒にやってくれると思ってたから懸賞ハガキをたくさんだしたらもらえたんだよ。これね、KRSも一緒に入っているやつだから安心してね。お返しとかいらないから。どうしてもっていうなら、ゲームで最初のフレンドになってね」
「だからって……。まぁありがとね。あとそんなのでいいの?」
「うん、いいのいいの。ゲーム開始後に噴水広場……は混みそうだから教会前に三人とも集合ね!ではではこれから用事があるのでバイバイ!」
ならそれでいいかな。理恵は平常運転だし。というか懸賞ハガキってふるいなー。なんで最新の機械をあつかってるのに応募方法がネットとかじゃなくてハガキなのよ。
そして一人になってから箱に入っていた説明書を読んでいく。
・このゲームはFD型VRMMORPGとなっております。
・ゲームを遊ぶにはインターネット回線に接続することが必須となっております。
・FDヘッドギアをお使いになる際、横になるなど身体に負担のかからないようにした状態でお使いください。
・ゲームのなかの世界の住人たちは全て独自のAIにより個性や性格、感情などが存在します。それは魔物や動物たちにもありますので気をつけてください。
・迷惑行為をおかした場合、運営より相応の対応をさせていただきます。現実での逮捕もあり得るためご注意下さい。
ざっと目を通して使用するのに必要な主な情報はこの五つだった。FD型のゲームはやったことがあるのでなんとなく知っているので大丈夫です。
説明書を読んだ後は準備をしておきましょう。
ベッドにもってゆき、ヘッドギアを付属品で充電させてインターネット回線と繋げる。最新機種とはいえやはり扱い上動かないで昔と変わらず有線のようです。遊んでいた頃に部屋を整えておいてよかった。
やれることはやり終えたので本の続きを読むとしますか。
~~~
さて、サービス開始まで残り一時間となりました。
この間学校であった健康診断でもらったデータをインストールさせて身体情報の登録をおこなう。基本的な情報登録やアバターの確認、フレンドとのメールや公式掲示板などはパソコンやスマホからホームページや専用アプリで見たりいじったりできるようです。
開始まで理恵と話しながら待ち、時間となったのでまたねと別れます。
そして時間となりデータのダウンロードが完了したので、ヘッドギアを装着してベッドの上に横になって。
「それじゃあ、ゲームスタート!」
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