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少年シヴェーノの章
新生活にて
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光のトンネル。麻衣、目を覚ます。
麻衣「ここは…」
きょろきょろ
麻衣「そうだわ、確か私は死んだんだわ。ここはじゃあ黄泉ってこと?」
歩き出す。
麻衣「あら…出口?」
広大な草原
麻衣「わぁあ!」
うっとり
麻衣「美しい場所ね…」
自らを見る
麻衣「まぁ!」
麻衣、羽衣の美しいドレス。
麻衣「ここはやっぱり黄泉なんだわ…だって私、こんなに美しい衣装、現世では見たことがないもの」
不思議そう
麻衣「でもおかしいわ…何で誰もいないのかしら?今まで何億年もの歴史の中で亡くなった数えられない数の人がいてもおかしくないのに…それに天使達もいない」
歩き続ける
麻衣「永遠に広いのね」
数時間後。麻衣、しゃがみこむ。
麻衣「いい加減疲れちゃった…これから私、一体どうすればいいって言うのよ」
百メートルくらい先。シヴェーノが倒れている。
麻衣「あれ…何???」
近寄る。
麻衣「まぁ、男の子!ちょっと君、大丈夫?しっかりなさい!」
シヴェーノ「ん…」
麻衣「大丈夫?」
シヴェーノ、麻衣を見る
シヴェーノ「お前…」
立ち上がって剣を向ける
シヴェーノ「誰だ!?」
麻衣「誰って…無礼な子ね!助けようとしてあげた人にいきなり何するのよ!物騒なもの突き付けないで!」
シヴェーノの剣を意図も簡単に取り押さえる。
シヴェーノ「お前、私達の敵国の女だろ!?ペキン族の女か!?それともジャワ族か!?」
麻衣「ペキン族にジャワ族ですって!?そんなの知らないわよ!大体出逢って早々偉そうな口聞くなんて無礼にもほどがあるわ!その前にまずはお名乗り!それが礼儀ってもんよ!」
シヴェーノ、圧倒されながら
シヴェーノ「私の名はシヴェーノ。タルタラ族でシンナナ皇帝摂政の息子。10歳。お前は?」
麻衣「ロマ族の女よ。大公の娘で麻衣っ…ウラニアって言うの」
手を差し出す
麻衣「安心なさい。私は君の敵でも何でもないから。さぁ、だから君の身の上を詳しく教えて」
シヴェーノ、警戒しつつ
シヴェーノ「私は10年前にタルタラ人でありシンナナ皇帝の摂政の息子として生まれた。しかし生まれはシンナナじゃない、タタロニアって言う場所だった。でも1年くらい前からジャワ族とペキン族、そして私たちテュルク族タルタラ人との戦が始まって、私と父も戦っていたけど…父は敵軍に殺された。そして私は…」
言葉を飲む。
麻衣「辛いのなら無理しないで」
考える。
麻衣M「でも…この子って今、ジャワ族とかペキン族って言った?そしてこの子自身はタタロニアのテュルク族?タルタラ人とかも言っていたわね。戦とかも…大体黄泉の国に戦なんてあるわけないわ」
シヴェーノ「ウラニア?」
麻衣M「ってことは…ここは黄泉ではない。黄泉の国じゃなくて地球なんだわ。しかも多分まだ原始時代なのかも!だとしたら私の魂もとんでもないところに連れてこられたもんね」
シヴェーノ「ん?」
麻衣「シヴェーノ、では君の他の家族や仲間はどうしたの?」
シヴェーノ「母はこの戦よりもずっと前に病で死んだ。後は私と同い年の友がいたけど生き別れ状態さ。そしてシエネオ、アルシンゴ、リヴァニオ、ジル…みんな行方知れずさ」
麻衣「そう…君も独りぼっちなのね。実はおばさんも独りぼっちなの。ならしばらくは一緒に暮らしましょうか?」
シヴェーノ「え?」
麻衣「おばさんにも君より少し小さい男の子がいたの。君はおばさんの夫や息子によく似ているわ…」
シヴェーノ「そうか…」
麻衣の胸に顔を埋める。
シヴェーノ「私はここに逃げてくるまで誰に会う事もなかったんだ。もちろん戦から逃れたこの地に入っても私は一人…でもこうやってやっと同じ人間に出会えた、しかも敵じゃない。私は嬉しい…」
麻衣N「こうして、後に“旧石器時代”と呼ばれるこの時代で私とシヴェーノの二人っきりの生活が始まったの。ところが実は…」
現世。教会で告別式。所縁里と千鶴と参列者。千鶴、泣き崩れている、所縁里も涙を堪えながらそれを支える。
麻衣N「私は死んだ後、一人でここへ連れてこられたと思っていたけど、そうではなかったと言うことに数ヵ月経って気がついた」
麻衣の遺体を見て悲しみ泣く人々。
女性1「中洲麻衣さんは本当に良い方で。うちの息子の面倒なんかもいつも見てくれていましたわ」
女性2「うちの娘も千鶴ちゃんの母さんっていつも言っていました。だから麻衣さんが亡くなってしまった事を聞いてから毎日泣いていますわ」
女性3、所縁里の元へ来る
女性3「あの、旦那様…」
所縁里「あ、あなたは確か同級生の…」
女性3「はい。実は麻衣からあなたには絶対にまだ言わないでくれって言われていたんですけど、麻衣が亡くなってしまった今、最後に話しておいた方が良いんじゃないかと」
所縁里「何をです?」
女性3「実はね…」
所縁里、話を聞いてショックを受ける。
所縁里「そんな…そんな事って…」
麻衣N「夫にずっと内緒だった事…実は生前、私は妊娠をしていたの。でもその子は生まれる事なく私と共に亡くなってしまった。だから今の私のこの体には…」
お腹を触る。
麻衣N「この子が生きているのです」
数週間後。シヴェーノ、帰宅。
シヴェーノ「ウラニア!ウラニア!見ておくれよ!向こうの広場に美味しそうな野草がこんなに出来ていたよ!それとほら、湖にはこんなに蜆や鯉がいたんだ!」
麻衣「まぁ!」
シヴェーノの頭を撫でる
麻衣「シヴェーノは本当に釣りが上手ね。君みたいな男の子がいてとても助かるわ」
シヴェーノ、照れる。麻衣、うっとりと微笑む。
シヴェーノ「どうした?なんか嬉しそうだね」
麻衣「嬉しいのよ!だって君以外にもう一人、家族が増えるんですもの」
シヴェーノ「え、どういう事?」
麻衣「あと数ヵ月もすれば赤ちゃんが産まれるのよ。おばさん、生き別れになっちゃった旦那さんとの子供を妊娠していたの」
シヴェーノ「本当に!?」
麻衣「えぇ!シヴェーノ、もしこの子が女の子だったら将来…君の妻に迎えなさい」
シヴェーノ、赤くなる。
麻衣「そしてどんどん子孫を広げてこの地を統一し、国らしくしていくの。そのためにはシヴェーノ、唯一の男性であるあなたの協力も必要になってくるわ」
シヴェーノ「待てよウラニア!私はまだ10歳で元服も前の子供だよ!妻など気が早すぎる!それにいくら男と言えどまだ子供の私に一体何が出来ると言う!?」
麻衣「子供でも君は立派な男よ。現に私を支えてくれているじゃない!君がいるといなかったとじゃあ全く今がちがかったと思うし、私もひょっとして生きていかれなかったかもしれない」
シヴェーノを支える
麻衣「だから二人で頑張ればきっとこれから良くなっていくわ。善は急げよ!二人でも少しずつ準備をしていればきっとこれから何世代か後には王国を築くことも不可能じゃない」
シヴェーノ「お…王国だって!?」
麻衣「んー…とりあえずこの話はもっと考えが纏まってからにしよう!そんな事よりも今は…」
シヴェーノ、お腹が鳴る
シヴェーノ「ごはんだね」
麻衣「今、急いで作るわ。」
シヴェーノ「私も手伝うよ」
麻衣「何が食べたい?」
シヴェーノ「何でも良いよ、ウラニアの作るものは何をとっても格別だ!」
数十分後、二人で簡素な食卓を囲む。
数ヵ月後。洗濯物を干す麻衣、苦しみ出す。
麻衣「うぅっ…」
河辺で朦朧。
麻衣「シヴェーノ…助けて…」
反対側の岸。ジルとミンティオが歩いている。
麻衣「あぁっ…」
倒れてもがく。二人、気がついて駆け寄る。
シヴェーノ、薪を割っている。風の知らせ、仕事の手を止める。
麻衣「ここは…」
きょろきょろ
麻衣「そうだわ、確か私は死んだんだわ。ここはじゃあ黄泉ってこと?」
歩き出す。
麻衣「あら…出口?」
広大な草原
麻衣「わぁあ!」
うっとり
麻衣「美しい場所ね…」
自らを見る
麻衣「まぁ!」
麻衣、羽衣の美しいドレス。
麻衣「ここはやっぱり黄泉なんだわ…だって私、こんなに美しい衣装、現世では見たことがないもの」
不思議そう
麻衣「でもおかしいわ…何で誰もいないのかしら?今まで何億年もの歴史の中で亡くなった数えられない数の人がいてもおかしくないのに…それに天使達もいない」
歩き続ける
麻衣「永遠に広いのね」
数時間後。麻衣、しゃがみこむ。
麻衣「いい加減疲れちゃった…これから私、一体どうすればいいって言うのよ」
百メートルくらい先。シヴェーノが倒れている。
麻衣「あれ…何???」
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麻衣「まぁ、男の子!ちょっと君、大丈夫?しっかりなさい!」
シヴェーノ「ん…」
麻衣「大丈夫?」
シヴェーノ、麻衣を見る
シヴェーノ「お前…」
立ち上がって剣を向ける
シヴェーノ「誰だ!?」
麻衣「誰って…無礼な子ね!助けようとしてあげた人にいきなり何するのよ!物騒なもの突き付けないで!」
シヴェーノの剣を意図も簡単に取り押さえる。
シヴェーノ「お前、私達の敵国の女だろ!?ペキン族の女か!?それともジャワ族か!?」
麻衣「ペキン族にジャワ族ですって!?そんなの知らないわよ!大体出逢って早々偉そうな口聞くなんて無礼にもほどがあるわ!その前にまずはお名乗り!それが礼儀ってもんよ!」
シヴェーノ、圧倒されながら
シヴェーノ「私の名はシヴェーノ。タルタラ族でシンナナ皇帝摂政の息子。10歳。お前は?」
麻衣「ロマ族の女よ。大公の娘で麻衣っ…ウラニアって言うの」
手を差し出す
麻衣「安心なさい。私は君の敵でも何でもないから。さぁ、だから君の身の上を詳しく教えて」
シヴェーノ、警戒しつつ
シヴェーノ「私は10年前にタルタラ人でありシンナナ皇帝の摂政の息子として生まれた。しかし生まれはシンナナじゃない、タタロニアって言う場所だった。でも1年くらい前からジャワ族とペキン族、そして私たちテュルク族タルタラ人との戦が始まって、私と父も戦っていたけど…父は敵軍に殺された。そして私は…」
言葉を飲む。
麻衣「辛いのなら無理しないで」
考える。
麻衣M「でも…この子って今、ジャワ族とかペキン族って言った?そしてこの子自身はタタロニアのテュルク族?タルタラ人とかも言っていたわね。戦とかも…大体黄泉の国に戦なんてあるわけないわ」
シヴェーノ「ウラニア?」
麻衣M「ってことは…ここは黄泉ではない。黄泉の国じゃなくて地球なんだわ。しかも多分まだ原始時代なのかも!だとしたら私の魂もとんでもないところに連れてこられたもんね」
シヴェーノ「ん?」
麻衣「シヴェーノ、では君の他の家族や仲間はどうしたの?」
シヴェーノ「母はこの戦よりもずっと前に病で死んだ。後は私と同い年の友がいたけど生き別れ状態さ。そしてシエネオ、アルシンゴ、リヴァニオ、ジル…みんな行方知れずさ」
麻衣「そう…君も独りぼっちなのね。実はおばさんも独りぼっちなの。ならしばらくは一緒に暮らしましょうか?」
シヴェーノ「え?」
麻衣「おばさんにも君より少し小さい男の子がいたの。君はおばさんの夫や息子によく似ているわ…」
シヴェーノ「そうか…」
麻衣の胸に顔を埋める。
シヴェーノ「私はここに逃げてくるまで誰に会う事もなかったんだ。もちろん戦から逃れたこの地に入っても私は一人…でもこうやってやっと同じ人間に出会えた、しかも敵じゃない。私は嬉しい…」
麻衣N「こうして、後に“旧石器時代”と呼ばれるこの時代で私とシヴェーノの二人っきりの生活が始まったの。ところが実は…」
現世。教会で告別式。所縁里と千鶴と参列者。千鶴、泣き崩れている、所縁里も涙を堪えながらそれを支える。
麻衣N「私は死んだ後、一人でここへ連れてこられたと思っていたけど、そうではなかったと言うことに数ヵ月経って気がついた」
麻衣の遺体を見て悲しみ泣く人々。
女性1「中洲麻衣さんは本当に良い方で。うちの息子の面倒なんかもいつも見てくれていましたわ」
女性2「うちの娘も千鶴ちゃんの母さんっていつも言っていました。だから麻衣さんが亡くなってしまった事を聞いてから毎日泣いていますわ」
女性3、所縁里の元へ来る
女性3「あの、旦那様…」
所縁里「あ、あなたは確か同級生の…」
女性3「はい。実は麻衣からあなたには絶対にまだ言わないでくれって言われていたんですけど、麻衣が亡くなってしまった今、最後に話しておいた方が良いんじゃないかと」
所縁里「何をです?」
女性3「実はね…」
所縁里、話を聞いてショックを受ける。
所縁里「そんな…そんな事って…」
麻衣N「夫にずっと内緒だった事…実は生前、私は妊娠をしていたの。でもその子は生まれる事なく私と共に亡くなってしまった。だから今の私のこの体には…」
お腹を触る。
麻衣N「この子が生きているのです」
数週間後。シヴェーノ、帰宅。
シヴェーノ「ウラニア!ウラニア!見ておくれよ!向こうの広場に美味しそうな野草がこんなに出来ていたよ!それとほら、湖にはこんなに蜆や鯉がいたんだ!」
麻衣「まぁ!」
シヴェーノの頭を撫でる
麻衣「シヴェーノは本当に釣りが上手ね。君みたいな男の子がいてとても助かるわ」
シヴェーノ、照れる。麻衣、うっとりと微笑む。
シヴェーノ「どうした?なんか嬉しそうだね」
麻衣「嬉しいのよ!だって君以外にもう一人、家族が増えるんですもの」
シヴェーノ「え、どういう事?」
麻衣「あと数ヵ月もすれば赤ちゃんが産まれるのよ。おばさん、生き別れになっちゃった旦那さんとの子供を妊娠していたの」
シヴェーノ「本当に!?」
麻衣「えぇ!シヴェーノ、もしこの子が女の子だったら将来…君の妻に迎えなさい」
シヴェーノ、赤くなる。
麻衣「そしてどんどん子孫を広げてこの地を統一し、国らしくしていくの。そのためにはシヴェーノ、唯一の男性であるあなたの協力も必要になってくるわ」
シヴェーノ「待てよウラニア!私はまだ10歳で元服も前の子供だよ!妻など気が早すぎる!それにいくら男と言えどまだ子供の私に一体何が出来ると言う!?」
麻衣「子供でも君は立派な男よ。現に私を支えてくれているじゃない!君がいるといなかったとじゃあ全く今がちがかったと思うし、私もひょっとして生きていかれなかったかもしれない」
シヴェーノを支える
麻衣「だから二人で頑張ればきっとこれから良くなっていくわ。善は急げよ!二人でも少しずつ準備をしていればきっとこれから何世代か後には王国を築くことも不可能じゃない」
シヴェーノ「お…王国だって!?」
麻衣「んー…とりあえずこの話はもっと考えが纏まってからにしよう!そんな事よりも今は…」
シヴェーノ、お腹が鳴る
シヴェーノ「ごはんだね」
麻衣「今、急いで作るわ。」
シヴェーノ「私も手伝うよ」
麻衣「何が食べたい?」
シヴェーノ「何でも良いよ、ウラニアの作るものは何をとっても格別だ!」
数十分後、二人で簡素な食卓を囲む。
数ヵ月後。洗濯物を干す麻衣、苦しみ出す。
麻衣「うぅっ…」
河辺で朦朧。
麻衣「シヴェーノ…助けて…」
反対側の岸。ジルとミンティオが歩いている。
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