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この世界にみんながいること

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お風呂に入っているときはいろんなことが考えれる。
今日したこと、楽しかったこと、イヤだったこと、後悔したこと…
ぼくはそれを「お風呂会議」と呼んでいる。

あのときはこうした方がよかったかも
悲しんでいるかも、恨まれるかも、無視とかされるかも、

ココロの奥の方がチクチクした
なんかわかんないけどそんな感じ、
ぼくはこの気持ちを表す言葉はまだ知らない。

今日のお風呂会議はネガティブだ。


そのとき、ぼくは思った。

「この世界ってなんなの?」

もしかしたら、この世界はぼくが作った「夢」みたいなものなのかもしれない
ぼくが見ていなかったらこの世界は止まっているのかもしれない

まって、じゃあ

「みんなはいないってこと?」

もしかしたら、コンピューターみたいにただただ動いているだけなのかもしれない
お母さんも、お父さんも、お姉ちゃんも、
幼なじみのあいつも、となりのあの子も。

さっきとは違う、なんかココロがキュッとした感じかな
「不安」って言うのかな

そんなことを考えていたら
また考えてしまった。

「死んじゃったらどうなるんだろう」

ぼくのおじいちゃんは3年前に死んだ
お葬式も行った、
でもあんまり実感がなかった、
おじいちゃんの骨を拾ったときも、
お花を入れたときも、

死ぬってなんなのだろう
みんなは天国に行くとか地獄に行くとか言ってる
別に見たこともないくせに、


ねぇ、

おじいちゃん

教えてよ



ぼくはお湯がたまったお風呂をみた、
おじいちゃんの声が聞こえた気がした、
そして________





ぼくはお風呂から上がった。

「後悔せんように生きとけよ。」




明日は正直にあやまろ。
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