たんぽぽ学園は、今日も平和(じゃない)です。

kuro.

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1年生編

第5話「中間テストは眠気との戦い?。」

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 たんぽぽの丘学園に、またしても試練の季節がやってきた。そう——それは『中間テスト週間』。

 テスト前のある朝、いつものように登校してきた私は、重い足取りで教室のドアをくぐった。

「はぁ~……テスト週間って、なんでこんなに体が重くなるの~……」

 席につくなり机に突っ伏すと、つかさが淡々とした声で返す。

「それ、勉強不足の重みじゃない?」

「うぅ……図星突かないでよぉ……」

 その横では、りんが元気いっぱいにノートを開いていた。

「大丈夫だよゆいちゃん! 今からでも巻き返しできるって! ほら、りん特製・語呂合わせ暗記法!」

「語呂合わせって……また変なのじゃないよね?」

「『イチゴパンツの将軍』って覚えれば、戦国時代の○○が——」

「いやもう覚えたくないぃぃ!!」



 テスト週間の初日。各教科のプリントが配られ、先生たちの厳しめな口調に、教室はすっかり戦場ムードに。

「いいですかー、提出物がまだの人は、今日中ですからねー」

「寝てる人は、赤点ですからねー」

 その声をBGMに、みんなカリカリと鉛筆を走らせていた。

「ゆい……そのページ、数学じゃなくて英語の教科書……」

「えぇっ!? やばいやばい!」

 そんな感じで、なんとか一日目を乗り切った。



 翌日。眠気と戦いながら、私はお昼休みに図書室で猛勉強(風)していた。

「うーん……漢字……えーと、これは“きゅうしゅく”?“こうしゅく”……?」

「“きょうしゅく”だよ。『恐縮』」

 つかさが横で小さな声でフォローしてくれる。

「ありがとぉ……。ねえつかさ、ちょっとだけ寝ていい?」

「ダメ。寝たらたぶん次の授業まで戻ってこないでしょ」

 その横で、りんはリズムに乗って英単語のカードをシャッフルしていた。

「いぇいっ! 英語リズム暗記ダンス~!」

「うるさーい! 図書室だよっ!」



 テスト最終日。

 全員の目の下にはクマ、教室の空気はどんより。

 それでも私は——なんとか、なんとか全教科書き終えた……気がする……。

「終わったあああああああああああああ!!!」

「ゆいちゃん、声でかっ!」

「解き終わった気はするけど、合ってる気がまったくしないよぉ……」

「わたしはまあまあかなー! でも社会の地図問題、オーストラリアを南アフリカって書いた気がする!」

「それ“まあまあ”の範囲!?」

 つかさはというと、マイペースでノートを閉じながらぼそり。

「まあ……平均は取れてると思うよ」

「さすがつかさぁ……!」



 週明け、テスト返却。

 教室中が、悲鳴と歓声と沈黙で満ちていた。

「おっ……おおっ! 英語、ギリ赤点回避……!」

「社会、やっぱり地図ミスったあああああ!!」

「理科……奇跡の70点!」

「おぉ、つかさ……さすがに安定の90超え……!」

「うーん、数学が1問悔しいな……」

 こうして、私たちの戦いは終わった。眠気と、焦りと、赤点の恐怖に包まれた一週間。

 でも、終わってみれば、なんだかんだで笑える思い出になった。

「じゃ、次は期末か……」

「まだ聞きたくなーい!!」

 今日もたんぽぽの丘学園には、変わらない笑い声が響いていた。
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