愛してるとか言わないで

宇流

文字の大きさ
26 / 35

仲よし

しおりを挟む
次の土曜日亮と幸は蓮に誘われ
家にお邪魔することになった。
『お邪魔しまーす』
『お邪魔します』
『いらっしゃーい!』
『あ!亮君じゃない!!久しぶりねぇ!!』
『ご無沙汰してます笑今回おめでとうございます』
『ふふっありがとう』
『やっぱ花音さんまだまだ若いっすね~』
『いやいや、もういい年よ~
あっ!そちらは幸君かしら?』
『あっ、真田幸です。はじめまして!』
『初めまして~蓮の母の花音で~す!』
『いつも幸君にはお世話になってて』
『あら、そうなの~?あんなのでよかったら
いつでもこき使ってもいいからね!!』
『おい!息子をあんなのって言うなよー』
『それより2人ともみーくん見にきたんでしょ?』
『みーくん?』
『そー!あの子の名前みことっていうの』
『いい名前っすね』
『ほらほら!2人ともこっち!
あ!でも寝てるから静かにね!』
そこには天使のような寝顔をした
凄く小さな子が眠っていた
『わぁ、可愛い』
『だなぁ』
『でしょ~もう堪んないよ~♡』
『蓮君毎日がオアシスだね笑』
『本当本当笑』
『みこと~お前もイケメンになるんだろうな~』
『亮ー!いいこと言うじゃーん!』
『あとは性格だよな~笑』
『おいっ!』
『てかやっぱハーフ強ぇぇ
超可愛いなぁ~本当』
『なんと言っても俺様の弟だからなっ!』
『なぁに行ってんだよお前笑』

楽しそうに笑う2人をよそに
幸はリビングにいた花音に声をかけた
『本当仲良いですよね』
『あぁあの2人でしょ?笑』
『昔からあぁなんですか??』
『ん~どうだろう今と昔では少し違うかな?』
『?』
『今は純粋に仲がいいってのもあるかもだけど
あれはお互い負んぶに抱っこで唯一
自分達の弱さとかさらけ出せる仲なんじゃないかな~』
『それって中学…の時からなんですか?』
『…うん。中学生のあの子達には
凄く残酷な出来事だったし正直親の私でさえ
どう声をかければいいかわからなかったわ。
でもあの子達は2人で支え合ってここまできた。
本当あの子達は凄く強いと思うよ』
『2人に出逢ってそんなにたってないですけど
なんとなく花音さんが言いたい事はわかります』
『…蓮いつも家で幸君の事も話してるわよ』
『え?』
『嬉しかったんじゃないかな~
亮君に他人と関わりが出来たってことが』
『』
『亮君あの件以来人を避けるようになってたみたいだし
幸君と言う新たな人を受け入れて行っている
亮君をみて凄く嬉しかったんだと思うよ
蓮いつも幸君に感謝してるって言ってるし』
そう言ってニカッと笑う花音さんの
笑顔は蓮君そのものだった。
『ちがいますよ』
『ん??』
『僕の方があの2人に感謝しないといけないんです
何にもないただ平凡な真っ白な日々に
あの2人はいろんな色を塗ってくれて
僕に"楽しい"を教えてくれた。』
『あの2人は自然と周りにそう言うことができるのかもね』
『だから僕はお二人が好きなんです。』
『…好きの部類は違うみたいだけどねっ笑』
『!?』
『ごめんね笑蓮何でも私に言うのよ笑』
『仲良いんですね』
と幸は恥ずかしそうに笑っていた
『まぁでも亮君が好きならストレートが大事ね
多分恋愛に億劫になってるあの子にやんわり言っても流されるだけだろうからさ!』
『やっぱりそうですよね。僕頑張ります!』
『うん。応援してるよ』
とそこへ亮と蓮が現れる
『なになに~2人でなに話してたのー?』
『なんでもなーい!ねぇ?幸君!』
『うわぁ!!内緒話!!!いけないんだ!!』
『蓮お前ガキかよ笑』
『えぇ!亮は気にならないの!?』
『なんねーよ笑』
『2人とも晩ご飯食べて帰るでしょ?』
『え?』
『俺久しぶりに花音さんの手料理食いたいし
そうさせてもらおうかなぁ~』
『ほらほら!幸君も食べて帰りなさいっ!』
『うちのマミー結構料理上手だよ!』
『じゃ、じゃあお言葉に甘えて』
『うん!食べな食べな!』
と言って花音はふわふわのオムライスを出した
『美味しい』
久しぶりに食べる温かい手料理。
一人暮らしを始めてからご飯は
バイト先の廃棄のものばかりを食べていた
幸にとって花音が出したオムライスは
本当に美味しいものだった。
『やっぱ花音さんの料理うまいっす』
『そ~?嬉しいっ!』
そんなこんなで楽しい時間はあっという間に過ぎ
外はすっかり真っ暗になっていた。
そして永原親子は玄関まで見送りをしてくれた。
『ご馳走様でした!』
『ご馳走様でした~』
『凄い美味しかったです!』
『2人ともいつでも食べにおいでね!』
『はい!』
『あと亮君は莉樹にもよろしく言っといて!』
『分かりました~』
『莉樹??』
『あ、俺のお袋』
『マミーと莉樹さんは幼なじみなんだよ!』
『そうなんですかだからお二人も』
『そうそう笑親子で幼なじみなの~』
『凄いですね笑』
『運命よ運命』
『運命って笑ただの腐れ縁でしょ笑』
『うわぁ。亮君ひどーい』
『はいはい笑じゃあ俺達はこれで』
『はーい!気をつけて帰るのよ』
『2人とも帰ったらLINEして!!』
『りょーかい』
『お邪魔しました!!』
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

【bl】砕かれた誇り

perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。 「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」 「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」 「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」 彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。 「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」 「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」 --- いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。 私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、 一部に翻訳ソフトを使用しています。 もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、 本当にありがたく思います。

殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?

krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」 突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。 なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!? 全力すれ違いラブコメファンタジーBL! 支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる

水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。 「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」 過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。 ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。 孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。

優秀な婚約者が去った後の世界

月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。 パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。 このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。

処理中です...