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第38話 救えた者
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「昨日は助けて頂き、有難うございます」
6人を代表して一番年上(それでも20代後半だが)の女性が礼を述べる。
すでに全員盗賊団員ではないことが、ギランさんと衛兵によって取り調べられており、解放が決まっていた。
「いえ。僕は別件で向かっただけです。結果あなた方を後回しにしてしまいました。申し訳ありません」
深々と頭を下げて、お詫びを伝える。
「なにを言ってらっしゃるのです!あの状態で先に救出されていても、危険は増していたでしょう。無事に助けて頂き、ギラン様も呼んでいただいていたと、聞いております。なにをタカヤ様が謝ることがあるんですか。救出された一同、心よりタカヤ様に感謝しております」
今度は、6人が揃って深々と頭を下げる。
いずれも美人揃いで、奴隷として売られていた場合の末路は容易に想像でき、本人達も酷い状態で死ぬ事への、覚悟を決めていたと最後に呟いた。
「よかったです。それでは奪われた所持品をお返ししますね」
そう言うと意外だったのか全員が目を丸くした。
「少しお待ちください。確かに奪われた所持品はございます。しかしそれは盗賊を討伐したタカヤ様に所有権があるはずです」
一般の冒険者ならばまず返却しない。
もしくは貴重品に対して金額を上乗せし買い取らせるのが常識であり、タカヤのそれは、逆に不信感を与えても不思議ではなかった。
「まぁそのようですね。ただ今回の一件で僕は非常に嫌な思いをしました。皆さんも同じ位の思いをされたと思いますし、何よりもギランさんから皆さんに一片の悪意がないことがわかってます。なのでそのままお返しします」
「タカヤは冒険者に成り立てで、そういう常識にまだ疎いんだ。今回の返却に悪意がない事は、俺が保証しよう。安心して受け取って、できる限り早く前の生活に戻って欲しい」
ギランからの後押しもあり、6人の女性は涙を流しながら感謝を述べ、最後には笑顔で自分の所持品を受けとって帰って行った。
「有難うございます。ギランさん。色々と常識外れで迷惑をかけてますね」
「そんなもん気にすんな。お前の性格の問題だろ?俺は嫌いじゃない。だからこそ協力は惜しまんよ。さぁ次だ獣人族のDランクの冒険者3人組だ。商人の護衛中に一緒に捕まったようだな」
そういうと次の順番として、獣人の冒険者が入ってきた。
獣人達の姿はまさに獅子、そして熊だろうか特徴的な耳をした獣人であった。正直かっこいい。
「お初にお目にかかる。私はファイル=ライアニス。そして妹のニーラ=ライアニス。仲間のケリーだ。今回は捕らわれの身から仲間共々救って頂き感謝申し上げる」
深々と頭を下げ、3人共に感謝の意を示す。
「私達は【イヘラーグ大陸】出身で、そこに帰る途中の護衛中に捕らえられてしまった」
獅子の獣人の男女は兄妹のようで、苗字まである。貴族だろうか。
それに熊の獣人の女性はケリー。どう見ても一歩引いて2人を護衛しているようにしか見えない。
もちろん敵意はないが、警戒をしているようで、今回の一件のせいでより緊迫している感じを受ける。
「ケリーさん。そんなに警戒しないで下さい。もし僕に何かする気があれば、僕はギランさんの剣で刺されてますよ。後ろからね」
ねっ?とギランに笑いかけ。ケリーの緊張をほぐす。
「なっ。申し訳ありません!そんなつもりはなかったのです。ただまだ解放された事が信じられず」
ケリーは、額に汗をかきながら警戒がバレた事を取り繕う。ファイル達も呆れた表情で申し訳ないと頭を下げていた。
「だから大丈夫です。それよりそこの大剣とショートスピア、そしてナックルは3人ので間違えないですよね」
3人の武器を事前に聞いていた為、特徴通りの武器をポシルから事前に出して貰っておいた。
どうやらあっていたようだ。3人共、揃って頷く。
「ではお返しします」
「なっ。ちょっとお待ちください。まさか何の見返りなく返すと言うのですか!」
ケリーさんがそれこそ信じられないと、警戒を露わにする。
「はい。ここまで話してきて、あなた達に悪意がない事はわかってます。先程の女性達にも全て所持品はお返ししています。後で元々の所持品で回収出来たものは、お返しします。これ以上奪われて良いはずがない。僕の我儘です。お受け取りください」
3人、特にリーダーであるファイルは、何か言いたげな表情をしていたが、彼もこちらの意思の硬さを分かっていたようで、口にせず黙っていた。
「タカヤ殿。今回の件、何から何まで申し訳ない。ただ貰いっぱなしは私の気が収まらない。いつかタカヤ殿がイヘラーグ大陸の王都【ガブリィ】にきた時、冒険者ギルドにお越しください。最大限におもてなしをさせて頂きます」
「うん。よろしくね。僕も色々旅をする予定だから、案内して貰えたら嬉しいな」
3人と握手を交わし、いずれ【ガブリィ】に行く事を約束し3人は去っていった。
その握手の握られた手の熱さで、女性達も含め彼らを救えたことをやっと実感できた。
「さて最後は商人さん達だね」
「あぁ。まあ問題なのは、最後のだけだけどな。この先冒険者をやって行くのなら、商人との繋がりを持っておくのも大切な事だ。少しは下心があってもいいんじゃないか?」
「そうですね。ではお願いします」
6人を代表して一番年上(それでも20代後半だが)の女性が礼を述べる。
すでに全員盗賊団員ではないことが、ギランさんと衛兵によって取り調べられており、解放が決まっていた。
「いえ。僕は別件で向かっただけです。結果あなた方を後回しにしてしまいました。申し訳ありません」
深々と頭を下げて、お詫びを伝える。
「なにを言ってらっしゃるのです!あの状態で先に救出されていても、危険は増していたでしょう。無事に助けて頂き、ギラン様も呼んでいただいていたと、聞いております。なにをタカヤ様が謝ることがあるんですか。救出された一同、心よりタカヤ様に感謝しております」
今度は、6人が揃って深々と頭を下げる。
いずれも美人揃いで、奴隷として売られていた場合の末路は容易に想像でき、本人達も酷い状態で死ぬ事への、覚悟を決めていたと最後に呟いた。
「よかったです。それでは奪われた所持品をお返ししますね」
そう言うと意外だったのか全員が目を丸くした。
「少しお待ちください。確かに奪われた所持品はございます。しかしそれは盗賊を討伐したタカヤ様に所有権があるはずです」
一般の冒険者ならばまず返却しない。
もしくは貴重品に対して金額を上乗せし買い取らせるのが常識であり、タカヤのそれは、逆に不信感を与えても不思議ではなかった。
「まぁそのようですね。ただ今回の一件で僕は非常に嫌な思いをしました。皆さんも同じ位の思いをされたと思いますし、何よりもギランさんから皆さんに一片の悪意がないことがわかってます。なのでそのままお返しします」
「タカヤは冒険者に成り立てで、そういう常識にまだ疎いんだ。今回の返却に悪意がない事は、俺が保証しよう。安心して受け取って、できる限り早く前の生活に戻って欲しい」
ギランからの後押しもあり、6人の女性は涙を流しながら感謝を述べ、最後には笑顔で自分の所持品を受けとって帰って行った。
「有難うございます。ギランさん。色々と常識外れで迷惑をかけてますね」
「そんなもん気にすんな。お前の性格の問題だろ?俺は嫌いじゃない。だからこそ協力は惜しまんよ。さぁ次だ獣人族のDランクの冒険者3人組だ。商人の護衛中に一緒に捕まったようだな」
そういうと次の順番として、獣人の冒険者が入ってきた。
獣人達の姿はまさに獅子、そして熊だろうか特徴的な耳をした獣人であった。正直かっこいい。
「お初にお目にかかる。私はファイル=ライアニス。そして妹のニーラ=ライアニス。仲間のケリーだ。今回は捕らわれの身から仲間共々救って頂き感謝申し上げる」
深々と頭を下げ、3人共に感謝の意を示す。
「私達は【イヘラーグ大陸】出身で、そこに帰る途中の護衛中に捕らえられてしまった」
獅子の獣人の男女は兄妹のようで、苗字まである。貴族だろうか。
それに熊の獣人の女性はケリー。どう見ても一歩引いて2人を護衛しているようにしか見えない。
もちろん敵意はないが、警戒をしているようで、今回の一件のせいでより緊迫している感じを受ける。
「ケリーさん。そんなに警戒しないで下さい。もし僕に何かする気があれば、僕はギランさんの剣で刺されてますよ。後ろからね」
ねっ?とギランに笑いかけ。ケリーの緊張をほぐす。
「なっ。申し訳ありません!そんなつもりはなかったのです。ただまだ解放された事が信じられず」
ケリーは、額に汗をかきながら警戒がバレた事を取り繕う。ファイル達も呆れた表情で申し訳ないと頭を下げていた。
「だから大丈夫です。それよりそこの大剣とショートスピア、そしてナックルは3人ので間違えないですよね」
3人の武器を事前に聞いていた為、特徴通りの武器をポシルから事前に出して貰っておいた。
どうやらあっていたようだ。3人共、揃って頷く。
「ではお返しします」
「なっ。ちょっとお待ちください。まさか何の見返りなく返すと言うのですか!」
ケリーさんがそれこそ信じられないと、警戒を露わにする。
「はい。ここまで話してきて、あなた達に悪意がない事はわかってます。先程の女性達にも全て所持品はお返ししています。後で元々の所持品で回収出来たものは、お返しします。これ以上奪われて良いはずがない。僕の我儘です。お受け取りください」
3人、特にリーダーであるファイルは、何か言いたげな表情をしていたが、彼もこちらの意思の硬さを分かっていたようで、口にせず黙っていた。
「タカヤ殿。今回の件、何から何まで申し訳ない。ただ貰いっぱなしは私の気が収まらない。いつかタカヤ殿がイヘラーグ大陸の王都【ガブリィ】にきた時、冒険者ギルドにお越しください。最大限におもてなしをさせて頂きます」
「うん。よろしくね。僕も色々旅をする予定だから、案内して貰えたら嬉しいな」
3人と握手を交わし、いずれ【ガブリィ】に行く事を約束し3人は去っていった。
その握手の握られた手の熱さで、女性達も含め彼らを救えたことをやっと実感できた。
「さて最後は商人さん達だね」
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