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アルトとマリーナ 2通の手紙と永遠の愛
12 アルト視点⑧
しおりを挟む目を覚ました時。
マリーナが、私の手を握っていた。
医者が「心の病が進行して、体を蝕んでいます。残念ですが、もって半年です。残りの人生を後悔のないように。過ごしてください。」と申しわけなさそうに、部屋を出ていった。
それを他人事のように…聞きながら。私は死ぬのか。後悔のないようにか。今更、どうやって後悔をなくせばいいのだろうか。
ふと。マリーナの方を見ると、泣いていた。
「マリーナ。医者が言った通りなら、もって半年だ。いつ言えなくなるかわからない。だから。今言っておくよ。マリーナ。今までありがとう。こんな私を支えてくれて。子供を生んで育ててくれてありがとう。一人の女性として、愛してあげれなくてすまない。マリーナをずいぶん傷つけてしまったね。すまなかった。」
「アルトから、そんな風に言われるなんて。私のほうこそ、ごめんなさい。本当ならお姉様がここにいたのに。そうしたら~もっと長生きできたのに。
ごめんなさい。」と泣いていた。
あ~マリーナも、ずっと辛かったのに。私は、自分の事ばかりで。
コン コン
「はい。どうぞ。」
「大奥様。お客様が来ています。」と
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