上 下
71 / 74
二人の幸せな日々

1

しおりを挟む
(      )微かに残る記憶


二人が亡くなってから2年後。
[ジークは存命中]

春の国の王都から、遠く離れた名も無き村での事。

同時刻に二組の夫婦から。

男の子と女の子の赤ちゃんが元気な産声をあげながら、生まれてきた。

男の子の名前は、アル。
女の子の名前は、ローズ。

ローズの左手の薬指には、指輪のような痣があった。

家は隣同士だったので、二人は何をするにも一緒だった。

ローズが5歳の時に、妹のマリーが生まれた。(私の妹に生まれてきてくれて、ありがとう。)

アルとローズは、10歳になった。マリーは5歳。

つい最近。家族で村に引っ越してきた、8歳の男の子ルタとも仲良くなった。(また。みんな一緒だね。)四人で行動を一緒にした。

四人は、元気に草原を走って遊んでいた。

時々。ローズが左足を擦る仕草をする。

アルは「ローズ。左足を擦るけど~痛いの?」(あの時のか?もしかして(怒)あいつ(怒)どこまでローズを苦しめるんだ。)

「痛くないけど…なんとなく(あの時の)癖かな。(ずっと擦っていたから。)」

「それなら。いいけど。痛かったら(照れながら)遠慮なく言うんだぞ。ローズをおんぶか抱っこするぐらいの力はあるからな。(ローズに腕を見せアピールをした。)」

ローズは、笑いながら「うん。ありがとう。その時は、頼りにしているね。(もう。大丈夫だよ。私の横には~あなたがいるから。)」

数年が経った。
アルとローズは結婚をし、子供が生まれた。

[その間に。偉大なる王だった。ジークが亡くなったと風の噂で聞いた。]

今日は、マリーとルタの結婚式。アルが息子の手を繋ぎ。
ローズは娘を抱っこしていた。
そしてマリーナを見ながら、涙を流していた。

「なぜかしら。涙が止まらない。この光景をあなたと見る事ができて、幸せを感じるの。マリーには(今度こそ)幸せになってほしい。」

「そうだな。(今度こそ)みんなで幸せになろう。ルタならマリーを幸せにしてくれるさ。(あの時からマリー○を)」
しおりを挟む

処理中です...