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少女と日常
少女とお泊まり会5(神様12)
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「お風呂入ったことないの?」
「いやあるにはあるのじゃが、わしの時代は蒸し風呂といっての湯に浸かることはなかったんじゃ」
「でも五右衛門風呂知ってたじゃん」
「それは教えてもらったんじゃ。こういうのが人気だと。で、作ってみたがそのあと結局使ってないので入り方がわからん。神になってからも風呂に入りたいときは蒸し風呂を使っていた」
まじか。みーちゃんは片付けしてくれてるから頼めないし、あー、仕方ない。大丈夫。女の子だし、五穀だし。
自分に言い聞かせる。かつてのトラウマから裸を見せるのを極端に嫌う私だが、今回ばかりは仕方がない。
「わかった。一緒に入ろっか」
「うむ。頼む」
更衣室に入って服を脱ぐ。あ、もちろんタオル巻いてるからね。サービス回ではないから。そこのところよろしく読者様。
そして風呂場に入る。
「ここからどうするのじゃ?」
「まずは髪を洗おっか。ジャンプーじゃなくて石鹸あるからこれで洗うの」
シャンプーの泡を見て楽しそうな彼女。かわいい。
「うわ!ふわふわじゃ!はは!」
まじでかわいい。
「これで頭を洗うのか?」
「そう」
「・・・どうやって?」
そうだよねー。シャンプー知らないんだから洗い方なんて知ってるわけないよねー。
「洗ってあげるよ」
「ほう。では頼むとしよう」
五穀の髪を洗う。丁寧に。ゴワゴワな髪。石鹸で髪を洗ってなかったんだから手入れも行き届いてないのは当然か。なるべく痛くしないように優しく。
・・・これ耳はどうすればいいんだ?ぴょこぴょこ動く耳。普通に洗っていいのかな。ゴワゴワだしとりあえず綺麗にしよう。
「んー!気持ちいいのう」
「そう?それはよかった」
一通り洗い終えたところでシャンプーを落とす。
せっかくだからリンスもつけよう。こう髪の表面に塗るような感じで、あんまり毛穴に入らないようにゴシゴシしないように。
「よし!できた!」
「このリンスとやらは落とさなくてよいのかの?」
「後で落とすよ。一旦リンスを髪の毛に染み込ませてゴワゴワな髪をふわふわにしたいから」
「なるほど。よくわからんがわかった」
「次は体だね」
はい。ここで期待した男性読者諸君。残念ながらこの作品は健全を貫いてるので体洗うシーンはカットでーす。
あれ?ちょっと!何書こうとしてるの?!おいやめろ!
体を洗う。肌も荒れてるとはいえないまでも綺麗とはいえないしっかり汚れを落とさないと。
・・・。
「どうしたのじゃ?手が止まったが」
「五穀。尻尾ってどうすればいいの?」
「?適当に洗ってくれて構わんよ」
この尻尾を適当に?ゴワゴワな尻尾。絶対もふもふにしてやる。
毛並みに合わせて丁寧に洗う。念入りに付け根も。
「ちょっ!くすぐったいのじゃ!」
「ちょっとだから我慢して」
櫛も使ってより丁寧に。よし、できた!さっき染み込ませておいたリンスもそろそろ落とそう。
「よし!じゃあ落とすよ」
石鹸が残らないように徹底的に落とす。
よしこれで完璧。
「終わったよ。私洗っちゃうから五穀お風呂入ってていいよ」
「いやこれだけしてもらったんじゃ。わしも何かせねば」
「いやいいよ」
「ならん!そうじゃ!今度はわしがお主を洗ってやる」
「え」
「やってもらって大体感覚は掴めた。どんと任せておれ!」
「そうじゃなくて私人に触られるのがにが」
「まぁそう言わずに!」
純粋無垢な彼女の視線に耐えられず、椅子に座る。
「まず髪を洗うんじゃったな」
「うん。よろしく」
「神が髪を洗う。ぷぷ」
「は?」
「・・・すみませんでした」
気を取り直して。
「えーとこの泡を手に取り髪につけてこう優しくゴシゴシと」
あ、気持ちいい。意外にもちょうどいい力加減で洗ってくれて気持ちいい。純粋無垢な彼女なら体を任せられる。ま、それでも体を洗われるのはやだけど。
「できたのじゃ!」
「ありがとう」
「じゃ落とすぞ」
んー!気分がいいな。さっぱりする。
「では次は体じゃな!」
「いやそれは本当にい」
「遠慮するな!ほれ座っておれ!」
「え、ちょ」
くそ!こういうシーンはないんじゃなかったのかよ!サービス回じゃんもうこれ!なんでこうも細かく書くの!想像しちゃうじゃん!バカ!
書きたくなったものは仕方ない。
理由にならないからね!くたばれこの世界の神!
一悶着あったが無事お風呂に入った。二人同時に入るにはちょっと狭いがいいお湯だ。
「気持ちいいのう」
「そうだね」
すっかりお風呂を満喫した私たちは居間に戻った。
「あ、二人とも出てきた」
「なんかすごい声聞こえたけど大丈夫か?」
「平気平気。なんでもないよ」
「そっか。ならいいけど。さきアルネ入ってきなよ。俺最後でいいから」
「わかった。・・・」
みーちゃんが昇くんをじっと見つめる。
「覗かないわよね?」
「だからしねーって!」
「うーちゃん。五穀見張っといてくれる?」
「わかった」
「わかったのじゃ」
「信頼なさすぎでは?」
「海での一件」
「わかってるよ!悪かったって。本当に反省してるし、あれ以来指一本触れてないだろ」
「いやーでもなー」
「もう!何もしないって早く風呂入ってこいよ!」
「うわ逆ギレ」
「ちが、あぁ。くそ。過去の自分を殴りたい」
「はは!もうそんなに気にしてないからいいよ」
「ほんと?」
「ほんとほんと。二割くらい気にしてない」
「ほとんど気にしてる!本当にごめん!」
「じゃお風呂入ってきちゃうわね」
「いやあるにはあるのじゃが、わしの時代は蒸し風呂といっての湯に浸かることはなかったんじゃ」
「でも五右衛門風呂知ってたじゃん」
「それは教えてもらったんじゃ。こういうのが人気だと。で、作ってみたがそのあと結局使ってないので入り方がわからん。神になってからも風呂に入りたいときは蒸し風呂を使っていた」
まじか。みーちゃんは片付けしてくれてるから頼めないし、あー、仕方ない。大丈夫。女の子だし、五穀だし。
自分に言い聞かせる。かつてのトラウマから裸を見せるのを極端に嫌う私だが、今回ばかりは仕方がない。
「わかった。一緒に入ろっか」
「うむ。頼む」
更衣室に入って服を脱ぐ。あ、もちろんタオル巻いてるからね。サービス回ではないから。そこのところよろしく読者様。
そして風呂場に入る。
「ここからどうするのじゃ?」
「まずは髪を洗おっか。ジャンプーじゃなくて石鹸あるからこれで洗うの」
シャンプーの泡を見て楽しそうな彼女。かわいい。
「うわ!ふわふわじゃ!はは!」
まじでかわいい。
「これで頭を洗うのか?」
「そう」
「・・・どうやって?」
そうだよねー。シャンプー知らないんだから洗い方なんて知ってるわけないよねー。
「洗ってあげるよ」
「ほう。では頼むとしよう」
五穀の髪を洗う。丁寧に。ゴワゴワな髪。石鹸で髪を洗ってなかったんだから手入れも行き届いてないのは当然か。なるべく痛くしないように優しく。
・・・これ耳はどうすればいいんだ?ぴょこぴょこ動く耳。普通に洗っていいのかな。ゴワゴワだしとりあえず綺麗にしよう。
「んー!気持ちいいのう」
「そう?それはよかった」
一通り洗い終えたところでシャンプーを落とす。
せっかくだからリンスもつけよう。こう髪の表面に塗るような感じで、あんまり毛穴に入らないようにゴシゴシしないように。
「よし!できた!」
「このリンスとやらは落とさなくてよいのかの?」
「後で落とすよ。一旦リンスを髪の毛に染み込ませてゴワゴワな髪をふわふわにしたいから」
「なるほど。よくわからんがわかった」
「次は体だね」
はい。ここで期待した男性読者諸君。残念ながらこの作品は健全を貫いてるので体洗うシーンはカットでーす。
あれ?ちょっと!何書こうとしてるの?!おいやめろ!
体を洗う。肌も荒れてるとはいえないまでも綺麗とはいえないしっかり汚れを落とさないと。
・・・。
「どうしたのじゃ?手が止まったが」
「五穀。尻尾ってどうすればいいの?」
「?適当に洗ってくれて構わんよ」
この尻尾を適当に?ゴワゴワな尻尾。絶対もふもふにしてやる。
毛並みに合わせて丁寧に洗う。念入りに付け根も。
「ちょっ!くすぐったいのじゃ!」
「ちょっとだから我慢して」
櫛も使ってより丁寧に。よし、できた!さっき染み込ませておいたリンスもそろそろ落とそう。
「よし!じゃあ落とすよ」
石鹸が残らないように徹底的に落とす。
よしこれで完璧。
「終わったよ。私洗っちゃうから五穀お風呂入ってていいよ」
「いやこれだけしてもらったんじゃ。わしも何かせねば」
「いやいいよ」
「ならん!そうじゃ!今度はわしがお主を洗ってやる」
「え」
「やってもらって大体感覚は掴めた。どんと任せておれ!」
「そうじゃなくて私人に触られるのがにが」
「まぁそう言わずに!」
純粋無垢な彼女の視線に耐えられず、椅子に座る。
「まず髪を洗うんじゃったな」
「うん。よろしく」
「神が髪を洗う。ぷぷ」
「は?」
「・・・すみませんでした」
気を取り直して。
「えーとこの泡を手に取り髪につけてこう優しくゴシゴシと」
あ、気持ちいい。意外にもちょうどいい力加減で洗ってくれて気持ちいい。純粋無垢な彼女なら体を任せられる。ま、それでも体を洗われるのはやだけど。
「できたのじゃ!」
「ありがとう」
「じゃ落とすぞ」
んー!気分がいいな。さっぱりする。
「では次は体じゃな!」
「いやそれは本当にい」
「遠慮するな!ほれ座っておれ!」
「え、ちょ」
くそ!こういうシーンはないんじゃなかったのかよ!サービス回じゃんもうこれ!なんでこうも細かく書くの!想像しちゃうじゃん!バカ!
書きたくなったものは仕方ない。
理由にならないからね!くたばれこの世界の神!
一悶着あったが無事お風呂に入った。二人同時に入るにはちょっと狭いがいいお湯だ。
「気持ちいいのう」
「そうだね」
すっかりお風呂を満喫した私たちは居間に戻った。
「あ、二人とも出てきた」
「なんかすごい声聞こえたけど大丈夫か?」
「平気平気。なんでもないよ」
「そっか。ならいいけど。さきアルネ入ってきなよ。俺最後でいいから」
「わかった。・・・」
みーちゃんが昇くんをじっと見つめる。
「覗かないわよね?」
「だからしねーって!」
「うーちゃん。五穀見張っといてくれる?」
「わかった」
「わかったのじゃ」
「信頼なさすぎでは?」
「海での一件」
「わかってるよ!悪かったって。本当に反省してるし、あれ以来指一本触れてないだろ」
「いやーでもなー」
「もう!何もしないって早く風呂入ってこいよ!」
「うわ逆ギレ」
「ちが、あぁ。くそ。過去の自分を殴りたい」
「はは!もうそんなに気にしてないからいいよ」
「ほんと?」
「ほんとほんと。二割くらい気にしてない」
「ほとんど気にしてる!本当にごめん!」
「じゃお風呂入ってきちゃうわね」
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