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ハジメテと失恋と
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最近の翠華からの誘惑に耐えた隼人はあまりにも無防備な姉の姿に、当然兄弟以上の感情を持ち合わせていた。そしてお互いの大事な所をいじり合うほどの関係に安心していた隼人。
そんな隼人は弁護士になるという夢の為勉強に明け暮れている、医者である父の友人で母親と翠華を助けてくれた弁護士の姿に幼い頃から憧れを抱いていた。
翠華がいない寂しい日々を勉強で紛らわせ、どうしても我慢できない時は誰にも見られない様にロックをかけた翠華のいやらしい画像データで慰めていた。
それは隼人が十八歳の誕生日を迎えた数日後、突然翠華が家に帰って来た。タイミング的にも誕生日祝いのために帰って来てくれたと隼人は喜ぶ、しかも両親は今翠華がプレゼントした一泊二日の旅行中。
幼稚園の先生として働き始めて二年目で、両親へ初めてのプレゼントだった。
「ただいま」
「おかえり」
あえて旅行をプレゼントして、二人っきりの状況を作ってくれた翠華にこの時はただただ感謝しかなかった。
翠華は手料理を隼人に振る舞いケーキも買って誕生日を祝う、初めて食べた姉の手料理は美味しく「毎日食べたい!」と隼人からの言葉に苦笑しながら「ありがとう」と答えてくれた。
その後一緒に片付けてそれぞれお風呂にも入りあとは寝るだけの状態、しかし当然この後寝るわけもなく二人で隼人のベッド移動する。
相変わらず家にいる時の翠華は無防備だ、今日の服装は前ボタンでスカートの長いワンピ風の部屋着だ。ボタンを外し襟元をくつろいでいる姿はブラをつけていないとわかる位谷間が見えている。
そんな状態でベッドで向き合えば隼人は一気に不安が押し寄せていた。
(姉ちゃんを襲ったらどうしよう)
もうすでに勃起をしており姉の体を触る気満々だ、しかし隼人の望みはそれ以上・・・つまりSEXをする事。
ちゃんと責任取れる様になってからと決めているし以前翠華にそうお願いされたこともちゃんと覚えている、翠華の事を思えばこのまま触り合いっこをするのは危ないと躊躇してしまう。
身長もガタイも翠華よりもすっかり大きくなり力だって強い、もし嫌がったとしても無理矢理な事ができてしまう体格差が隼人は怖かった。
大切にしたいのにできないかもしれない不安、いつまで経っても翠華に触れず不安そうな弟の様子に気づいたのか翠華は真剣な表情で口を開く。
「隼人、SEXしよう?」
「えっ!!?」
「もう十八歳でしょ? 立派な大人よ」
確かに法的には大人だ、しかも法律では性行為を許される年齢はもっと若い。それでも責任を取れる年齢かと言われればノーだ、まだ高校生で夢の弁護士になれるのはもっと先の話。それでも翠華は隼人の胸に飛び込んだ。
ガバッ
「わっ、ねえちゃ・・・」
「私! 準備して、来たの、ピル、だって飲んだし、ハジメテ、隼人と、した、い」
際どい服装で抱きついている割には顔を赤らめ必死な声で翠華にそう言われれば我慢できなくなる、それにここまで彼女に言わせたのだ。せめて乱暴にしない様にと胸の中にいる彼女を優しく強く抱きしめた。
「姉さん、俺もセックスしたい」
素直な気持ちを伝え優しく抱くと決めた隼人だったが今は自信がなかった、部屋着のボタンを全て外せばブラどころかパンツも翠華は履いていない。
そして誘う様に股を広げて濡れる秘部を見せつけてくる、触り合いっこで触ったり舐めたり素股までしたが、ずっと焦がれていたまんこにちんこを入れられるなんて理性が押さえつけるのも一苦労な状態。
「はーっ、はーっ」
息も荒くなりながら押し倒している裸の翠華に手を伸ばし、優しく指を一本入れる。
くちゅっ
「んんっ」
響く水音に今すぐ入れたくなるが必死に堪えて中をほぐす様にゆっくり出し入れした、指の締め付けが心地よさと興奮を倍増させていく。
「んんっ、あふぅ」
くちゃ、くちゃっ
色っぽく気持ちよさそうな声とエロい水音、真っ赤に染まったスタイルのいい体。触ると心地いい滑らかな肌と艶やかな髪、これから自分が抱く相手なのが信じられないと隼人は思う。
「はふぅ、うんんっ、ぁんっ」
「姉ちゃん、はっ、大丈夫?」
息を荒くしながらも優しく気遣う隼人に、翠華の秘部はきゅっと反応する。
「あー、たまんない、指、ふやすよ」
暫くして指を増やして中を解しその乱れる体を見ながら理性を抑える、しかし翠華は気持ちよさそうに素直に喘ぐ姿を見せて。
「あぁん、いれ、て、はや、とと、SEXしたいっ」
と隼人を導き、煽る。
「ふーっ、まずいって、ひど、くしたくないのにっ」
そう翠華に訴えるが、彼女の色気は消えない。
「んんっ、あはぁん、んんっ、いいの、ひどく、しても、やぁんん」
「優しくする、ぜったい、やさしく、するっ」
翠華の言葉にも指を抜きながら必死に自分に言い聞かせる隼人、翠華は嬉しそうに微笑み隼人に手を広げ隼人を抱きしめる。そして隼人に気づかれないように涙を流した。
そんな姉の様子に気付かず隼人はちんこに手を添えて恐る恐る翠華のまんこにあてがった、流石に翠華は体を硬くしたが抱き合う温もりに身を委ねつつ喘ぎ声混じりの深呼吸をする。
「んふぅー、すぅー、はぁあん」
「はっ、っ」
深呼吸に合わせなるべくゆっくりちんこをズッズッと中に入れていく、何度か拒む様な収縮に隼人の顔は歪んだ。
「ううっ、んんっ」
「ねえちゃっ、ごめっ」
その謝罪の言葉に翠華は何度も首を横に振る。
「あや、まら、ないでぇ」
なんとかそれだけ言って隼人をさらに強く抱きしめ、その温もりに意識を持っていく。確かに痛いがそれ以上に幸せな気持ちでいっぱいになる。
「はーっ、んふぅ」
入れる前に慣らしていた事もあり、中の収縮も拒絶から歓迎する様な刺激に変わっていく。しがみつく翠華に隼人は本当にゆっくりと腰を進めて行った。
「はぁんんっ、ふぅんっ」
「はっ、はーっ、だい、じょうぶ? いた、い?」
「んんっ、ジン、ジンするぅ」
確かに最初は感じていた痛みだが今は違う感覚が翠華を襲っていた、そしてもっと感じたいと素直に思う。すると意思疎通でもしたかの様に隼人の腰がゆっくりと動く。
「あぁ、ねえちゃっ、すご、いよ、はぁ、とま、らなっ」
ズッ、ズッ
「あぁん、んんっ、んふぅ」
「ごめ、ねぇちゃ、ふーっ、いったん、ぬく、から」
「やぁ、ぬか、んんっ、ないでぇ、うご、いてっ、だいじょうぶ、だからぁ」
腰を引こうとすると耳元に響く淫らな訴えと強まる翠華の腕の力、隼人は胸がキュンと締め付けられる。
そんな状態でちんこを抜くことなんてできず、隼人は腰を動かし続けた。苦しいよりも色っぽい声が翠華の口から漏れていて、絶頂はあっという間だった。
「いいっ、もう、もう、出るっ、あぁ、我慢できなっ」
「うんうん、ぁ、だい、じょぶ、だからぁ、あぁん、だ、してぇ」
「っ、出る出るっ、ぁ」
「はああんんっ」
どぴゅっ、どぴゅっ
ビクン、ビクン
翠華の秘部、奥に注がれる精液。翠華もイケた事に感動していた、ハジメテでもこんなに感じることができたのは隼人の優しさと愛だろう。
「はぁんっ、はぁっ」
体の力が抜けて翠華はベッドに力無く横たわり、深呼吸しながら胸を上下させる。
「はーっ、大、丈夫?」
「うん、ふふっ、隼人、心配、しすぎだから」
「そりゃぁ、翠華、の体、心配だよ」
ぎこちなく呼ばれる下の名前、翠華は驚き目を丸くして嬉しそうに目を細めた。
「ふふっ、照れてる」
言った本人が顔を真っ赤にしてそれを翠華が茶化す、笑われた事に頬を膨らませた隼人だったが。
(まだ子供だし、笑われてもしょうがないか)
と少し調子に乗ったかもしれないと少し反省した、実際翠華が隼人の名前呼びに対してスルーしたのは喜ぶわけにはいかない理由があったのだが。
こうして初エッチは生挿入中出しで幸せな時間だと二人揃って感じていた。
それからちんこを抜くとどろりと秘部から出てくる性液にムラムラしたり、同時に秘部から血が出ている事に関して泣きそうになる隼人。
翠華はそんな隼人に苦笑して恥ずかしそうに処女だとこうなる事を伝える、そんなお互いを思いやる甲斐甲斐しいやり取りは親が帰ってくるまで続けられた。
こうして幸せな関係はまた一歩前進して。
急に終わりを告げる。
初体験の一夜から一度も家に帰ってきていない翠華から母親に電話があった、どうやら何かの報告らしく母親は何度も翠華に「おめでとう」と言っている。
「どうした? 翠華の電話なんだって?」
「ふふっ、翠華ねぇ・・・結婚するんだって」
父親の質問に対して母親からそう告げられたのは、二人が初めてのエッチしてから数ヶ月後のことだった。
相手は一年ほど前に父親の紹介で行われた見合い相手、母親からの説明で父親を見たが表情もなく何か言い聞かせるような視線で隼人を見ている。
(父さんは、知ってるんだ)
子供の頃わがままを言う隼人を宥める時の視線によく似ていた、その視線に耐えながら隼人がやっと言えたのは
「そーなんだ」
と言う言葉だけだった。
『私の愛する弟へ こんな酷い姉のことは忘れて。
両親からも世間からも反対されるような私の事なんか
忘れて。ごめんなさい』
翠華の結婚を知った夜、送られてきたメッセージに涙しながら・・・隼人の初恋は終わりを告げた。
その後翠華の結婚式が執り行われたが、受験日だった隼人は式に参加しなかった。結婚が決まってから父親から告げられたのは。
『隼人が翠華の事が好きなのは知っていたが、父親として応援することはできない』
『翠華にも父親としてこの気持ちは伝えた、結婚はそれの返事ということだ』
という無情な現実。
そして隼人は血のつながった父親の気持ちと、血のつながらない姉の判断に従い。
『彼女の事は忘れます』
と父親に宣言したのだった。
隼人が結婚式に来れない日取りにしたのは、姉にとってできる最後の償いだった。
試験会場にて息をつく隼人、試験中に翠華の結婚式は執り行われる。結婚が決まってからの母親との会話を思い出す。
見合いは一年前だがその数ヶ月は恋人にならず友人として付き合っていた事、両親に翠華からプレゼントされた旅行の後に付き合いと結婚を決めた事。
『翠華が返事をしなかったのに相手の方は根気よく待ってくださったのよ、素敵よね』
嬉しそうな母親の言葉に隼人は少し救われた気持ちになる、あの日間違いなく翠華は処女を隼人に捧げ隼人は童貞を翠華に捧げる事ができた。
それに失恋はしたものの翠華が結婚を決めたのは自分のためだとも分かっている。
『両親からも世間からも反対されるような私の事なんか
忘れて』
いつかのメッセージは姉弟に戻るための別れのメッセージなのだろう。
(姉さんが幸せになるなら、それでいいか)
姉を大事にするのは自分ではなく翠華のことを待ってくれた優しい義兄、隼人はそんな二人の幸せを願う事にした。
(俺達の関係は俺が墓場まで持っていけばいい)
自分が彼女を守れる方法は自分たちの関係を無かった事にする事だと、この時はそう思っていた。
そんな隼人は弁護士になるという夢の為勉強に明け暮れている、医者である父の友人で母親と翠華を助けてくれた弁護士の姿に幼い頃から憧れを抱いていた。
翠華がいない寂しい日々を勉強で紛らわせ、どうしても我慢できない時は誰にも見られない様にロックをかけた翠華のいやらしい画像データで慰めていた。
それは隼人が十八歳の誕生日を迎えた数日後、突然翠華が家に帰って来た。タイミング的にも誕生日祝いのために帰って来てくれたと隼人は喜ぶ、しかも両親は今翠華がプレゼントした一泊二日の旅行中。
幼稚園の先生として働き始めて二年目で、両親へ初めてのプレゼントだった。
「ただいま」
「おかえり」
あえて旅行をプレゼントして、二人っきりの状況を作ってくれた翠華にこの時はただただ感謝しかなかった。
翠華は手料理を隼人に振る舞いケーキも買って誕生日を祝う、初めて食べた姉の手料理は美味しく「毎日食べたい!」と隼人からの言葉に苦笑しながら「ありがとう」と答えてくれた。
その後一緒に片付けてそれぞれお風呂にも入りあとは寝るだけの状態、しかし当然この後寝るわけもなく二人で隼人のベッド移動する。
相変わらず家にいる時の翠華は無防備だ、今日の服装は前ボタンでスカートの長いワンピ風の部屋着だ。ボタンを外し襟元をくつろいでいる姿はブラをつけていないとわかる位谷間が見えている。
そんな状態でベッドで向き合えば隼人は一気に不安が押し寄せていた。
(姉ちゃんを襲ったらどうしよう)
もうすでに勃起をしており姉の体を触る気満々だ、しかし隼人の望みはそれ以上・・・つまりSEXをする事。
ちゃんと責任取れる様になってからと決めているし以前翠華にそうお願いされたこともちゃんと覚えている、翠華の事を思えばこのまま触り合いっこをするのは危ないと躊躇してしまう。
身長もガタイも翠華よりもすっかり大きくなり力だって強い、もし嫌がったとしても無理矢理な事ができてしまう体格差が隼人は怖かった。
大切にしたいのにできないかもしれない不安、いつまで経っても翠華に触れず不安そうな弟の様子に気づいたのか翠華は真剣な表情で口を開く。
「隼人、SEXしよう?」
「えっ!!?」
「もう十八歳でしょ? 立派な大人よ」
確かに法的には大人だ、しかも法律では性行為を許される年齢はもっと若い。それでも責任を取れる年齢かと言われればノーだ、まだ高校生で夢の弁護士になれるのはもっと先の話。それでも翠華は隼人の胸に飛び込んだ。
ガバッ
「わっ、ねえちゃ・・・」
「私! 準備して、来たの、ピル、だって飲んだし、ハジメテ、隼人と、した、い」
際どい服装で抱きついている割には顔を赤らめ必死な声で翠華にそう言われれば我慢できなくなる、それにここまで彼女に言わせたのだ。せめて乱暴にしない様にと胸の中にいる彼女を優しく強く抱きしめた。
「姉さん、俺もセックスしたい」
素直な気持ちを伝え優しく抱くと決めた隼人だったが今は自信がなかった、部屋着のボタンを全て外せばブラどころかパンツも翠華は履いていない。
そして誘う様に股を広げて濡れる秘部を見せつけてくる、触り合いっこで触ったり舐めたり素股までしたが、ずっと焦がれていたまんこにちんこを入れられるなんて理性が押さえつけるのも一苦労な状態。
「はーっ、はーっ」
息も荒くなりながら押し倒している裸の翠華に手を伸ばし、優しく指を一本入れる。
くちゅっ
「んんっ」
響く水音に今すぐ入れたくなるが必死に堪えて中をほぐす様にゆっくり出し入れした、指の締め付けが心地よさと興奮を倍増させていく。
「んんっ、あふぅ」
くちゃ、くちゃっ
色っぽく気持ちよさそうな声とエロい水音、真っ赤に染まったスタイルのいい体。触ると心地いい滑らかな肌と艶やかな髪、これから自分が抱く相手なのが信じられないと隼人は思う。
「はふぅ、うんんっ、ぁんっ」
「姉ちゃん、はっ、大丈夫?」
息を荒くしながらも優しく気遣う隼人に、翠華の秘部はきゅっと反応する。
「あー、たまんない、指、ふやすよ」
暫くして指を増やして中を解しその乱れる体を見ながら理性を抑える、しかし翠華は気持ちよさそうに素直に喘ぐ姿を見せて。
「あぁん、いれ、て、はや、とと、SEXしたいっ」
と隼人を導き、煽る。
「ふーっ、まずいって、ひど、くしたくないのにっ」
そう翠華に訴えるが、彼女の色気は消えない。
「んんっ、あはぁん、んんっ、いいの、ひどく、しても、やぁんん」
「優しくする、ぜったい、やさしく、するっ」
翠華の言葉にも指を抜きながら必死に自分に言い聞かせる隼人、翠華は嬉しそうに微笑み隼人に手を広げ隼人を抱きしめる。そして隼人に気づかれないように涙を流した。
そんな姉の様子に気付かず隼人はちんこに手を添えて恐る恐る翠華のまんこにあてがった、流石に翠華は体を硬くしたが抱き合う温もりに身を委ねつつ喘ぎ声混じりの深呼吸をする。
「んふぅー、すぅー、はぁあん」
「はっ、っ」
深呼吸に合わせなるべくゆっくりちんこをズッズッと中に入れていく、何度か拒む様な収縮に隼人の顔は歪んだ。
「ううっ、んんっ」
「ねえちゃっ、ごめっ」
その謝罪の言葉に翠華は何度も首を横に振る。
「あや、まら、ないでぇ」
なんとかそれだけ言って隼人をさらに強く抱きしめ、その温もりに意識を持っていく。確かに痛いがそれ以上に幸せな気持ちでいっぱいになる。
「はーっ、んふぅ」
入れる前に慣らしていた事もあり、中の収縮も拒絶から歓迎する様な刺激に変わっていく。しがみつく翠華に隼人は本当にゆっくりと腰を進めて行った。
「はぁんんっ、ふぅんっ」
「はっ、はーっ、だい、じょうぶ? いた、い?」
「んんっ、ジン、ジンするぅ」
確かに最初は感じていた痛みだが今は違う感覚が翠華を襲っていた、そしてもっと感じたいと素直に思う。すると意思疎通でもしたかの様に隼人の腰がゆっくりと動く。
「あぁ、ねえちゃっ、すご、いよ、はぁ、とま、らなっ」
ズッ、ズッ
「あぁん、んんっ、んふぅ」
「ごめ、ねぇちゃ、ふーっ、いったん、ぬく、から」
「やぁ、ぬか、んんっ、ないでぇ、うご、いてっ、だいじょうぶ、だからぁ」
腰を引こうとすると耳元に響く淫らな訴えと強まる翠華の腕の力、隼人は胸がキュンと締め付けられる。
そんな状態でちんこを抜くことなんてできず、隼人は腰を動かし続けた。苦しいよりも色っぽい声が翠華の口から漏れていて、絶頂はあっという間だった。
「いいっ、もう、もう、出るっ、あぁ、我慢できなっ」
「うんうん、ぁ、だい、じょぶ、だからぁ、あぁん、だ、してぇ」
「っ、出る出るっ、ぁ」
「はああんんっ」
どぴゅっ、どぴゅっ
ビクン、ビクン
翠華の秘部、奥に注がれる精液。翠華もイケた事に感動していた、ハジメテでもこんなに感じることができたのは隼人の優しさと愛だろう。
「はぁんっ、はぁっ」
体の力が抜けて翠華はベッドに力無く横たわり、深呼吸しながら胸を上下させる。
「はーっ、大、丈夫?」
「うん、ふふっ、隼人、心配、しすぎだから」
「そりゃぁ、翠華、の体、心配だよ」
ぎこちなく呼ばれる下の名前、翠華は驚き目を丸くして嬉しそうに目を細めた。
「ふふっ、照れてる」
言った本人が顔を真っ赤にしてそれを翠華が茶化す、笑われた事に頬を膨らませた隼人だったが。
(まだ子供だし、笑われてもしょうがないか)
と少し調子に乗ったかもしれないと少し反省した、実際翠華が隼人の名前呼びに対してスルーしたのは喜ぶわけにはいかない理由があったのだが。
こうして初エッチは生挿入中出しで幸せな時間だと二人揃って感じていた。
それからちんこを抜くとどろりと秘部から出てくる性液にムラムラしたり、同時に秘部から血が出ている事に関して泣きそうになる隼人。
翠華はそんな隼人に苦笑して恥ずかしそうに処女だとこうなる事を伝える、そんなお互いを思いやる甲斐甲斐しいやり取りは親が帰ってくるまで続けられた。
こうして幸せな関係はまた一歩前進して。
急に終わりを告げる。
初体験の一夜から一度も家に帰ってきていない翠華から母親に電話があった、どうやら何かの報告らしく母親は何度も翠華に「おめでとう」と言っている。
「どうした? 翠華の電話なんだって?」
「ふふっ、翠華ねぇ・・・結婚するんだって」
父親の質問に対して母親からそう告げられたのは、二人が初めてのエッチしてから数ヶ月後のことだった。
相手は一年ほど前に父親の紹介で行われた見合い相手、母親からの説明で父親を見たが表情もなく何か言い聞かせるような視線で隼人を見ている。
(父さんは、知ってるんだ)
子供の頃わがままを言う隼人を宥める時の視線によく似ていた、その視線に耐えながら隼人がやっと言えたのは
「そーなんだ」
と言う言葉だけだった。
『私の愛する弟へ こんな酷い姉のことは忘れて。
両親からも世間からも反対されるような私の事なんか
忘れて。ごめんなさい』
翠華の結婚を知った夜、送られてきたメッセージに涙しながら・・・隼人の初恋は終わりを告げた。
その後翠華の結婚式が執り行われたが、受験日だった隼人は式に参加しなかった。結婚が決まってから父親から告げられたのは。
『隼人が翠華の事が好きなのは知っていたが、父親として応援することはできない』
『翠華にも父親としてこの気持ちは伝えた、結婚はそれの返事ということだ』
という無情な現実。
そして隼人は血のつながった父親の気持ちと、血のつながらない姉の判断に従い。
『彼女の事は忘れます』
と父親に宣言したのだった。
隼人が結婚式に来れない日取りにしたのは、姉にとってできる最後の償いだった。
試験会場にて息をつく隼人、試験中に翠華の結婚式は執り行われる。結婚が決まってからの母親との会話を思い出す。
見合いは一年前だがその数ヶ月は恋人にならず友人として付き合っていた事、両親に翠華からプレゼントされた旅行の後に付き合いと結婚を決めた事。
『翠華が返事をしなかったのに相手の方は根気よく待ってくださったのよ、素敵よね』
嬉しそうな母親の言葉に隼人は少し救われた気持ちになる、あの日間違いなく翠華は処女を隼人に捧げ隼人は童貞を翠華に捧げる事ができた。
それに失恋はしたものの翠華が結婚を決めたのは自分のためだとも分かっている。
『両親からも世間からも反対されるような私の事なんか
忘れて』
いつかのメッセージは姉弟に戻るための別れのメッセージなのだろう。
(姉さんが幸せになるなら、それでいいか)
姉を大事にするのは自分ではなく翠華のことを待ってくれた優しい義兄、隼人はそんな二人の幸せを願う事にした。
(俺達の関係は俺が墓場まで持っていけばいい)
自分が彼女を守れる方法は自分たちの関係を無かった事にする事だと、この時はそう思っていた。
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