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第2章 第5話 研究施設の管理人
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「追手は…来てないね」
「取り敢えず脱出できて良かった」
研究施設にいた少女を救出した鼎達は、ブラックエリアの路地裏にいた。研究施設の人間との戦いにもならず、簡単に脱出する事が出来た。
「さてと…キミは平気?歩ける?」
「…っ」
「まだ無理そうね。もう少し落ち着けそうな場所はある?」
「うん…こっちの倉庫は誰も使ってないよ」
ーー
「ユーザーデータチェック…この子の名前は間宮加奈、エリア013からログインしてるね」
「013…アイリと同じエリアね…」
桃香は少女に頼んで、ユーザーデータを閲覧させてもらっていた。現実世界での名前や、どこからログインしているのかを知る事が出来た。
「さてと…カナちゃんはもう大丈夫。ボク達が守るから」
「……」
「あの場所でどんな事をしていたのか、見たままの事を教えてくれる?」
「…アバターをバラバラにして…っ…よく分からなかった」
加奈は研究施設での光景がトラウマになっているのか、相当怯えている様子を見せていた。とは言え、非人道的な実験が行われているのは明らかだった。
「資料を持ち出して、廃棄物処理場の写真も撮った。依頼は既に達成されたし、証拠は十分じゃない?」
「ええ、あの研究施設のオーナーを告発するには十分…!」
ーー
「さて…早くブラックエリアを出ないと。桃香、近道はある?」
「任せて…っ…おっと、アンタはあの施設の研究員かな?」
鼎達の前に現れたのは、頭が透き通ったスーツ姿の男だった。頭が透き通っている点も含めて、怪しさ満点だった。
「研究員では無く…あの施設を運営している者です」
「っ!…管理人自らお出ましって事ね」
桃香と鼎はすぐに戦闘態勢になって、デバイスを武器の形状に変えた。それを見ても、管理人は平然とした様子で立っていた。
「間宮加奈を返してください。彼女が手元に戻れば、貴方達をこれ以上追跡する様な事はしません」
「ふーん…返したら加奈チャンはどうなるの?」
「それはお答えしかねます…ですが、彼女はエリア013の住人です。人一人消えても怪しまれない土地の人間が必要な実験の被験者、とは言えますね」
「分かった…絶対、加奈をあなたに渡す訳にはいかない!桃香!」
「了解!」
合図を受けた桃香は、すぐに管理人に飛びかかって攻撃を叩き込んだ。管理人の頭部に籠手の一撃が命中して、一瞬で再起不能になるはずだった。
「いくらズルしてると言っても、この程度ですか…」
桃香の攻撃を受けたはずの管理人は、平然としていた。
「取り敢えず脱出できて良かった」
研究施設にいた少女を救出した鼎達は、ブラックエリアの路地裏にいた。研究施設の人間との戦いにもならず、簡単に脱出する事が出来た。
「さてと…キミは平気?歩ける?」
「…っ」
「まだ無理そうね。もう少し落ち着けそうな場所はある?」
「うん…こっちの倉庫は誰も使ってないよ」
ーー
「ユーザーデータチェック…この子の名前は間宮加奈、エリア013からログインしてるね」
「013…アイリと同じエリアね…」
桃香は少女に頼んで、ユーザーデータを閲覧させてもらっていた。現実世界での名前や、どこからログインしているのかを知る事が出来た。
「さてと…カナちゃんはもう大丈夫。ボク達が守るから」
「……」
「あの場所でどんな事をしていたのか、見たままの事を教えてくれる?」
「…アバターをバラバラにして…っ…よく分からなかった」
加奈は研究施設での光景がトラウマになっているのか、相当怯えている様子を見せていた。とは言え、非人道的な実験が行われているのは明らかだった。
「資料を持ち出して、廃棄物処理場の写真も撮った。依頼は既に達成されたし、証拠は十分じゃない?」
「ええ、あの研究施設のオーナーを告発するには十分…!」
ーー
「さて…早くブラックエリアを出ないと。桃香、近道はある?」
「任せて…っ…おっと、アンタはあの施設の研究員かな?」
鼎達の前に現れたのは、頭が透き通ったスーツ姿の男だった。頭が透き通っている点も含めて、怪しさ満点だった。
「研究員では無く…あの施設を運営している者です」
「っ!…管理人自らお出ましって事ね」
桃香と鼎はすぐに戦闘態勢になって、デバイスを武器の形状に変えた。それを見ても、管理人は平然とした様子で立っていた。
「間宮加奈を返してください。彼女が手元に戻れば、貴方達をこれ以上追跡する様な事はしません」
「ふーん…返したら加奈チャンはどうなるの?」
「それはお答えしかねます…ですが、彼女はエリア013の住人です。人一人消えても怪しまれない土地の人間が必要な実験の被験者、とは言えますね」
「分かった…絶対、加奈をあなたに渡す訳にはいかない!桃香!」
「了解!」
合図を受けた桃香は、すぐに管理人に飛びかかって攻撃を叩き込んだ。管理人の頭部に籠手の一撃が命中して、一瞬で再起不能になるはずだった。
「いくらズルしてると言っても、この程度ですか…」
桃香の攻撃を受けたはずの管理人は、平然としていた。
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