小人のポルク

けんはる

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故郷

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ポルクとスズが喋っていると
扉が開き、カイナが入ってきて
スズの向かいのソファにドカッと座り
お茶を入れながら
「やっと終わった~、ばあちゃん、俺にもアップルパイ」
スズはアップルパイを切り分けながら
「カイナ、いつも言ってるだろ?入るときにはノックをすること、それに、ばあちゃんじゃなくてギルドマスター」
スズはアップルパイを手渡した
カイナは受け取りながら
「いいじゃん、今日は俺達だけしかいないんだからさ」
カイナはアップルパイを食べ始めた
「そういえば、他の人達はどうしたんですか?」
「あぁ、薬草の仕入れや講習に行ってるよ、カイナはまだまだ下っぱだから、私と留守番なのさ」
「そうなんですか」
「俺だって直ぐに立派な薬師になるからな」
「はいはい、ほら食べかすがついてるよ」
スズは袖でカイナの口を拭うと
「子供扱いするなよ」
カイナはスズの手を軽く払い除けた
「私から見たら、まだまだ子供だよ、ねぇポルク」
スズがポルクを見るとニコニコ笑っていた
「どうしたんだい?ポルク」
「いえ、仲がいいなと思って、僕も故郷にいるおばあちゃんに会いたいなぁと思って」
「そうかい、そういえばポルクの故郷ってどんなところなんだい?」
「僕の故郷は森の中にあります」
「それで?」
「広場があって、その周りに木の家が生えていて、そこに住んでいるんです」
「木の家?」
「あぁ、木の家というのは、中が空洞になっている木です、僕達は木の家って呼んでます」
「そんな、不思議な木があるんだねぇ」
「はい、多分、僕の村にしかないと思います」
「そうなのかい?」
「はい、それで広場の中心には湖があるんです、そこから生活水を汲むんです、まぁ湖といっても樽を地中に埋めて、それに水を入れたやつなんですが」
「樽を?小人がやったのかい?」
「いえ、僕達にはそんな力はないですよ、ラスーさん達がしてくれました」
「ラスーさん?」
「あぁ、ラスーさんというのは、月に一度来てくれる商人さんのことです」
「商人が来るのかい?」
「はい、でも僕達が買い物をすることはあまりありません」
「だったら、どうして来るんだい?」
「品物を取りに来ます」
「品物?」
「はい、僕達は見ての通り、小さいので人間の手ではできない刺繍や装飾をしてるんです、これもラスーさんからの提案ですが」
「なるほどね、大丈夫なのかい?」
「何がですか?」
「いや、依頼がたくさん来ることもあるんじゃないのかい?」
「それなら、大丈夫です、一回に依頼するのは3つまでと決めているので」
「そうかい」
「はい、それで品物と交換で水を綺麗にする浄水石や調味料等と交換するんです、交換しても依頼料が余った場合は布や糸などを買ったりします、お金は必要ないので」
「そうなのかい、他に来る人はいるのかい?」
「あとは護衛の冒険者のシャラさん達位です、色々な冒険の話を聞いて、僕も冒険者になりたいと思ったんです、それに僕の村は普通に入ることはできないので」
「どういうことだい?」
「僕達が暮らしている森は《惑わしの森》と呼ばれているみたいです」
「《惑わしの森》ってあのかい?」
「スズさん、知ってるんですか?」
「あぁ、知ってるよ、決して森の奥へと行けず、いつの間にか入った場所へと戻る森」
「はい、そうです、実はあの森にはがあるんです」
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