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第三章「私はあなたに出逢えて幸せです」
第14話 鮮やかな花が咲き乱れる【R−15】
しおりを挟む互いに下着だけの姿になって、身体中のいたる所にキスを落とし合った。
指先から手首、肘の裏、腋、首筋、頸……耳たぶ、外耳、下顎、首筋——……。
「んっ、だめ……っ、そこは」
首と肩の境目。肩甲骨よりも上の辺りに息を吹きかけられ、ゾクゾクと身体に快感が走った。一瞬で頭の中が真っ白になりそうな、激しい衝撃が襲う。
身体を強張らせて必死に足掻いているのに、肝心の彼がやめてくれないから悶え続けていた。
「ダメ。もっと明日花さんのことが知りたいから……あの男が知らないところをもっと教えて」
そんなことを言われても、こんな長い時間前戯をされたことがないから思考が蕩ける。キスだって、こんな濃厚なのは初めてだ。
舌を絡ませるだけじゃなくて上顎、歯茎……口角から形に沿ってなぞるように舐められて、気持ちが良すぎて意識が飛びそう。
「キスと愛撫だけで何回もイキそう……っ、ねぇ幸山さん、もっともっと気持ち良くなりたい」
「それじゃ、ここ脱がして触ってもいい? って、十分濡れるけど」
わざと煽るように耳元で囁いて。こんな意地悪な人だと思わなかった。紅潮した顔を隠すように口元を隠していると、幸山さんの手が下着の中に入って、焦らすように弄り出した。
「あっ、違……っ、そこじゃなくて」
「どこ? 指で誘導してくれないと分からないよ」
わざと触れそうで触れない場所を触って、意地悪だ。私は羞恥心に耐えながら手を添えて、膨れたそこに誘導した。
人差し指と薬指で広げて、中指でゆっくりと捏ねる。卑猥な音と共に気持ちよさが大きくなる。
「んンッ! だめ、やだ……っ」
足がガクガクと震える。なのに強引に広げられて、隠すことを許されなかった。むしろ顎をグイっと掴まれ、舌を絡まされた。
「濡れ具合は十分だけど、まだ指がほら。まだ二本しか挿入らない。もっとほぐさないと痛いと思うよ」
でも、もう無理……っ、足に力が入りすぎてツラい。だけど幸山さんの指は止まることなく、クチュクチュと音を立て続けた。
——凄すぎる、もう力が入らない。
中に挿入ったままの体勢で倒れ込んできた壱嵩さんの髪を撫でて、そのままギューっと抱き締めた。
ダメ、好きが止まらない。
「ハァ、ハァ……あァーっ、暑い! 汗が尋常じゃなく溢れてくる!」
髪を掻き上げてこめかみの汗を拭う。
色気が半端ない。なんて艶美なのだろう? 好き過ぎる。こんな素敵な人が私の恋人で、ずっと一緒にいられるなんて幸せで死んでしまいそう。
「ハァ……ハァっ、明日花さん……腰は痛くない? ちょっと強引にしちゃったけど」
だ、大丈夫なんだけど、改めて言葉にされると恥ずかしさが増す。
「大丈夫……、足はちょっと、力を入れすぎたせいで力が入らないけど」
すると壱嵩さんは私の隣に寝っ転がってヨシヨシと頭を撫でてきた。あまりにも突然の出来事に思わず耳まで真っ赤になった。
「ゴメン、一発目はすぐイッたけど二回目は少しは持つと思うから。今度は明日花さんが好きな体位でするよ」
「い、いや……っ、私はもう十分! 前戯でも何度もイカさせてもらったし」
「遠慮しなくていいよ。ちょっと時間貰えばもう一ランドいけるし。それとも指で愛撫しておこうか?」
それは無理……! 気を失いかねないと丁重にお断りしたにも関わらず、この後2ラウンドくらいヤり尽くされた。
——……★
「………やりすぎたー(作者が)」
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