29 / 45
2章 婚約と新たな火種
婚約発表前日その2
しおりを挟む
アルバーン国王陛下の元に兵士が伝達を伝えに来た。
「失礼します!たった今バギラ帝国からの使者が参りました」
「やっと来たか。約束を破ったと思っていたがそこまで愚かでは無かったか。第1会議室まで案内しろ。」
兵士は敬礼をすると、すぐさまバギラ帝国の使者を第1会議室に案内するために、はや歩きで出ていった。
アルバーン国王陛下はほかの近衛騎士を呼び、既に数日前から到着して王城の部屋に泊まっている商業国家の重要人と、教皇を第1会議室に案内するように命令を下し、パルチナ宰相と最後の確認をしながら会議室まで歩いて行った。
会議室に着き少し待っていると、まず一番に会議室に入ってきたのはアイズ教皇だった。
「またせたかの」
「いえ、こちらこそ婚約発表前日にお呼びして申し訳ない。バギラ帝国の使者が少し前に到着しため、先に明日の内容を伝えておきたかったので」
「前日に到着するとは……まぁよい。それより話とはアーマン君の加護についてもかの」
「えぇ、それを伝えなければいけないと言う直感がしますし、私情であれだが、私の娘であるマリアとの結婚が出来ないので」
「なるほど。これも創造神様からの啓示名のかもしれんの」
そんな雑談をしているとまたドアが開き次に入ってきたのは商業国家代表の2名だ。
「おっと、ではまた後でな」
マラン教皇はそう言って席の方に向かっていっき、それと同じくらいのタイミングで商業国家代表の二人が話しかけてきた。
「アルバーン国王陛下、お話のお邪魔でもしてしまいましたか」
「いや大丈夫だ。こちらこそ急に読んで申し訳ないな」
「なにやら重要なお話があるようで。」
「手紙に書かれていた事じゃろう。当日まで聴けないのかと思ってしまったわ」
「ガンテツ殿とニーナ殿も待たせて申し訳ないな。バギラ帝国かの使者が今さっき到着したと伝達が来たのでお呼びした」
「帝国の奴ら今頃到着しおって」
「アルバーン国王陛下もあんな国無視すればいいと思いますわ」
「国同士の付き合いというものがあるからそういう訳にも行かないのだ」
(俺だって出来るなら無視しているわ。だが、この事がバギラ帝国に伝われば、何故呼ばないのかとめんどくさいことになるから呼ぶしかないんだよ)
表面上では仲間だからと言ってはいたが、内心では変に文句を言われてもめんどくさいという理由、呼ぶ以外の選択肢はなかったのだ。
「そうでしたわね。先程の話は忘れてください。私達はアイズ教皇にも挨拶をしてきますわ。ガンテツ行きますわよ」
「言われなくても分かってるわ」
そう言って二人はアルバーン国王陛下に一礼をすると、席に座っていたアイズ教皇の方に挨拶をしに向かっていった。
それからまた少し経つと、最後に到着したバギラ帝国の使者であるザンク・バギラ・ファフカーン第1王太子が入ってきた。
入ってきた途端とんでもないことを発言したザンク第1王太子。
「ついてきてくれと思って来たら何でこんなところに亜人がいるんだ。亜人の獣臭がして仕方ないぞ」
ザンク第1王太子は商業国家の代表二人に向かって悪口を言い、こいつらをどうにかしろとアルバーン国王陛下に向かって目で訴えた。
だがアルバーン国王国王陛下はその目線に気付かないふりをし本題に入ろうとしたが、商業国家の二人は舐められ、種族まで馬鹿にされたうえで黙っていられるほど心は広くない。
「重要な話って知ってんのに前日に着くような奴にバカにされる筋合いなんてねーよ」
「馬車も護衛も馬も全てにおいて質が低いせいで遅れるのではないのでは。もっと質をあげてから出直してはどうでしょうか」
「亜人ごときが俺様に気安く話しかけてくんじゃねーよ」
商業国家代表二人とザンク第一王太子の間に嫌悪な雰囲気が漂った……
ドンッ!
アイズ教皇が机を叩き、
「お主らはここに喧嘩をしに来たのか。それならば帰れ。アルバーン国王も忙しい中時間を作っているのじゃからそれを無駄にする気か」
3人は一番怒らせてはいけないアイズ教皇が怒っていることを察した。
ガンテツとニーナの二人は、すぐにアイズ教皇とアルバーン国王陛下に謝罪をし、自分の席に戻って行った。
ザンク第一王太子は周りに聞こえない程度の舌打ちを死ながら空いている席に着席した。
「ではこれより明日の話す内容について先にお伝えしておく。一つ目は我が娘のマリアが婚約するためにお呼びした。」
3人はそんなことだろうなと思いながら次の話を求めた。
「ではこれを先に見ていただきたい」
そう言ってアルバーン国王陛下は一つの動画保存用の水晶を取り出し映像を流した。
映像にはアーマンのステータスの部分が流れており3人は加護の所を見ると信じられないという顔をした。
「これは本当なんですか」
「ニーナ殿も知っておるだろう。この水晶は保存はできても偽造は出来ないことくらいは」
「えぇそうですわね」
「生まれて始めて創造神の加護を持った人を見たわ」
二人は創造神の加護を見れたことに感謝した。
逆にザンク第一王太子は不愉快そうな顔をしていたが、アルバーン国王はその事について何も言わずに次の話をした。
「この創造神の加護を持つ人物がマリアの婚約相手のため手は出さないようにお願いする。それとこの者を公爵に上げることが明日の話す内容だ」
そう言ってアルバーン国王陛下は聞きたいことはないかとそれぞれに顔を向けた
「失礼します!たった今バギラ帝国からの使者が参りました」
「やっと来たか。約束を破ったと思っていたがそこまで愚かでは無かったか。第1会議室まで案内しろ。」
兵士は敬礼をすると、すぐさまバギラ帝国の使者を第1会議室に案内するために、はや歩きで出ていった。
アルバーン国王陛下はほかの近衛騎士を呼び、既に数日前から到着して王城の部屋に泊まっている商業国家の重要人と、教皇を第1会議室に案内するように命令を下し、パルチナ宰相と最後の確認をしながら会議室まで歩いて行った。
会議室に着き少し待っていると、まず一番に会議室に入ってきたのはアイズ教皇だった。
「またせたかの」
「いえ、こちらこそ婚約発表前日にお呼びして申し訳ない。バギラ帝国の使者が少し前に到着しため、先に明日の内容を伝えておきたかったので」
「前日に到着するとは……まぁよい。それより話とはアーマン君の加護についてもかの」
「えぇ、それを伝えなければいけないと言う直感がしますし、私情であれだが、私の娘であるマリアとの結婚が出来ないので」
「なるほど。これも創造神様からの啓示名のかもしれんの」
そんな雑談をしているとまたドアが開き次に入ってきたのは商業国家代表の2名だ。
「おっと、ではまた後でな」
マラン教皇はそう言って席の方に向かっていっき、それと同じくらいのタイミングで商業国家代表の二人が話しかけてきた。
「アルバーン国王陛下、お話のお邪魔でもしてしまいましたか」
「いや大丈夫だ。こちらこそ急に読んで申し訳ないな」
「なにやら重要なお話があるようで。」
「手紙に書かれていた事じゃろう。当日まで聴けないのかと思ってしまったわ」
「ガンテツ殿とニーナ殿も待たせて申し訳ないな。バギラ帝国かの使者が今さっき到着したと伝達が来たのでお呼びした」
「帝国の奴ら今頃到着しおって」
「アルバーン国王陛下もあんな国無視すればいいと思いますわ」
「国同士の付き合いというものがあるからそういう訳にも行かないのだ」
(俺だって出来るなら無視しているわ。だが、この事がバギラ帝国に伝われば、何故呼ばないのかとめんどくさいことになるから呼ぶしかないんだよ)
表面上では仲間だからと言ってはいたが、内心では変に文句を言われてもめんどくさいという理由、呼ぶ以外の選択肢はなかったのだ。
「そうでしたわね。先程の話は忘れてください。私達はアイズ教皇にも挨拶をしてきますわ。ガンテツ行きますわよ」
「言われなくても分かってるわ」
そう言って二人はアルバーン国王陛下に一礼をすると、席に座っていたアイズ教皇の方に挨拶をしに向かっていった。
それからまた少し経つと、最後に到着したバギラ帝国の使者であるザンク・バギラ・ファフカーン第1王太子が入ってきた。
入ってきた途端とんでもないことを発言したザンク第1王太子。
「ついてきてくれと思って来たら何でこんなところに亜人がいるんだ。亜人の獣臭がして仕方ないぞ」
ザンク第1王太子は商業国家の代表二人に向かって悪口を言い、こいつらをどうにかしろとアルバーン国王陛下に向かって目で訴えた。
だがアルバーン国王国王陛下はその目線に気付かないふりをし本題に入ろうとしたが、商業国家の二人は舐められ、種族まで馬鹿にされたうえで黙っていられるほど心は広くない。
「重要な話って知ってんのに前日に着くような奴にバカにされる筋合いなんてねーよ」
「馬車も護衛も馬も全てにおいて質が低いせいで遅れるのではないのでは。もっと質をあげてから出直してはどうでしょうか」
「亜人ごときが俺様に気安く話しかけてくんじゃねーよ」
商業国家代表二人とザンク第一王太子の間に嫌悪な雰囲気が漂った……
ドンッ!
アイズ教皇が机を叩き、
「お主らはここに喧嘩をしに来たのか。それならば帰れ。アルバーン国王も忙しい中時間を作っているのじゃからそれを無駄にする気か」
3人は一番怒らせてはいけないアイズ教皇が怒っていることを察した。
ガンテツとニーナの二人は、すぐにアイズ教皇とアルバーン国王陛下に謝罪をし、自分の席に戻って行った。
ザンク第一王太子は周りに聞こえない程度の舌打ちを死ながら空いている席に着席した。
「ではこれより明日の話す内容について先にお伝えしておく。一つ目は我が娘のマリアが婚約するためにお呼びした。」
3人はそんなことだろうなと思いながら次の話を求めた。
「ではこれを先に見ていただきたい」
そう言ってアルバーン国王陛下は一つの動画保存用の水晶を取り出し映像を流した。
映像にはアーマンのステータスの部分が流れており3人は加護の所を見ると信じられないという顔をした。
「これは本当なんですか」
「ニーナ殿も知っておるだろう。この水晶は保存はできても偽造は出来ないことくらいは」
「えぇそうですわね」
「生まれて始めて創造神の加護を持った人を見たわ」
二人は創造神の加護を見れたことに感謝した。
逆にザンク第一王太子は不愉快そうな顔をしていたが、アルバーン国王はその事について何も言わずに次の話をした。
「この創造神の加護を持つ人物がマリアの婚約相手のため手は出さないようにお願いする。それとこの者を公爵に上げることが明日の話す内容だ」
そう言ってアルバーン国王陛下は聞きたいことはないかとそれぞれに顔を向けた
0
あなたにおすすめの小説
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スキル買います
モモん
ファンタジー
「お前との婚約を破棄する!」
ローズ聖国の国立学園第139期卒業記念パーティーの日、第3王子シュナル=ローズレアは婚約者であるレイミ・ベルナール子爵家息女に宣言した。
見習い聖女であるレイミは、実は対価と引き換えにスキルを買い取ることのできる特殊な能力を有していた。
婚約破棄を受け入れる事を対価に、王子と聖女から特殊なスキルを受け取ったレイミは、そのまま姿を消した。
レイミと王妃の一族には、数年前から続く確執があり、いずれ王子と聖女のスキル消失が判明すれば、原因がレイミとの婚約破棄にあると疑われるのは明白だ。
そして、レイミを鑑定すれば消えたスキルをレイミがもっている事は明確になってしまうからだ。
かくして、子爵令嬢の逃走劇が幕を開ける。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します
三門鉄狼
ファンタジー
目覚めると、リビングアーマーだった。
身体は鎧、中身はなし。しかもレベルは1で超弱い。
そんな状態でダンジョンに迷い込んでしまったから、なんとか生き残らないと!
これは、いつか英雄になるかもしれない、さまよう鎧の冒険譚。
※小説家になろう、カクヨム、待ラノ、ノベルアップ+、NOVEL DAYS、ラノベストリート、アルファポリス、ノベリズムで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる