異星壊~Star broken love~

吉良常狐

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異形編

#31 看〜omimai〜

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「なぁてる!聞いてくれよ!」
 朝、学校に行くとあずまが話しかけてくる。
「どうしたんだ?東」
「それがさ!昨日2人に会いに行ったら何故か怪人に襲われてさ!」
「それをKATANAが助けてくれたんだよ!」
「KATANA、ね」
「どうした?」
「いや、なんでも?」
 うぅ~ん、断斬だんきと言う名前を定着させたいんだが、名乗る機会がないせいでへんな名前が先行しちゃうな。
 かと言って僕がなんか言うことはできないし。
 悩ましい。
「なぁ照、そう言えばお前何回か怪人に襲われたことあるって言ってたよな」
「まぁそうだな」
「その時に見たりしなかったのか?」
「あぁ、見たよ」
 反射した自分だけど。
「でもその時はすぐに逃げちゃったからわかんないや」
「そうか~お礼が言いたいなぁ」
「まぁ、会えない方がいいんじゃないか?」
「なんでだよ」
「いやだってそれ怪人に襲われるってことだろ?」
「そんなのない方がいいよ」
「そうかぁ」
 それと、案外近くで聞いてるもんなんだぜ、東。
 ま、んなこと口が裂けても言えないけど。
「あとさ、その時に怪人を庇って鎌を持った少女が合間に入ったんだよ」
「へぇ~生身だったのか?」
「うん、なんでもウェパル?って人に頼まれて来たって言っててさ」
 やっぱりあれ、聞き間違いじゃないかぁ。
 ってことはグレモリーは完全に敵サイドだな。
「照?」
「い、いや」
「続けて?」
「んでさぁ、その人もメイスを持った男に攻撃されてて」
「男がバルバトス、女がグレモリーだったかな」
「照、この名前聞いたことある?」
「一応な」
「えっそうなの?」
「ソロモン72柱っていう悪魔の集まりみたいな奴らに出てくる悪魔の名前だよ」
「ってことはあいつらは悪魔ってことか?!」
「かもな?」
「俺ってすごいもんに出会っちゃったんだなあ」
「まぁ、ねぇ?」
「悪魔なんているわけないし、忘れていいと思うぞ」
「そうかもな」
 

「ん?もう放課後か」
 気づいたらもう授業は全て終わっていた。
「さて、帰るか」
「ったく、よく寝やがって」
「あっれい
「すまん」
「いいよ別に、お前最近戦闘ばっかりで疲れてるだろ」
「まぁね」
「正直昨日のグレモリーはきつかったよ」
「確かにな」
「ウェパルと2人だと思うとだいぶきついよな」
「だね」
「というか、デスマリッジはどうすんだ?」
「どうするも何も、もう少し研究するしかないっしょ」
「いやそれはそうなんだけど」
「あいつの力は借りるのか?っていう」
「あ~」
「極力借りたくないね」
「流石に悪魔の力を使いたいわけではないからさ」
「あと」
「お前ならいけるだろ?」
「もちろん」
 学校を出て、魔狐まこのお見舞いに向かう。
「魔狐少しは良くなってるといいんだけど」
「そればっかりはわからんよな」
「体の治りが早いのかどうなのかもあるし」
「確かに」
「さて、さっさと行きますか」
「キャァァァ!」
「えっ?!悲鳴?!」
「行くぞ!玲!」
「わかった!」
 悲鳴の下方向へと走って向かう。
 声の高さ的には女性だな。
 ここは隣町だしもしかしたらあいつら隣町にも手を出してるのか?
 などと考えていると、人が見えてきた。
『さて、貴方もこちら側に来てもらわなくてはいけませんからね』
「その悲愛、私達が満たしましょう」
「え?」
「変身!」
≪融合承認!≫
≪零式!≫
 純白の鎧に零と刀の意匠がついた兜型のフェイスパーツがつく
断罪剣・炎だんざいけん えん!」
 炎を纏った刀で斬りつける!
『むっ!』
 瞬時にバックステップで回避される。
「お前がなんで名前なのかはわからんが、ぶちのめしてやる!」
「よ、鎧武者?!」
「貴様!何者だ!」
「わざわざ人間の言葉で言ってくれるんだな」
「答えてやろう!」
「俺の名前は断斬!全てを斬り捨てる者だ!」
『お前もそこの女もこちらに来てもらう!』
飛ぶ斬撃フライングエッジ!』
断罪剣・雷だんざいけん らい!」
 飛んできた斬撃波を雷を纏った刀で弾き返す。
『弾き返すのか、中々やるな』
「どうする?零」
≪零式のままだと遠距離は使えないが、防御力はピカイチだ≫
「つまり?」
≪自力で近づいて無理やり刀をねじ込むのが安定かも≫
「了解!」
 そうして俺は怪人に向かって走り出す!
 鎧の重なり合う音があたりに木霊する。
断罪剣だんざいけん!」
結び!ウェディング
ひょう!」
スパイラル!』
 竜巻が目の前で発生するがそれを氷を纏った刀で斬り捨てる。
『しまった!』
「断罪剣・雷!」
 雷を纏った刀で縦に斬る。
『グッッ!』
結び手ウェディングハンド!』
 左右から漆黒の腕が伸びてくるがそれを
「はっ!」
 ジャンプで回避し
「参式!」
≪了解!≫
 黄色のアーマーににキャノンと車輪が着いた姿になる。
断翼リフューズウィング!」
 翼をはやしそのまま上昇する。
『ちょこまかと!』
「当たるかっての!」
 ローリング回避をしながら少しずつ近づいていく。
『このぉぉぉぉ!』
「喰らえ!」
断影剣・氷だんえいけん ひょう!」
 飛びながら氷の斬撃波を飛ばし、漆黒の腕を切り裂きながら怪人へと飛ばす。
『ちっ!』
 やっぱ回避するよなぁ。
「ならこいつだ!」
狐狗狸燦こっくりさん!」
 狐、狗、狸が怪人を追いかける。
『避けてもついてくるのか!』
「はぁぁぁ!」
 急下降し速度を上げながら怪人に向かう。
氷星斬コキュートス・スラッシュ!」
『っ炎の彗星サラマンダー・アステロイド!』
 お互いの技がぶつかり合い、あたりに衝撃が走る。
「このぉぉぉぉ!」
『ぐぎぎぎぎ!』
 互いに弾き返され、距離が離れる。
「いい加減に折れろよ!」
『あんたがこっちに来れば解決なのよ!』
「ザビ・セブ・ガガ・ジオ・ギル……」
『何を訳のわからないことを!』
 こちらに突っ込んでくる怪人。
 刀を構え
断縁斬だんえんざん!」
 縦に一刀両断し、人間と怪人で分離させる。
『シマッタ!』
炎星斬イフリート・スラッシュ!」
 もう一度縦に切り捨て、爆散させる!
「ふぅ」
「あ、ありがとうございます」
「おまえさん逃げてなかったんか」
「ちょっと腰抜かしちゃって」
「断斬さん、でしたよね」
「ありがとうございました!」
「それほどでも」
 そう言って断翼で飛び去る。


「なんかまた巻き込まれたみたいね?」
「魔狐、なんでそれを?」
「いまSNSでトレンドになってたわよ」
「女性の市民を助けたヒーローって」
「そりゃよかった」
「それよりもおまえ体調は大丈夫なのか?」
「それがね、もう少し入院だってさ」
「どうしてだ?」
「どうやらまだ体の筋肉とかが回復しきってないらしくて」
「喋れたりご飯を食べたりができるけど足がやばいらしいわ」
「今まで僕が助けた人たちにはそれが見られなかった」
「なら私だけってこと?」
「あぁ」
「多分幹部レベルの強いやつと融合させられたからか?」
「多分そうね」
 だとしたら……いや、でも欠点を克服したって言ってたし、信じるしかないか?
「どうしたの?照」
「いや、なんでもない」
「ゆっくり休んでくれ」
「そうさせてもらうわ」
 病室を玲と共に去る。
「なぁ、もしかしてお前がさっき考えてたのって」
「あぁ、デスマリッジ――華のことだ」
「バルバトスは欠点を克服してるって言ってたけど」
「それを信じられない、か」
「あぁ、必ず代償があるはずだ」
「僕の肆式は体力の消耗だけだけど」
「デスマリッジがどうかはわからんからね」
「警戒しておこうか」
「了解」
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