SECRET 後編

要注意人物

1

―直樹side



涼さんと結城さん、社内でコソコソとイチャイチャしてるって・・・。
会社が知ったらどうなるのかな。

でも、涼さんみたいにトップの人なら・・・誰も文句は言わないか。
堂本さんとも凄い仲良いし・・・・。


ぼーーっと考えていると、
「おい、お前頼まれた事ちゃんとやったのか？」
振り返ると、達也さんと俊也さんが俺のすぐ後ろで煙草を持って立っていた。

ゲッ・・・。
やっば・・・。

「あっ！！・・・はい、終わりました！！・・・・じゃぁ自分午後の研修行ってきます！！！」

あの二人怖いんだよなぁ・・・仁さんも怖いし・・・・。
うちのチームは大貴さんと和也さん以外は皆怖い。

スマホと研修資料を持ってエレベーターの方に行くと、隣のオフィスには涼さんと結城さんがまだいた。


研修が始まる20分くらい前に、また講堂の奥の倉庫で俺はスマホを持って隠れていた。

もしかしたらあの二人がまた来るかもしれない・・・なんて淡い期待を持って。
なんて・・・。
そんな毎回来ないか。

なんとかあの二人に良いイメージを植え付けて結城さんに近づけたら、さっきの頑張ってますオーラはいい感じにイメージアップしたと思うんだけど。

他にも何か手伝ったり、結城さんのお気に入りになれるよう頑張ろう。
諦めて倉庫を出ようとした時、

ガチャッ・・・とドアが開く音が聞こえ、急いで隠れた。

慌ててまた隠れてしゃがむと・・・・。

「もしもしっ？？？お前電話してくんなって言ったじゃん・・・・」
誰だコイツッ！！！
ちょっと背伸びをしてその姿を見ると、確かコイツ～・・・同じ新人の奴だったような・・・・。

「やっぱ、彼女は作っちゃいけないって・・・さっき言われたんだ。だから、電話は不味いんだって！今から研修だからもう切るから・・・・」

？？？？？？
そう言って・・・そいつは倉庫を出て行った。

アイツ・・・・・。

時間になって、外扉から出て講堂に行った。
すると、さっき倉庫で電話をしていた奴が結城さんの前に座っていた。

結構イケメンのあの男・・・女が居るんだな・・・・・。
しかも、
結城さんと仲良くなったのか、楽しそうに喋ってるし。

俺はさっきと同じ席に座り、その内全員着席し・・・時間になると研修が始まった。

大事なことをノートに書き留め・・・・真面目に研修を受ける。
最後にお客様に紹介するための写真を涼さんが一人一人撮影してくれた。

結城さんは皆のお姉さんかのようにネクタイを直してあげたりして・・・。
「結城さん！！！俺もネクタイ直してください！！！」
と、ここぞとばかりに甘えて言う。

俺もその列に並び・・・結城さんにネクタイを直してもらった。
あーーあ、結城さん・・・本当に可愛いな。

「はいっ、写真行ってきなさい・・・・」
結城さんにそう言われて、俺は涼さんの方に行った。



午後の研修の後、俺は・・・・。
性懲りもなくまた裏の倉庫に行った。

さっき来なかったし・・・・もしかしたらあの二人がまた来るかもしれない。
そんな淡い期待を抱いて・・・・。


廊下側から倉庫に入り、棚の裏の方でスマホの録画を押し・・・・大人しく座って待った。

皆が講堂を出ていく音・・・・。
そして、倉庫の向こう側であの二人が楽しそうに笑う声。

来ないかな・・・・。
向こうから出ていったら、俺も戻ろう。

そう思っていたら、カチャッ・・と倉庫の扉が開く音がして・・・・。

「あーーこれこれ・・、これ下に持っていこうかなー・・・」
涼さんの声が聞こえた。
ゴクッと息をのんだ・・・・・・。

すると、
「ね・・・涼ー・・・キスしない？？」

・・・・・・・・・。
と・・・・・、結城さんの甘えてる声。
キスしない？？って・・・・そんなの結城さんに言わせるって凄いよな。
やっぱり涼さんは格好いい。

すると、
「キスだけ？」

・・・・・・・・/////////////

そのままやっちゃえよ。
そう思ってスマホのカメラを向こう側に向け、二人の様子を伺った。

すると、
「流石に・・・・会社はダメじゃん・・・」
と、結城さが言って・・・涼さんのネクタイを弄ってる。
可愛いな・・・・。

「少し・・・しないから少し触って良い？」

涼さんがそう言って・・・、結城さんのブラウスに手をかけた。
する？
するのかな・・・・・///////////