SECRET 後編

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流れ着く者

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講堂の中に入ると、健二や拓海のノーマル階級クラスのスタッフと、隆太や大聖がいる新人スタッフが総勢50名弱。

席に座って私と淳を見てきた。

そして、
隣のチームに居た、直樹は・・・・・・。

あの事件があった後、暫く謹慎だったが・・・・謹慎が解け新宿への移動が決まり辞令が下りると・・・・・。

自ら退職を希望し会社もそれを受理。

今はもう・・・・。

いない。


そして、湊君チームの颯さんはー・・・今日も気合い十分で参加。

一番端に座っている健二は立ち上がって、
「今日は淳さんの講義ですか?」
と・・・聞いてきた。

淳は前を歩いて、健二の近くまで行くと・・・・。
「俺は今日キャンセルになったからお手伝いー・・・お前今日実技一発目いけよ?」
そう言って健二の肩をポンポン叩いた。

健二は笑って、
「えーーー・・・勘弁してくださいって・・・・俺は無理・・・・」
えっ・・・。
そうなの??
ってか、さっきめっちゃ嫌がってたよね?健二・・・・・・。

淳はまた健二の頭を叩いて、
「ったくさー・・・・お前も早く階級上げろってー・・・積極的にやんないとうまくなんないよー???」

なんか・・・・。
お兄ちゃんと弟みたい!!!
拓海もそんな姿を見て笑っていると・・・・・。

「おい、拓海・・・お前笑ってる場合じゃねーからな?お前も早く階級上げろってー・・・」

淳は口は悪いけど・・・・。
健二や拓海・・・隆太にもスッゴイ慕われてる良いお兄ちゃんだ・・・・・。

他の皆もそんな会話を聞いて笑っていると・・・・・。
外の廊下で、何か話声が・・・・。

・・・・・・・・。
淳は私の方に来て、私の手首を掴むと・・・・・。
「結城は・・・・彼女と目合わせないで」


すると、
カチャッ・・・・・・・。

と、前の扉が開く音。

・・・・・・・・・・・・。

そこから、涼が・・・・入ってきて、
その直ぐ後ろに・・・・。

私は直ぐに目をそらし、淳の後ろに隠れた・・・・・・・。

涼の直ぐ後ろにいた人は・・・・。
40代??

50代にも見える、髪は白髪が混ざっていて・・・後ろで一本で結び・・・。
背丈は私と同じくらい。
体重は・・・80から90位ありそうな・・・女性。

バスローブのようなものを着て入ってきたの。

体が硬直して動かなかった。




「・・・・結城・・・大丈夫??」
淳が肘で私を啄いた・・・・。
「・・・あ・・はい・・・」

その返事が精いっぱいだった。
私・・・やっぱ無理かもー・・・・。
リアルすぎる。


すると、涼が私の方まで来ると・・・私の腕を掴んで・・・・
「・・・・無理って思ったら・・・すぐ出ていい・・・・もう出る??・・・・」
涼が耳打ちして言ってきた。
「・・・ん・・・まだ大丈夫・・・・」

そんな・・・。
直ぐに出て行くなんて・・・失礼だと勝手にそう思ってしまった。

すると、
「・・・目を合わせないように気を付けて・・・」
「・・・・・はい・・」


ドキドキ・・・・。
と言うより、
若干の恐怖。

そんな感じだ。


ドクンドクン・・・と・・・胸が鳴って動けなかった。
涼は私を引っ張って・・・健二の隣の席に連れていき、

「・・・今日は・・・健二の隣・・・無理しないでな・・・」

私は涼の顔を不安そうに見た・・・・。
涼は・・・・優しく笑って・・・健二の座らせると、違反者会員さんの方に戻って行った。


「・・・・はぁ・・・」

私はため息をついて・・・下を向いた・・・。
なんだろう。
この変な・・・緊張というか、恐怖というか・・・・・。


「はい!!じゃぁ、始めます」
涼がそう言うと・・・皆は立ち上がりいつものように挨拶・・・・。
「お願いします!!」

違反者さんは、村田さん。
村田さんはバスローブ姿で・・・・涼の隣に立っている。

み・・・見れない・・・・。
こんな皆の前で、なにするの???

まさか・・・Hとかしないよね???


思わずぎゅーーーっと・・・自分の体を自分で抱きしめると、
「結城さん大丈夫???」
健二が私の方を向いて名を呼んだ・・・。
私は何度か頷いて、
「・・・・健二・・・あの・・・今日の実技って・・・まさか皆の前でするってこと??」

声が震えた。
すると、健二は少し苦笑いをして

「んー・・・・、そのまさかです・・・。何処までするかは分かりませんが、みんなの前で何かをするのは決定ですね・・・・」

うわ・・・・・・。
マジなんだ。
てか、本人が希望したって淳が言ったけど・・・・・。

「講習商材になるか・・・・後は個人的なレッスン材料になるか??それは違反者さんが選べるんですけど・・・・」

えっ?!
個人でもよかったの????
じゃ、やっぱりこれは・・・・。
本人が???

「・・・・じゃ・・・これは・・・彼女が選んだって事???」
「そうですねー・・、そう聞いてます。・・・たまにいるんです、そういう・・・願望がある人・・・・」

衝撃・・・・・・。
それって、エッチな動画とかの世界だけじゃないんだ・・・・・。

実際・・・・いるんだ・・・・。






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