転生して竜の親になりました~でも、スライムなんですけど?!~

桜月雪兎

文字の大きさ
79 / 80
竜親、町興し編

七十四話、無毒化②

しおりを挟む

ガントに先導されて着いたダークエルフたちの村は本当に酷かったわ。
毒の霧は強いし、土の汚染も酷いし、何より木々が毒で朽ちかけていたわ。
こんなのドライアドじゃなくても許せなくなるわ。
≪ここまで酷いとは人族とはなんと愚かなのじゃ≫
ええ、こんなの許せないわ。
私は『吸収』を使ってみた。
結果として樹木の毒は吸い取ることが出来た。
しかし、毒に侵されていたので樹木は衰弱していた。
これって回復薬でどうにか出来るかしら?
≪ティアの回復薬は体内で生産されておるからのぅ。余分なものが入っていない分性能がよいから効く可能性はある筈じゃよ≫
わかった、試してみるわ。
私は樹木に回復薬をかけた。
すると弱っていた樹木は元気になった。
「おお!」
「さすが、ティア様!」
「樹木が元気になった。これでこの地も元に戻るな」
「ええ、あとは様子見ね。元気になってくれたら嬉しいわ」
「「ああ」」
私たちはすべての村の無毒化を行った。
最後の村を無毒化した時にある存在が現れた。
「はじめまして、毒を取り除いてくれた方」
「……貴女は?」
「私はドライアド。名はありません」
「ドライアド」
まさか、本当にドライアドが出てくるなんて。
いったい、何のつもりなの?
「そう身構えないでください。私は貴女に感謝の意を伝えに来たのです」
「感謝?」
「私たちドライアドは樹木に繋がっています。なので、今回の事は理解しました。私たちから何かすることはありません」
「そうですか」
「はい。なので、貴女に感謝の意を伝えに来たのです」
「これが人族の行いだと言うことも分かっていると?」
「はい。ですが、私たちではどうにも出来なくて困っていたのです。勿論、貴女が心配されているダークエルフ族に手を下すつもりは全くありません」
「そう」
私が思っていたよりドライアドは話がわかる相手だったってことなのかしら?
もっとこう、森に手を出すものは何人たりとも許さないって感じだと思ったわ。
でも、人族にも手を出されると困るのよね。
あれは一応捕虜なんだから。
「ドライアドさん、感謝しているのなら1つ話があるのだけど」
「なんでしょうか?」
「今回捕まえてた人族は私たちが対処するから手を出さないで貰いたいんだけど」
「……理由を聞いても?」
「あれは捕虜よ。あれを使って他の人族と取引をするの。手を出されては困るわ」
「なるほど……では、今回の1件全て貴女に任せると言うことですね」
「ええ、何もしていないのに手を出されては困るわ」
「それもそうですね。では、今回の件お任せします」
「ええ」
「では、私はこれで」
そう言い残すとドライアドは来た時同様去っていった。
私はとりあえず、すぐに帰らなくてはいけない気がしてソーガに飛び乗った。
「ソーガ、ガント、急いで帰りましょ」
「リオ様?」
「なんだか悪い予感がするの」
「わかりました」
二人は大急ぎで街まで向かってくれた。
何だか引き際がよすぎるのよね。
あと、1人で来たのも気になるわ。
もし、もし、別行動しているのがいたら厄介だわ。
さっきも言ったけど、何もしてないのに手を出されては困るわ。
あの人族は交渉に使うんだから。




しおりを挟む
感想 72

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収

ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。 彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。 だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。 自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。 「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」 契約解除。返還されたレベルは9999。 一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。 対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。 静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。 「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」 これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。 (本作品はAIを活用して構成・執筆しています)

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。

木山楽斗
ファンタジー
宿屋で働くフェリナは、ある日森で卵を見つけた。 その卵からかえったのは、彼女が見たことがない生物だった。その生物は、生まれて初めて見たフェリナのことを母親だと思ったらしく、彼女にとても懐いていた。 本物の母親も見当たらず、見捨てることも忍びないことから、フェリナは謎の生物を育てることにした。 リルフと名付けられた生物と、フェリナはしばらく平和な日常を過ごしていた。 しかし、ある日彼女達の元に国王から通達があった。 なんでも、リルフは竜という生物であり、国を繁栄にも破滅にも導く特別な存在であるようだ。 竜がどちらの道を辿るかは、その母親にかかっているらしい。知らない内に、フェリナは国の運命を握っていたのだ。 ※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。 ※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)

処理中です...