転生して竜の親になりました~でも、スライムなんですけど?!~

桜月雪兎

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竜親、町興し編

二十話 ゴブリン遭遇②

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 ゴブリンたちはおっかなびっくりしながらも女子供年寄りを内側に隠して戦える男たちが私たちの前に出た。戦うためではなく、話をするためではあるようだけど。
「何か、ようでもありますか?」
「わが主が望みだ」
 ソーガが言うとゴブリンたちはびくびくしながら待っている。
 う~ん、怖がらせたいわけではないんだけど……仕方ないっか、ソーガたちは見た目怖いもんね、狼だし。
 私はソーガの頭から姿を見せた。すると私を見たゴブリンたちはキョトンとした顔をしている。
 まぁ~ねぇ~、怖い狼から最弱モンスターであるスライムが出てきたらびっくりするよね、ましてやその狼に主と言われているんだから余計だろうね。
 でも、ゴブリンたちは跪いちゃった。なぜに?
「強い方、私たちに何か用ですか?」
『そんなに畏まらないで、あなたたちは何をしているの?』
「はい、私たちは村を追われて新たな場所を探して旅をしている途中です」
『そうなんだ、私たちも新しい住処を探しているところなんだ。目星を付けた所があるんだけど、一緒に行かない?』
「え?」
 ゴブリンたちは一瞬何を言われたのか分からないようだ。
 いや、だってね。行くところないなら一緒に暮らせばいいじゃない。すでにスライムと狼で異種族だし、ゴブリンが増えてもいいと思う。というよりこれから先もいろんな人が集まって街のようになればいいと思う。どこまで出来るかは分からないけどね。
 まぁ、とりあえずは三種族混合かな。
『だから、家族にならないってこと。私は一緒に暮らす人を探しているんだ』
「私たちでいいのですか?」
『うん、悪かったら最初からは話しかけないよ。もうすぐ行った所に一個目の目印を付けた場所につくから』
「はい」
 ゴブリンたちは嬉しそうだ。
 それもそうだよね、あてもなくこの広い大森林を歩いて住処になりそうな所を見つけるのは至難の業だ。私は空から見て良さそうな所に目印付けているからいいけどね。
 それに少しでも強い相手と一緒に暮らす方が安全だもんね。私もそう思うよ。
 そうそう、自己紹介しておかないと。
『私はティア=ドラグーン。そうだ、住処が決まったら名前を付けるね、全員の』
「な、名前を?!」
「ティア様!」
『私は家族に名前を付ける主義なの!大丈夫、無理はしないように付けていくから。ゴブリンたちにもだよ』
「ティア様との家族の証なら」
「それに、無理のない様にしてくれるんなら」
「そうだね」
「ティア様の御意志を私が無にはさせない」
「は、はい!」
 狼たちやゴブリンたちは戸惑いながらも納得したようだね。
 それはそうとソーガ君の最後のセリフはいかがなものか?ゴブリンたちは怯えるし、他の狼たちもちょっと怯えたようになっているよ。これは教育的指導だね!
 私はソーガの口元を『高粘着糸』で軽く塞いだ。
 ソーガは嫌そうに取ろうとしている、ソーガが姿勢を変えても『高粘着糸』で固定しているから落ちないけどね。
『ソーガ、みんな家族なんだから怯えさせないの!気持ちは嬉しいけどね』
「すみません」
『みんなも気にしなくていいからね』
「は~い」
 私はすぐにソーガの口元から『高粘着糸』を取ってあげた。軽く塞いだだけだしね。それにソーガの気持ち自体は嬉しいんだよね、やり方がいただけないだけでね。
 ソーガは私に怒られたことでシュンとしてしまった。
 何この子、めっちゃ可愛いんですけど!!
≪ティアよ、ソーガが哀れじゃから言うでないぞ≫
 言わないよ!
 周りも私に怒られたソーガを哀れに見ている。
 いや、そんなに怒っていないよ。大げさすぎるからね!
『ソーガ、気持ちは嬉しかったんだよ』
「は、はい!」
 私にそう言われると嬉しそうにしている。
『ふふ、それじゃあ、みんな行こうか。種族が違っても仲良くね』
「はい」
「俺たちの内側を歩け、その方が安全だぜ」
「ありがとう」
 みんな順応性高い様で何より、すでに話をしながら歩いている狼たちとゴブリンたちは仲良くやっていけそうだ。
 まぁ、万事解決ってことでもう少しで目的地に着くから歩いて頑張ろうね。
 全員が楽しそうに歩き始めた。
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