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第十五章 それぞれの思考が交差する新たなルート
これはいわゆるシスコンという奴では!?
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男子寮の裏庭で私はノエルを待っている。
授業が終わり、真っ先に待ち合わせ場所である男子寮の裏庭に来た。
裏庭が待ち合わせなのは、何も人目が気になるからではない。
人目ではなく、人混みが慣れないからどうしても避けてしまう。
アレン様の呪いを解いた一件から一週間、私は自分なりに頑張った方だと思う。
自ら貴族生徒たちの輪に入ったり、淑女らしい振る舞いをしていたりもした。
わかったことと言えば、私は自然と皆との距離を置いてしまったことでわだかまりが出来てしまったんだ。
周りの目を気にしすぎてしまい、第三者から見た私はオドオドとしてて逆に目立っていたのだとか。
仲のいい子息たちと話す時も挙動不審なところがあったようで何かやましいことがあるんじゃないのかって思う人は少なくなかった。
堂々としていれば怪しまれることは無い。
他の貴族たちとの交流してなさすぎて、私の性格が理解出来てなかった人が多くて、男好きな令嬢という認識だったということを最近知ってしまった。
話を通して、それは誤解だとわかってもらえたからそこは良かった。
「姉上、すみません。お待たせしてしまって。寮長には話を通してありますので寮の中に入りましょう」
「うん」
裏庭に咲いてある名前を知らない小さな白い花を見ていたらノエルに声をかけられた。
ノエルは先に裏口から寮に入る。
私は軽く返事をしてノエルの後を追う。
「裏口から入っていいの?」
「正面から入ったら子息たちにからかわれる可能性ありますし、そうなると令嬢が男子寮に出入りを許可している時間が過ぎてしまいます。こっそりと行きましょう」
「からかわれるってそんな子供じゃないんだし」
「…………からかわれるんです」
ノエルは歩きながら拗ねたような口調になった。ボソッと小声で何かを呟いていたけど、私は聞きとることが出来ずに聞き返すとノエルが誤魔化してきた。
かろうじて聞き取れたのが「義姉が大好き」という言葉だった。
これは言わゆるシスコンという奴なのでは!?
と思ったけど、ノエルに限ってそんなことは無いだろう。なんとなく想像もつかないし。
ノエルは周りを警戒しながらも歩いている。誰かが通り過ぎようとしているなら相手の死角に隠れる。よっぽど見られたくないようだった。
寮長に出入りの許可を貰ったんだからそんなにコソコソしなくても大丈夫なのでは……??
思ってみたが、ノエルのからかわれるという言葉を思い出した。
きっと私の知らないところで色々あったのかもしれない。
「着きました」
人が通る度に隠れていたので、若干疲れた。ノエルの声に、もう隠れながら進むのは終わるのだと思うと安堵した。
扉を三回ノックすると息苦しそうな声で返事してたのでノエルは扉を押し、中に入る。
私もその後に続く。
白を基準とした清潔感のある部屋だ。キラキラと輝くシャンデリアがとても映ている。
殺風景というか、あまり私物を持ち込んでいないせいなのか、少しだけ寂しく感じる。
「なっ!? なんでソフィア様がここに!!?」
ベットから侍女に支えられながらも気だるそうに上半身を起こしたイアン様は私を見るなり赤くなっている頬がさらに赤くなり、顔全体がりんごのように真っ赤に染まる。
「なんでって、姉上が心配してましたから連れてきたんです」
ノエルは呆れながらもリアン様の近くに行く。私もイアン様の近くに寄る。
「体調崩したと聞きましたが……」
私は心配そうにイアン様の顔を覗き込むと、熱が上がったようで気を失うように再びベットに横になってしまった。
これは思ってたよりも重症なのかも。
イアン様の侍女が「後日いらしてください」と深々とお辞儀をされてしまったので、今日は女子寮に戻ることにした。
授業が終わり、真っ先に待ち合わせ場所である男子寮の裏庭に来た。
裏庭が待ち合わせなのは、何も人目が気になるからではない。
人目ではなく、人混みが慣れないからどうしても避けてしまう。
アレン様の呪いを解いた一件から一週間、私は自分なりに頑張った方だと思う。
自ら貴族生徒たちの輪に入ったり、淑女らしい振る舞いをしていたりもした。
わかったことと言えば、私は自然と皆との距離を置いてしまったことでわだかまりが出来てしまったんだ。
周りの目を気にしすぎてしまい、第三者から見た私はオドオドとしてて逆に目立っていたのだとか。
仲のいい子息たちと話す時も挙動不審なところがあったようで何かやましいことがあるんじゃないのかって思う人は少なくなかった。
堂々としていれば怪しまれることは無い。
他の貴族たちとの交流してなさすぎて、私の性格が理解出来てなかった人が多くて、男好きな令嬢という認識だったということを最近知ってしまった。
話を通して、それは誤解だとわかってもらえたからそこは良かった。
「姉上、すみません。お待たせしてしまって。寮長には話を通してありますので寮の中に入りましょう」
「うん」
裏庭に咲いてある名前を知らない小さな白い花を見ていたらノエルに声をかけられた。
ノエルは先に裏口から寮に入る。
私は軽く返事をしてノエルの後を追う。
「裏口から入っていいの?」
「正面から入ったら子息たちにからかわれる可能性ありますし、そうなると令嬢が男子寮に出入りを許可している時間が過ぎてしまいます。こっそりと行きましょう」
「からかわれるってそんな子供じゃないんだし」
「…………からかわれるんです」
ノエルは歩きながら拗ねたような口調になった。ボソッと小声で何かを呟いていたけど、私は聞きとることが出来ずに聞き返すとノエルが誤魔化してきた。
かろうじて聞き取れたのが「義姉が大好き」という言葉だった。
これは言わゆるシスコンという奴なのでは!?
と思ったけど、ノエルに限ってそんなことは無いだろう。なんとなく想像もつかないし。
ノエルは周りを警戒しながらも歩いている。誰かが通り過ぎようとしているなら相手の死角に隠れる。よっぽど見られたくないようだった。
寮長に出入りの許可を貰ったんだからそんなにコソコソしなくても大丈夫なのでは……??
思ってみたが、ノエルのからかわれるという言葉を思い出した。
きっと私の知らないところで色々あったのかもしれない。
「着きました」
人が通る度に隠れていたので、若干疲れた。ノエルの声に、もう隠れながら進むのは終わるのだと思うと安堵した。
扉を三回ノックすると息苦しそうな声で返事してたのでノエルは扉を押し、中に入る。
私もその後に続く。
白を基準とした清潔感のある部屋だ。キラキラと輝くシャンデリアがとても映ている。
殺風景というか、あまり私物を持ち込んでいないせいなのか、少しだけ寂しく感じる。
「なっ!? なんでソフィア様がここに!!?」
ベットから侍女に支えられながらも気だるそうに上半身を起こしたイアン様は私を見るなり赤くなっている頬がさらに赤くなり、顔全体がりんごのように真っ赤に染まる。
「なんでって、姉上が心配してましたから連れてきたんです」
ノエルは呆れながらもリアン様の近くに行く。私もイアン様の近くに寄る。
「体調崩したと聞きましたが……」
私は心配そうにイアン様の顔を覗き込むと、熱が上がったようで気を失うように再びベットに横になってしまった。
これは思ってたよりも重症なのかも。
イアン様の侍女が「後日いらしてください」と深々とお辞儀をされてしまったので、今日は女子寮に戻ることにした。
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